韓国では産後のケアが手厚いと言われています。世界一じゃないかとも言える位。実際日本とは全然違います。
産後はとにかく体を休めなさいと身の回りのことは周囲の人に全部やってもらえます。わがままも言いたい放題!産後が人生で一番ゴロゴロ過ごせてよかったという人も・・・。
日本とは違う韓国の産後の過ごし方について紹介します。
産後のケアは主に2種類
産後は、
・お手伝いさんや実家のお母さんに来てもらう自宅派
・産後を過ごす専門施設に入る産後調理院派
の大きく二つに分かれます。
自宅でゆっくり派
私の義姉さんの例で言うと、産後昼間はお手伝いさん、夜間はお母さんに来てもらい24時間まるまる寝ていました。
母乳もあまり出なかったようですぐミルクに切り替えたので、赤ちゃんのことは24時間みてもらいっぱなしで、家事もせずゴロンゴロン。
このように「自宅に帰ると家事などほかにやらなくちゃいけないことがあって休めない!」なんてことはなく、赤ちゃんのことよりまず自分の体優先にします。
区から派遣されるお手伝いさん
実母のサポートを受けられない、実母がサポートに自信がない、という方も安心!
区ではお手伝いさんを派遣するサービスをしています。
赤ちゃんケアを専門にしている派遣会社からおばさんが来てくれます。
我が家が利用した例(2012年)
期間:2週間(双子3週間)
時間:平日9時~17時(土9時~13時)
料金:自己負担金4000円/2週間
(区によって異なります)
あまりに格安でびっくり!!
おばさんと相性が合わなければ代わりの人を派遣してくれます。
赤ちゃんのことだけでなく、掃除・洗濯・料理まですべてやってくれて至れり尽くせり。うちにもとてもいい方が来てくれました。
産後調理院でゆっくり派
産後調理院とは産後を養生する専門施設です。女優の小雪さんが利用したことで日本でも一時有名になりましたね。
産院系列の運営で病院に併設されていたり、産院とは全く独立した別の経営であったりします。
希望するだけいられますが、平均利用期間は2週間で3・4週間は珍しいとのこと。
建物や部屋の作りは産院と似たような感じですが、産後をゆっくり過ごすための施設なので、お客様をもてなすホテルの要素が加わった感じと言えるでしょう。
産後調理院は20年ほど前に始まったサービスでしたが、今では2人に1人は利用するというほど、社会的にも広く認知された施設で看護士の常駐が義務付けられています。
私は産院系列の病院併設タイプの調理院に。そこは併設というのでもなく、ただ階が分かれていただけでした。産院の入院病室は3~4階、調理院は5~6階という具合で。
私の場合、希望の部屋に空きがなかったため、産院の病室がそのまま調理院の管轄となり、部屋を移動することはありませんでした。
今日から調理院に入る、という日。
「我が調理院をご利用いただきありがとうございます。
なんなりとお申し付けくださいませ。快適にお過ごしになれますようスタッフ一同最善を尽くします」
というような挨拶を、ひざまついてしてくれました。
これまでの入院病棟の看護士さんたちの応対が雑だったというわけじゃないんですが、特に親切だったということもなかったんです。
それが調理院のスタッフときたら!私は姫様か?!と錯覚するほど手厚くケアしてくれました。同じ建物の、しかも私の場合部屋も同じだったのに、一日にして私の所属が変わったからと、こんなに違うのか・・・とびっくり。
産後調理院の競争は年々過熱。「産後の女性をどれだけお姫様としてもてなせるか」の理念のもと、価格もどんどんあがっています。
高級産後調理院
産後調理院の2週間平均価格は以下をご覧ください。
左から地域名、一般室料金、特別室料金です。単位は万ウォンで、ソウル一般室は212万ウォン(2週間約21万円)、特室は266万ウォン(約26万円)。田舎へ行くほどに安くなります。
さらにほかで調べたところ、ソウルでは現在2週間で14万円が最低価格、80万円が最高価格となっています。
ホテルのような部屋ですね。私が利用したところはこんなに素敵ではありませんでした。
どこもヨガとエステ、骨盤管理は定番サービスです。1回は無料で受けられます。
(実際の私の産後調理院の食事。朝昼夜、午前の間食、午後の間食の5回でした。)
食事は韓国料理を中心に、わかめスープは基本。産後は毎日食べます。
(関連記事→わかめスープを産後と誕生日に食べる意味)
新生児室はひとつしかなく、生まれたばかりの子も、調理院所属の子も同じ部屋にいました。調理院は1週間から2週間入るのが一般的。
帝王切開での入院が1週間+調理院2週間でその産院には合計3週間お世話になりました。
調理院基本サービスまとめ
調理院入院中、赤ちゃんは新生児室に預けっぱなしでも、部屋に連れて行ってもOK.。
母乳を搾って預けておけば、ミルクではなくそちらを優先して飲ませてくれます。
外出届を出せば、おでかけもOK.。家族が一緒に泊まるのもOK.。家族の食事も事前に言えばOK。.(追加料金はありますが)
母乳マッサージも希望すれば何度でもOK。
・・・・と、なんでも至れりつくせりでした。
そのほか、産後のヨガ教室だけでなく、ベビー用品を作る手芸教室、ミルク教室、沐浴教室などさまざまあり、参加したりしなかったり・・・ここでママ友を作って親睦を深めることもできます。
最後に・・・
産後のケアが手厚いおかげか、韓国のおばさんたちはみんな髪の毛が黒々してふさふさな気がします。産後のわかめもあるのでしょうか・・・どうでしょうか?!