人気女優ランキングや、美人女優ランキングは沢山見かけますが、演技力ランキングはあまり見かけませんね。
普段から韓国映画とドラマにどっぷりはまっている私が、個人的好みも踏まえながら独断と偏見で選んでみました。
韓国ドラマをよく見る方は、圧倒的に女性が多いと思うので、上記のランキングなども女性の意見が大多数だと思われます。
そんな中、男が選んだ演技力ランキングとはどうなるのか、乞うご期待です。
10位 イ・ヨンエ
酸素のような女、未だ衰えぬその人気
「宮廷女官チャングムの誓い」、この作品でのチャングムこそがイ・ヨンエのイメージと言っても間違いはない。
それほどまでにこの作品力は強く、それはアジア全域にも及ぶ程。
しかしそれ以前の90年代初頭から数々のTVドラマで活躍してきており、それは映画でも同様だ。
「JSA」「ラスト・プレゼント」「春の日は過ぎゆく」と出演作品は軒並み傑作で、先述のチャングムと同年の「親切なクムジャさん」はパク・チャヌク監督との傑作であり、国内外で数々の賞を受賞した作品。
それまでのお嫁さんにしたい女優、好感度No.1とイメージとは全く違う、復讐者としてのイ・ヨンエは衝撃的であり、作品の内容からもR-18指定が付くほどであった。
キャラクターイメージの付いた女優がそれと真逆の役をやるのがどれほど大変なことか、そしてそれが最上級の評価を得るという凄さ。
このことだけでも素晴らしい演技力の証明となるであろう。そして、それだけの評価を得ながらもこの作品以降長らく芸能活動から離れた点はもはや伝説的ではなかろうか。
9位 チョン・ドヨン
大人の色気溢れる、女優然とした女優
90年代数々のドラマで活躍し「プラハの恋人」は大ヒット、現在は映画女優として知られるチョン・ドヨン。
その華々しい受賞歴も有名で、特に「我が心のオルガン」「ユア・マイ・サンシャイン」「シークレット・サンシャイン」などが有名。
シークレット~ではカンヌで女優賞も受賞するなど、早くから世界で知られた女優である。
その妖艶な色気は、田中裕子のようでもあり「ハウスメイド」においてその真価が発揮されている。
近年の「マルティニークからの祈り」での麻薬密輸に手を貸した主婦や、「メモリーズ追憶の剣」での最強の女剣士など難しい役柄を見事に表現しており、「男と女」では美しい映像と共に彼女の魅力溢れる作品になっている。
大人のラブロマンスを演じさせたら彼女の右に出るものはいないのではないか。
8位 ぺ・ドゥナ
韓国が世界に誇る、実力派・個性派女優
韓国映画が日本で知られ始めた頃から有名であった女優の一人である。
ポン・ジュノの初監督作品「ほえる犬は噛まない」で新人賞を獲得するなど注目され、翌年の「子猫をお願い」でも世界的評価を得る。
決して美人とはいえないが、人を引き付ける独特の魅力があり、それは彼女唯一無二のもの。
世界的監督作品に多く出演しており、前述のポン・ジュノを筆頭に、パク・チャヌクや是枝裕和にウォシャウスキー姉妹まで。
近年はハリウッド作品や米国ドラマでの活躍も多く、もはや世界的女優と言っても過言ではない。
7位 ハ・ジウォン
誰もが認める努力家であり、共演したい女優No.1
デビュー当時はホラークイーンとも呼ばれ、新人賞も受賞し作品もヒットするなど順風満帆のように思えた。
オールジャンル出来る女優として期待されていたが、いまいちスター性が無いとされていた。
同世代の女優と比べても映画にドラマ、音楽活動もこなし非常に活動的なのだがそれが逆に、彼女のイメージが定着しない要因でもあった。
清純派と言えばこの人、悪女ならこの人、といったものがないのだ。
しかし、彼女は毎年のようにドラマ・映画と出演し続け「シークレットガーデン」「奇皇后」といった大ヒットドラマや、「私の愛、私のそばに」での評価や「ハナ~奇跡の46日間~」のような傑作を生みだすまでになった。
彼女は努力の人であり、アクション女優としては韓国の代表とも呼べるほど。
そうでありながらラブロマンスも、コメディも出来る『ハ・ジウォンというブランド』を作り上げたのだ。そして、歳を重ねるほどに増していく美貌にも注目だ。
6位 チョン・ユミ
多くの男優たちに愛される映画女優チョン・ユミ
同名の女優がいるのだが、それは韓流ファンに知られたドラマ中心の方。こちらのチョン・ユミさんは韓国においても人気、知名度共に上である。
映画女優とはいえ「ロマンスが必要2」や「恋愛の発見」などでも知られており、作品としても成功させている。
映画では早くから新人賞や助演女優賞を獲得するなど映画賞の常連であり、ホン・サンス監督作「ソニはご機嫌ななめ」や他の作品でも主演女優賞も獲得。
彼女は、普通の最上級とでも表せばいいのか、日本人で例えるなら永作博美のような雰囲気がある女優である。
