コクソン/哭声を解説!映画の意味がわからない?あらすじ・感想!

 

クァク・ドウォン×ファン・ジョンミン×國村隼×チョン・ウヒ競演!

映画記者たちが”今年最高の作品”に選んだ『チェイサー』の監督によるサスペンス・スリラー。

映画の意味がわからない、という方のために解釈の助けになれるように作品を紹介しています。

ただのホラーやサスペンスではない傑作です!

(トップ画像映画公式ページより)

 

 

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目次

コクソンのキャスト一覧

原題:哭聲/THE WAILING

2016年5月12日韓国で公開(日本では2017年3月11日公開)

上映時間:156分

観客動員数:約690万人

監督、脚本:ナ・ホンジン

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作品紹介

本作は『チェイサー』『哀しき獣』という傑作を作ってきたナ・ホンジン監督によるサスペンス・スリラー映画です。

青龍映画賞での5冠をはじめ、大鐘賞でも4冠となり、その他世界の映画祭においても受賞しています。

主演のクァク・ドウォンにとって初めての映画主演作で、『哀しき獣』にも出演してあるため、監督との仕事は二度目となります。

リュ・スンリョンにもオファーがあったそうですが、ファン・ジョンミンがシャーマン役となりました。

キャスティング秘話で言うと、チョン・ウヒが演じたムミョン役も、当初キム・ヒョナ(元4Minute)にオファーがあったそうです。

本作のキーパーソン、國村隼は本作が初の韓国映画出演作ですが、第37回青龍映画賞において男優助演賞と人気スター賞を獲得するという快挙となりました。これは外国人俳優として史上初だそうです!

タイトルについて
タイトルについては、「哭声」というのは韓国語で泣き叫ぶという意味。

谷城(コクソン)という地名と同じ読み方で二つをかけたタイトルとなっています。

 

 

コクソンのあらすじ

舞台は何の変哲もない田舎の村、谷城(コクソン)。

ある日村に得たいの知れないよそ者が住み着いたことから、謎めいた噂が流れるようになります。

そんな中、村人が自らの家族を惨殺するという事件が連続して起こるようになります。

家族を殺した犯人は、皆濁った目に爛れたような肌をしていて、錯乱した状態でした。

その事から、病気や毒キノコによるものだと推測されていたのですが、病院でも原因は分からずにいたのです。

そんな不安が村を包み込んでいくうちに、事件を担当した警官のジョングは、自分の娘にも犯人たちと同じような湿疹があることに気付きます。

最初は噂など信じていなかったジョングでしたが、娘に対する不安からよそ者が全ての元凶だと決めつけるようになるのです。

娘のヒョジンは段々と人が変わったかのようになり、発狂し出すようになってしまいます。

そして、世間で評判の祈祷師を呼びヒョジンのお祓いをしてもらうことにするのですが、そのことで更なる不安と疑念がジョングと村を覆っていくことになるのです。

きむとま
この映画は物語が殺人事件を扱ったものなのか、オカルトなのか、はたまた何か感染的なものなのか、一向に分からないところがポイントです!

 

 

コクソンのみどころ

全編通して目が離せません!

この作品をただのホラーやサスペンスだと思っているととんでもないことになります。

本作は主人公である警官のジョングは、事件を解決したり真相を暴いたりする役ではなく、あくまでごく一般的な父親であり公務員であるにすぎません。

なので視聴者は彼の立場になって、一緒に疑問に思ったり不安になったり、そして恐怖したりするんです。

これ映画の特徴として見る人によって受け取り方が違うということでしょう。

全体的に様々な謎がありますし、人によっては推理ものに見えたり、恐ろしいホラーであったり、場合によっては笑ってしまう人もいるでしょう。

しかし、最後まで見ても明確な答えや、確信めいた結論などは出ないんです。

それを「理解不能」と取るか、「色々と推論してみよう」と思うかは人それぞれだと思います。

作品冒頭で聖書の一節が読まれることから、この作品はキリスト教に関係するものだとわかります

しかし、そんな宗教的なことを理解していなくても本作は十二分に面白い作品なんです!

