ハン・ソッキュ×イ・ジェフン共演で贈る、朝鮮王朝最大の謎にして悲劇として有名な「米びつ事件」を新たな解釈で描いた宮廷ミステリー時代劇。
キャスト、あらすじ、感想、みどころをまとめました。
(トップ画像公式ページより)
秘密の扉【韓国ドラマ】 キャスト一覧
原題:秘密の扉-儀軌殺人事件
全24話
平均視聴率:6.3%
最高視聴率:10.0%
放送年度2014年9月から韓国で放送
演出:キム・ヒョンシク
脚本:ユン・ソンジュ
【英祖 朝鮮王朝第21代王役】ハン・ソッキュ
【イ・ソン、思悼世子役】イ・ジェフン
【ソ・ジダム(パク・ピンエ)役】キム・ユジョン
【ソ・ジダム(パク・ピンエ)役】ユン・ソヒ(成年期)
【惠慶宮ホン氏、 イ・ソンの正室役】パク・ウンビン
【チェ・ジェゴン、南人派役】チェ・ウォニョン
【ナ・チョルジュ、剣契東方の頭目役】キム・ミンジョン
【キム・テク、老論派役】キム・チャンワン
【パク・ムンス、少論派役】イ・ウォンジョン
【ホン・ゲヒ、捕盗大将役】チャン・ヒョンソン
【シン・フンボク役】ソ・ジュニョン
本作は悲劇として有名な「米びつ事件」を新たな解釈で描いたドラマです。
秘密の扉【韓国ドラマ】あらすじ
時代は朝鮮第21代王英祖(ハンソッキュ)が在位30年を迎えた1754年。
これまで兄を支持する少論派と自身を支持する老論派との争いにより、幼い頃から命の危険に脅かされてきた英祖は、老論派に従うことで生き延び王となりました。
一方、英祖の息子イ・ソン(イジェフン)は、父の意思に沿って代理で執務を執っていましたが、両班制度を廃止したいという夢を持っていました。
ある日、イ・ソンは親友のシン・フンボク(ソジュニョン)と共に街に出掛けます。
身分を隠したイ・ソンは違法な貸本の取り引きを試みるのですが怪しまれてしまい、美しい貸本屋の娘ソ・ジダム(ユンソヒ)の手助けによって危機的状況から逃れることが出来ました。
そんな中、フンボクが謎の死を遂げてしまいます。
イ・ソンはフンボクの死の真相をジダムと共に突き止めようとするのですが、そこには父・英祖が隠し通してきた秘密が待ち受けていて・・・。
秘密の扉【韓国ドラマ】みどころ
本作のメインの題材となる「米びつ事件」は、近年では映画『王の運命 歴史を変えた八日間』で描かれていますが、韓国の時代劇では前後の王の時代を描く事が殆どで、真っ正面から取り上げた作品はあまり多くありません。
英祖はドラマ『トンイ』にも出でくる19代王粛宗(スクチョン)とトンイとの息子クムのことですし、イ・ソンの息子がイ・サンこと正祖(チョンジョ)なんです。
つまり『トンイ』と『イ・サン』という大ヒット作の間の時代を描いたのが本作なんです!
イ・ソンも”思悼世子”の名前でたくさんの作品に出てくるのですが、非業の死を遂げたというだけでメインで扱われることはあまりありません。
英祖も同様に、この事件後の話や王になるまでの話が殆どで、それらは様々な時代劇で描かれているんです。
なので他の時代劇で疑問に思っていたことや、抜けていた時代の謎が本作を見れば分かるわけなんです。
「米びつ事件」というものは聞いたことあったけど、詳細については詳しく知らなかったという人は本作を見ることをオススメします。
そして本作はその悲劇を描いただけでなく、殺人事件を捜査するというミステリー要素も加わっているのが特徴です。
殺人事件を捜査していくうちに、英祖が秘密にしていた謎が明かされ父と子が対立していく流れになるんです。
大ヒットした映画『王の運命 歴史を変えた八日間』を見て気に入ったのなら、本作も見ることをオススメしたいですね。
そして本作はキャスティングが面白いのもポイントで、ハン・ソッキュはドラマ『根の深い木』で4代王世宗としてハングルを広めようとしたのに、本作の英祖はそれを禁じていたり、キム・ユジョンは『トンイ』で英祖の母トンイの子供時代を演じていたりするなど、韓国時代劇を良く見る人には面白い配役と言えます。
秘密の扉【韓国ドラマ】感想と評価・評判
このドラマは韓国時代劇としては珍しく女同士の争いが殆ど無く、父と子の対立を丁寧に描いている作品でした。
派閥争いなどが描かれているのは他の作品と同様ですが、前半の殺人事件を解決する流れと全編通しての父と子の話がメインテーマなので、英祖とイ・ソン以外にも別の父と子の話が盛り込まれていたりと、スリリングなサスペンスと家族のドラマを合わせたような作品だと思いました。
ただ、家族のドラマ=ハートフルということではなく、どうして父が息子を殺すという悲劇的な結末になってしまったのかが描かれているわけです。
ここまで聞くと面白そうに思えるかもしれないんですが、このドラマは出だしが分かりにくく話が難しく感じてしまいます。
そこを乗り越えて話に集中出来れば良いドラマだと思えるんですが、恋愛要素やアクションなども少なく韓国時代劇おきまりの展開を期待して見る人からすれば地味な話に思え、女性よりも男性向きな作品かもしれません。
後半は、正解なんてない政治の話一辺倒にななりますし、前半の推理ドラマと後半ではスタイルが変わりすぎてて、この取っ付きにくさが途中で見るのをやめた人が多い要因かもしれません。
そして、キム・ユジョンが成長してユン・ソヒになるのもイマイチで、清純な少女から色気ある女になってしまうのは印象が変わりすぎな気がします。
ストーリー的には面白いものの重く深いテーマを扱った作品なので、多くの人に受け入れられるとは残念ながら思えません。
個人的にも2時間程度の映画なら集中して見れますが、24話のドラマとなると完走するのはかなりキツかったです。
特に数日で一気見する作品ではないですね!
まとめ:ストーリー的には興味深いものの、楽しんで見れる作品かと言えばそうではなく、かなり覚悟して見ないといけない作品だと言えます。
最後に
父としての気持ちや、子としての気持ちになって見ると切なくて泣けてくるんですが、エンターテイメント作品としては地味だと言えるので、通常の韓国時代劇のノリを期待すると肩透かしを食らうかもしれません!