2012年の韓国映画No.1ヒット作品!
幻のダイヤモンドを巡って韓国と中国の泥棒が10人集まり、騙し合いや争奪戦を繰り広げるアクション・エンターテインメント。
キャスト・あらすじ・感想・見どころなどをまとめました。
10人の泥棒たち 【韓国映画】キャスト一覧
原題:The Thieves
2012年7月25日韓国で公開(日本では2013年6月22日公開)
上映時間:138分
観客動員数:約1298万人(韓国歴代6位)
監督:チェ・ドンフン
脚本:チェ・ドンフン/イ・ギチョル
【マカオ・パク役】キム・ユンソク
【ペプシ役】キム・ヘス
【ポパイ役】イ・ジョンジェ
【イェニコール役】チョン・ジヒョン
【チェン役】サイモン・ヤム
【ガム役】キム・ヘスク
【アンドリュー役】オ・ダルス
【ザンパノ役】キム・スヒョン
【ジュリー役】アンジェリカ・リー
【ジョニー役】デレク・ツァン
本作の監督チェ・ドンフン氏は、本作と『暗殺』の2作連続で観客動員数1200万人超えとなったヒットメーカーです。
本作は2000年代以降の韓国映画興行成績6位にランクするほどの大ヒット映画となりました。
10人の泥棒たち 【韓国映画】あらすじ
マカオのカジノを舞台に、”太陽の涙”というダイヤモンドの強奪計画が持ち上がり、韓国と中国の腕利き窃盗団が集められます。
ポパイをリーダーに、金庫やぶりペプシ、女優ガム、ロープ使いイェニコール、末っ子ザンパノからなる韓国チームと、チェンをリーダーに、金庫やぶりジュリー、ガンマン・ジョニー、小心者のアンドリューからなる中国チーム、そしてこの計画の立役者マカオ・パクの総勢10人の泥棒たちによる壮大な強奪作戦がスタートしたのです。
一世一代の計画を前に一行は胸高まらせていたのですが、くせ者揃いの泥棒たちがそう簡単にまとまるはずもなく、それぞれに思惑を抱えたまま計画が実行されたのでした。
特にマカオ・パクとポパイ、ペプシは過去に因縁があるようで出し抜く機会を狙っていました。
果たして一行はダイヤモンドを無事入手することが出来るのでしょうか、争奪戦の末に最後に手にしているのは誰なのか、そしてマカオ・パクがこの計画を立てた真相はいかに!?
乞うご期待!!
10人の泥棒たち 【韓国映画】みどころ
本作の監督チェ・ドンフン氏はこれまでに『ビッグ・スウィンドル!』『タチャ イカサマ師』『チョン・ウチ 時空道士』とヒット作を連発させてきましたが、これまでの作品で培ったものを詰め込んだのが本作となります!
これまでにない豪華なキャスト陣も話題となり、何人もの主演クラス俳優が共演し韓国版『オーシャンズ11』として話題となりました。
そして、本作の撮影では香港、マカオ、ソウル、釜山などアジアを代表する都市で大規模なロケが行われ、韓国映画の枠を越えた壮大な作品となっているんです。
アジア最大規模の大型カジノリゾートを貸切って撮影を行われたシーンもあり、より一層作品をリアルなものにしています。
みどころのシーンは沢山あるんですが、人混みの中での銃撃シーンや、カジノでのアクションシーン、そして高層ビルでの迫力満点のワイヤーアクションなどはハリウッド映画と比べても遜色のないもの!
イェニコール役を演じたチョン・ジヒョンは、これまでの作品でもワイヤーアクションをこなしており、本作でもほとんどのシーンを直接演じスタッフを驚嘆させました。
のちにチョン・ジヒョンとドラマ『星から来たあなた』で共演することになるキム・スヒョンとのキスシーンも本作の注目ポイントだと思います。
ですが、本作随一のとんでもないシーンは、キム・ユンソクのマンション外壁でのアクションに他ならないでしょう。
マンションの外に張り出した室外機や小さな屋根を飛んで渡ったり、ロープで降りながら銃撃戦を繰り広げたりと、見ている方がヒヤヒヤするシーンとなっています!
そんなアクションシーン以外にも10人の泥棒たちの騙し合いや、韓国チームと香港チームの対立、過去の因縁、そして個々の牽制などもあり、裏切りの連続となる一筋縄ではいかないドラマも魅力的な作品なんです。
オ・ダルスのコミカルさもお見逃しないように!
10人の泥棒たち 【韓国映画】感想と評価・評判
韓国でヒットする映画は、史実に基づいた作品や、社会問題を扱った作品、歴史ドラマに家族ドラマなどを基本としたエンターテインメント作品が多いのですが、本作のようなメッセージ性のない娯楽大作がヒットするのは珍しい!
その手の作品はハリウッド大作が担っているからなのかもしれませんが、そんな中で本作は「韓国でもこんなエンターテインメント作品が作れるんだぞ!」と証明してくれました。
内容は泥棒たちが右に左にと大活躍する作品ですが、そのアクションはスパイ映画さながらのもので、特に終盤の銃撃戦や逃走劇は前半の展開からは想像出来ないほど白熱してきて盛り上がりました!
スタイリッシュに盗みを成功させてバンザイ!という展開ではなく、その後に起こる騙し合いこそがメインになっているのも面白く、その結果仲間が捕まったり、死んでいくのも刺激的でした。
当然キャラクターも個性的で、お互いのことを探り合あって本性を明かしていないのも見ていて楽しいところ。
チーム内での恋愛事情なんかもあったり、コミカルなやりとりも盛り込まれていて、エンターテインメント性が高いのもこの作品の良いところでしょう。
本作は韓国版『オーシャンズ11』とか言われていたそうですが、パッと見は確かにそういった印象があり前半はそういったテイストで進んでいきます。
しかし蓋を開けてみると別物で、後半は裏切りのドラマや闇の組織に狙われるスリリングな展開になりガラッとテイストが変わってくるんです!
どのようにしてお宝を盗むのかも勿論面白いのですが、その後の争奪戦こそが本作のメインディッシュだと感じました。
とにかく、終始飽きさせることなく楽しませてくれた作品でした。
最後に
全体的には面白い映画なんですが、もっとBGMを凝ってくれたらなぁとか、残念な日本語版どうにかならなかってのかなぁなど、細かい突っ込みどころもあり、その辺は惜しいところ。
ただ宝石を強奪するだけで終わらず、仲間の裏切りは勿論、警察の企みや、闇の組織の登場、そして計画の裏に隠された真の目的があったりと、視聴者を飽きさせない展開はお見事でした!
ラストは、終盤のシリアステイストのまま行くのかと思いきや、オ・ダルスの登場やシン・ハギュンの再登場でふたたびコミカルなものに。終わり方も”流石泥棒!”と思わせてくれるオシャレな締め括りでした。