カン・ハヌル、チョン・ウヒ主演による切ないラブストーリー!
手紙のやり取りを描いたストーリーは、私達の青春時代をも思い起こされる切なくて愛しいもの。
キャスト、あらすじ、感想レビューなどをまとめました。
(トップ画像公式ページより)
雨とあなたの物語【韓国映画】キャスト一覧
2021年4月28日韓国にて公開
(日本公開日2021年12月17日)
上映時間:117分
監督:チョ・ジンモ
「怪しい顧客たち」「メイキング・ファミリー」など
脚本:ユ・ソンヒョプ
【パク・ヨンホ役】カン・ハヌル
大学二浪生。
【コン・ソヒ役】チョン・ウヒ
ヨンホのペンフレンド。書店員。
【スジン役】カン・ソラ
ヨンホの友人で二浪生。
【コン・ソヨン役】イ・ソル
ソヒの姉でヨンホの同級生。
【ブックワーム(本の虫)役】カン・ヨンソク
変わり者の書店常連客。
【ヨンホの父役】イ・ヤンヒ
革職人。
【ソヒの母役】イ・ハンナ
書店店主。
主演は実力派俳優陣として数多くの作品に出演しているカン・ハヌルさんとチョン・ウヒさんです。
そして主人公の友人スジンを演じるのは、カン・ハヌルさんとはドラマ「未生~ミセン~」で共演し、チョン・ウヒさんとは映画「サニー 永遠の仲間たち」で共演しているカン・ソラさんです。
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雨とあなたの物語【韓国映画】あらすじ
特に夢もないまま浪人生活を続けているヨンホ(カンハヌル)は、ある日初恋相手のことを思い出して手紙を送ることに。
一方、ヨンホと同じく平凡な日々を送っていたソヒ(チョンウヒ)は、母親が経営する本屋で働きながら病気の姉ソヨン(イソル)の看病をしていた。
そんなソヒのもとにソヨンに宛てたヨンホからの手紙が届く。
ソヒは入院中のソヨンに代わって返事を送り、その後二人は手紙を送り合うようになる。
二人には“質問しない”、“会いたいと言わない”、“会いに来ない”というルールを決めるのだが、次第にこのやり取りが二人の日常にとって欠かせないものへとなっていく。
そしてついにヨンホは、12月31日に雨が降れば会おうという手紙を送るのだが・・・。
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雨とあなたの物語【韓国映画】みどころ
2003年から2011年を舞台に、手紙のやりとりを通して心を通わせていく男女の姿を描いた純愛ラブストーリー。
現実において夢もないままただ平凡な日々を送っているだけの二人は、手紙の返事を待つことに喜びを感じお互いの支えとなっていきます。
本作には誰にでも経験のある初恋の思いや、ケータイの無い時代には当たり前だった大切な人からの連絡を待つことのドキドキ感や切なさが同時に描かれています。
成長した姿すら知らない初恋相手との手紙のやり取りと、ストレートに思いを伝えてくる女友達との間で気持ちが揺れながらも、主人公は初恋相手との再会を願い待ち続けます。
自分の夢を見出だせないまま日々を過ごす二人は“雨の日に再会”することになるのか?
そして手紙のやり取りに関する真相を知った主人公の反応とは!?
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雨とあなたの物語【韓国映画】感想・評価
いやぁ~、こういうの好き!
現実的ではないですし、主人公に対してバカなんじゃないか?と思うところもありますが、誰しもが出来ることではないからこそ尊敬しますし、これほどまで想いを貫ける姿に憧れるというもの。
本作は良い意味で派手さのない純愛ラブストーリーで、初恋の相手を長年思い続けた男について描いたもの。
韓国ドラマで見るようなドラマチックな出会いや、印象が悪いところからはじまるような王道の展開もなく、キスシーンすらありません。
そもそも二人が出会うこともなく、なぜならそれは手紙のやり取りをしているだけだから!