絶世の美女ではないが、愛くるしさと小動物的可愛さがあり、この魅力は長身、モデル体型が多い他の韓国女優にはないもの。
ヒロインの妊婦役で出演した傑作「新感染ファイナル・エクスプレス」は観客動員数も1,000万人を突破、これにより今後さらに知名度が上がりそう。
魅力と実力を兼ね備えているので、作品にさえ恵まれれば今後さらに花開くことだろう。
5位 チョン・ウヒ
今一番気になる女優筆頭
彼女のこと知っている方は韓国映画好きだ。TVドラマにも出演しているが、やはり映画女優のイメージが強い方。
様々な有名作品おいて助演し評価も得ている女優さんだが、役柄は地味で暗い印象のものが多く「顔は知ってるけど」程度にしか思っていなかった。
しかし「ハン・ゴンジュ17歳の涙」の主演により国内外で絶賛されて以降は、注目してみるようになった。
「母なる証明」でのベットシーンや「サニー永遠の仲間たち」でのシンナー中毒者役は強烈だったし、「ビューティーインサイド」においてはストーリーの岐路ともなる重要な役。
背は高い方ではないし、ラブコメなどに向いた明るさがあるタイプでもない。
しかし、一度注目すると目が離せなくなるオーラのようなものがある女優なのだ。
これまで主演作品は多くないが、助演として主役を食ってしまうほどの実力を発揮している非常に魅力あふれた女優だ。
4位 チョン・ジヒョン
強すぎるキャラクターイメージを跳ねのけたアジアのヒロイン
モデルとしてデビュー後すぐにTVドラマや映画でもブレイク。
「イルマーレ」「僕の彼女を紹介します」「デイジー」など良作にも恵まれているのだが、未だにイメージとして強いのが「猟奇的な彼女」だ。
このイメージは公開から十数年たっても消えることはなく、それは認知度の上ではメリットではあるが、役柄を演じる上ではデメリットとなった。
特大ヒットとなった「10人の泥棒たち」においても影響はあったそうだが、見事にはねのけ数年のブランクを感じさせないものとなる。
その後は「ベルリンファイル」「暗殺」といったアクション作品で評価を得て自身2度目の大鐘賞女優主演賞を獲得する。
TVドラマにおいても「星から来たあなた」「青い海の伝説」と大ヒットさせ、過去の栄光を完全に跳ねのけた第一線の女優の存在感を見せつけた。
人気、知名度、実力、ビジュアルのすべてを兼ね備えたアジアンビューティーの代名詞たる存在である。
3位 ソン・イェジン
韓国の宝石とも評される妖艶な魅力を見よ
当初は「ラブストーリー」などのような清純で可憐な印象を持つものが多く、映画の中だけに存在する『理想の初恋相手』といったイメージが非常に強かった。
それはドラマ作品でも同様であり『女優の理想』ともいえる存在ではなかったか。
スターと評される人気者は多くいても、20代の若さで女優だと言い切れる存在は珍しい。
その後は、サスペンスで妖艶な役を演じたり、アクションや、コメディ、スリラーと演じる役は様々。
多くの賞に恵まれ、すでに大女優としての風格がありながらも、真面目に女優の道を突き進む彼女は、これからどこまで進化していくのだろうか。
2位 ハン・ヒョジュ
国民的清純派女優から、アジアを代表する女優へ
「春のワルツ」「華麗なる遺産」「トンイ」と主演するドラマはすべて記録的大ヒット。
映画においても「ただ君だけ」「王になった男」など話題作、大ヒット作に出演し韓国はもとより日本でもその知名度は抜群。
これらの作品で数々の賞も受賞しているが、ジャンルや役柄の違いはあれど『清純派』の範疇を超えるものでもなかった。
そんなハン・ヒョジュのターニングポイントともいえる作品が「監視者たち」。これまでのイメージとは違い、初の本格的サスペンスで暗く地味な役柄をみごとに演じ、青龍映画祭主演女優賞を獲得することになる。
その後も日本映画に出たり、悪役も演じるなど様々な作品に意欲的に挑んでいる。
2018年には日本映画のリメイク作品「人狼」「ゴールデンスランバー」があり、今後もハン・ヒョジュから目が離せない。
1位 キム・ミニ
今最も切望されている女優
彼女はデビュー後すぐにスターダムへと駆け上がった女優だった。だが、そこには演技力に期待を寄せられるものはなかったという。
その後の彼女は演技訓練を続け映画において実力を認められるようになる。
日本で知られた作品は少ないため知名度は低いだろうが、近年の彼女は世界でも抜群の実力を示している。
パク・チャヌク監督の「お嬢さん」は世界中の映画祭で絶賛され、国内でも主演女優賞を獲得しているし、「夜の浜辺でひとり」はベルリン国際映画祭銀熊賞(最優秀女優賞)を受賞と、その活躍はすさまじいもの。
賞をとったから凄いわけではなく、年齢を感じさせない清純さの中に見える色気は特筆すべきもので、それは作品を見てもらえばわかるが最早世界レベル。
これ以外にも多くの作品が控えており、彼女の活躍はまだ始まったばかりだ。