ヒョンビン、ソン・イェジンW主演!
交渉人と人質犯との緊張感溢れる会話劇とその裏に隠された陰謀を描いたサスペンス。人生初の悪役に挑んだヒョンビンに注目!!
キャスト、あらすじ、感想などをまとめました。
(トップ画像公式ページより)
ザ・ネゴシエーションキャスト一覧
2018年9月19日韓国にて公開
(日本公開日2019年8月30日)
上映時間:113分
観客動員数:200万人弱
監督:イ・ジョンソク
脚本:チェ・ソンヒョン
「王の涙 イ・サンの決断」「それだけが、僕の世界」(監督・脚本)など
【ハ・チェユン役】ソン・イェジン
ソウル市警危機交渉班警部補。
【 ミン・テグ役】ヒョンビン
クアラルンプールとバンコクを拠点にしたマフィアのボス。武器密輸業者。
【アン・ヒョクス役】キム・サンホ
ソウル市警危機交渉班警部。
【ハン課長役】チャン・ヨンナム
ソウル市警外事課課長。
【コン役】チェ・ビョンモ
大統領府国家安保室秘書官。
【チョン班長役】イ・ムンシク
ソウル市警危機交渉班班長。
本作は、大人気俳優ヒョンビンとソン・イェジンが初共演した話題作です。この二人は約1年後にドラマ「愛の不時着」で再共演し大ヒットとなりました。
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ザ・ネゴシエーションあらすじ
ソウル市警危機交渉班の警部補ハ・チェユン(ソンイェジン)は、犯人との交渉中に人質を死なせてしまい辞表を提出しようと考えていました。
しかし、そんな最中に新たな人質事件が発生し、犯人がチェユンを指名してきたのです。
バンコクで韓国人記者を拉致した犯人ミン・テグ(ヒョンビン)は、国際犯罪組織のリーダーであり武器密売を生業としていました。
その上、海外出張に行っていたチェユンの上司もテグに捕まっていることが分かり、交渉はさらに難航することになります。
テグの目的も分からず、交渉の糸口も掴めぬまま焦りだけが募るチェユンでしたが、協力体制を取らなければならない政府や警察組織との連携も取れず・・・。
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ザ・ネゴシエーションみどころ
交渉人=ネゴシエーターを題材とした作品は数多くありますが、女性が主人公というのは珍しいパターンです。
その上、海外にいる犯人と交渉したり、大統領府や軍が関わってくるという交渉ものとしてはスケールが大きいのも本作の特徴で、人質をとった犯人の意図がなかなか見えてこないというハラハラドキドキの展開が魅力の作品です。
ヒョンビン演じるテグは残虐なことも厭わないキャラクターで、ヒーローイメージの強いヒョンビンがそれをどう演じているかが注目となります。
一方、ソン・イェジン演じるチェユンは冷静で落ち着いた交渉人としての姿を見せていますが、上司や国からの指示に振り回される公務員としての辛さも表現しています。
基本はテグとチェユンによる交渉劇がメインとなる作品ですが、その裏で奔走する刑事たちの捜査や権力者たちによる陰謀も描かれており、先の読めない展開が最初から最後まで続くことになります。
チェユンは人質を無事に救出することが出来るのか?そして、この人質事件の裏に隠された真相とは?!
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ザ・ネゴシエーション感想・評価
立てこもり事件の人質交渉に失敗したところから始まるのはこの手の作品によくあるパターンですが、その後の展開は予想を裏切る面白いものでした!
最初はヒョンビンの迫力満点の悪役に対してソン・イェジンは迫力に欠けていると思っていたのですが、本作は交渉人としての活躍を描くというよりも事件の裏に隠された悪行を明らかにするというのが目的で、それに振り回されるヒロインに視聴者が感情移入するというのが正しい見方だと分かってきてからは作品を楽しめました。
交渉人が女性というのは珍しいですし、画面を通しての交渉というのも電話交渉とは違ったスリリングさがありました。そして警察や国家情報院のみならず、政財界も絡んだ悪行がバックにあるというのは実に韓国らしい設定でした。犯人が更なる悪人を人質交渉を通して引きずり出すというのも爽快で、この辺りも過去の交渉ものにはない現代ならではの要素でしたね。
ただ、ヒロインが活躍する様を期待していると肩透かしを食らいますし、ヒョンビンとソン・イェジンとのロマンスなんかもありません。
どちらかといえば映画「スピード」や「ダイハード3」のような犯人の思惑を探ったり、駆け引きを楽しむタイプの作品で(アクション要素は薄いですが)それがスリリングさを生んでいましたが、本作の場合は犯人が金のためだけで動いていないのが魅力でした。
ヒョンビン演じる犯人は確かに悪人なんですが、後半になるにつれそれ以上の悪人が出てきて、見ているうちに犯人を応援したくなってくるというのも面白かったです。
ハリウッド大作だとラストで犯人を一網打尽にして終わるのがパターンですが、そういったエンタメ的ラストになってないのが本作の場合はミソであり韓国らしいなぁと思うところでした。
どんなラストになるのかは見てのお楽しみということで!
まとめ:細かいところを見れば突っ込みどころはありますし、タイトルほど交渉劇が魅力的だったとは言えません。
しかし、先の読めない展開や悪人役のヒョンビンの魅力などもあり、そこまでの派手さはなくとも見るものを夢中にさせる面白さがありました!
キャラクターたちの背景がもっと描かれていれば更に良かったですね。
最後に
豪華キャストの共演のわりには観客動員数はイマイチな本作ですが、それはアクション要素よりも交渉人と犯人との心理戦を優先し、ドラマチックな展開や更なる巨悪を暴く終盤に重点を置いていたからでしょう。
思ったほど派手さはないものの、ヒョンビン演じる犯人が何を考えて行動しているのかが読めない展開は秀逸で、犯人側が力技だけで押してこなかったのも良かったです。
ただ、韓国警察をはじめ、財閥や官僚、政治家などが腐っているという設定は相変わらずのもので、その点での驚きは一切ありませんでした。
そして、交渉の上手さを見せる展開が無かったのはタイトル負けだと思いますし、ところどころあり得ない設定や展開があるのも詰めが甘いように思いました。
とはいえ、会話劇やシチュエーションドラマとして見ればなかなかのもので、主演二人のファンならば見るべき作品だと思います!