ケータイの無い時代を生きたアラフォー以上の人たちからすると、どこか懐かしくもあり妙に胸がザワザワしてくることでしょう。
本作は病気の姉の代わりに妹が主人公と手紙のやり取りをするというものなんですが、その手紙に書かれた内容は姉の思いを代弁しつつも妹の感情も乗せられたもの。
この誰かの代わりにやり取りするという展開はラブストーリーにおいてよく見掛ける設定ではあるのですが、二人が出会うことなく相手にとって大切な人物となっていくというのが素敵なんですよね!
正直なところを言えば、小学校の時に転校して以来一度もあっていない同級生よりも、近くに居て思いを伝えてくれるスジンの方がいいじゃん!とも思ったんですが、遠く離れていても癒やしとなる存在の方を選んだ主人公は凄いですし、そんな主人公だからこそスジンも惹かれたのかもしれません。
個人的にはスジンのようなぐいぐい来るタイプに弱いので、私なら陥落したでしょうが。
では本作が初恋について丁寧に描いているかと言われれば、実はそうでもないんですよね!
子供のときに恋した理由なんて実は大したことないもので、少し優しくしてもらったとか、ハンカチを貸してくれた気になる子が転校した事で美しい想い出として残っているという程度なんです。
それが年月とともに美化されていったり、現実が辛いからこそ素敵な思い出として記憶に残っていただけなのかもしれません。
特に男性は初恋をいつまでも引きずりやすいので主人公に共感しやすいと思うんです。
これは完全に男性視点から描かれたラブストーリーですよね!
しかし、実はスジンも長年主人公のことを想い続けているようで、最初に登場した時のセリフから推測するとスジンは以前から主人公のことを知ってたようなんです。
小学校の時の授業の話が出てくるところから推測するとスジンも同級生なのかもしれませんね。
このように本作は視聴者側の推測や想像に頼る作りになっています。
関係性について事細かな説明があるわけでもなく、登場人物の気持ちについても丁寧に描いているわけではないんですよね!
これこそが本作の魅力であり、作品を見ながら自分の過去と照らし合わせて懐かしく感じたり切ない想いが蘇る要因になっていると思います。
何で好きになったの?とか、真相が分かっても二人は結ばれるのか?なんて無粋な事を気にして見る作品ではないですね!!
まとめ:待ち続けることは、簡単に連絡が取れてしまう現代においては廃れてしまった行動かもしれませんが、本作を見ると結果に関わらず待ち続けることの切なさと意味が描かれています。
この映画を見ているとあの頃の甘酸っぱい想いが蘇ってくるかも!?
最後に
この映画は見る人の年代によって感じ方がガラッと変わってくるタイプの作品でしたね。
そもそも、小学校以来会ってない二人が相手をどう思っているのかなんて分かりませんし、最初はただ昔を懐かしく思っただけなのかもしれません。
特に夢がないとか、勉強することに気が入らないとか、父親の店をどうするかで兄弟で揉めているという問題はありますが、そこを事細かに描くわけでもなく、韓国作品にありがちな社会問題を描いている訳でもないんです。
主人公がソヨンに恋していたことは明確ですが、ソヨンがどう思っていたのかやスジンがいつ主人公を好きになりどれほどの思いだったのかも推測するしかありません。
*以下、ネタバレあり!
普通のラブストーリーならこの不親切さはマイナス要因になるところですが、本作の場合はその曖昧さがプラスに働いていると思うんです!
それは、見る人の思いや希望によって様々な受け取り方が出来るということ。
それゆえにラストで二人が会えたのかどうか、その後どのような関係になるのかは描かれてませんし、実は・・・という真相が分かってもそれが恋愛に発展するかどうかは分かりません。
そこは見る人それぞれが望むことを想像すればいいんですよね。
ただ、主人公と会えないままだったソヨンの想いを想像すると切なくなるばかりですし、それを考えるとソヒが主人公と安易に結ばれることもないように思います。
ですが、二人が結ばれるかどうかよりも大切なものがあり、それは手紙のやり取りしてきたことによるソヨンや二人への恩恵の方が重要なんですよね!
出会って終わりという安易なハッピーエンドにしなかったのは大成功ですね!!
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