恐ろしいシーンやグロいシーンもたびたび出ては来ますが、それよりも謎や犯人が気になって夢中で見てしまう魅力があります。

キャストの熱演も見応え抜群ですし、特に日本語しか話さず参加している國村隼の怪演には脱帽でしたね。

 

コクソンの感想と評価・評判

これは殺人事件なのか?

それとも呪いか?

はたまた伝染病?

ひょっとしてゾンビもの?

物語全体に霧がかかったまた話は進んでいきます。

人は往々にして理解できないことが起こると、その不安をそのままには出来ず何か理由を見つけたくなるもの。

そして事件が起きた場合、疑念はよそ者やはぐれ者に向けられる。村のようにコミュニティが小さければ小さいほど特にそうでしょう。

ただ、この物語に出てくる”山の中の男”は、どう見ても怪し過ぎます。

ただよそ者だからというだけで怪しまれている訳ではないんですが、男のことをよく知らないがゆえの恐怖心や、そこから生まれた噂などをすっかり信じてしまったことから更に疑念を抱いていくのです。

何が原因で村で訳のわからない殺人事件や病気が連続して起こるのかに恐怖するのですが、それと同時に村の中に蔓延していく噂や、真相もわからず山の中の男をすべての原因と決めつけてしまう人の心の弱さや脆さにこそ怖くなってくるんです!

何が真実で、何を信じればいいのか?

この作品のキャッチコピーが「疑え。惑わされるな。」というのは何を指してのものなのでしょう。

世の中全体に当てはまるのか、周りの人間を指してのものなのか。

映画を見ながらも様々な憶測をし、見終わってもその思考を止められません。

物語にハッキリとした答えや結末がないから、作品として理解不能というのではなく、この世の中にハッキリとしたもの自体無いからこの作品とはそういう終わり方なんじゃないでしょうか。

まとめ:非常に宗教的な作品であるのに(明言はされてませんが)、サスペンスとしてスリラーとして、そしてホラーとしても秀逸な作品!誰が犯人なのか?何が原因なのか?誰が言っていることが真実なのか?それらを推理しながら楽しむことも出来る傑作!!

 

 

コクソンの意味がわからない?

キリスト教に関係するものであるというのは上述の通りですが、日本人からすると宗教的な作品は理解に苦しむかもしれません。

韓国では儒教とキリスト教が根付いていて、それゆえ見る人が見れば何をモチーフにしているのか分かるんだとか。

そういう理由もあり、話題のホラーだからと見てみると「理解できない!」なんてことになってしまったのかもしれません。

三人の謎が多い登場人物

山の中の男(國村隼)
謎の女(チョン・ウヒ)
祈祷師(ファン・ジョンミン)

が、男二人は詐欺師だとか、三人とも祈祷師や霊媒師でそれぞれに悪霊(この場合、警官の娘にとりついたのが悪霊)を祓いに来たとか、あります。

そもそも、正体など関係なく

山の中の男=イエス・キリスト
謎の女=マグダラのマリア
祈祷師=ユダヤの司祭
警官=ユダヤ人、キリストを信じないもの

と置き換えることが出来るようです。

宗教的な作品はどれも明確な答えがあるわけじゃないので、これが正解!ということはありません。

見た本人がそれぞれに解釈し、考えるべき作品だと言えます

そういう意味で、「考えるのが面倒」という方には向かない作品かもしれません。

理解できなくても雰囲気だけでも楽しめると思うんですけどね。

 

最後に

この映画、怖いと話題でしたし、ポスターや予告を見ても本当に怖そうだったので、ホラー作品が苦手な私は長らく敬遠していたんです。

しかし、今回思いきって見ると確かにホラー的なシーンも出てくるんですが、あくまでもサスペンス・スリラーであって、ただ怖いだけの作品じゃなかったんです!

というか、私好みの大傑作じゃないですか!!

早く見ておけば良かったと後悔したぐらいです。

 

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