イ・ジェフン、アン・ジェホン、チェ・ウシク、パク・ジョンミン、パク・ヘスという実力派俳優共演で贈る追撃スリラー映画!
キャスト、あらすじ、感想、続編の有無などをまとめました。
(トップ画像公式ページより)
狩の時間【韓国映画】キャスト一覧
2020年4月23日Netflixにて公開
上映時間:134分
監督、脚本:ユン・ソンヒョン
「Bleak Night(番人)」など
【ジュンソク役】イ・ジェフン
強盗を計画した刑務所上がり。
【チャンホ役】アン・ジェホン
ジュンソクの友人。ムードメーカー。
【ギフン役】チェ・ウシク
ジュンソクの友人。義理堅い反抗児。
【サンス役】パク・ジョンミン
強盗先の賭博場で働いていた情報通。
【ハン役】パク・ヘス
ジュンソクたちを追う正体不明の追撃者。
本作は、デビュー作「Bleak Night(番人)」で大鐘賞映画祭や青龍映画賞の新人監督賞を受賞したユン・ソンヒョン監督の10年ぶりの長編映画です。
当初は2020年2月26日に劇場公開される予定でしたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、結果劇場公開ではなくNetflixにて全世界公開されることになりました。
主演は
ドラマ「シグナル」のイ・ジェフン
ドラマ「応答せよ1988」のアン・ジェホン
「パラサイト~半地下の家族」のチェ・ウシク
「それだけが、僕の世界」のパク・ジョンミン
ドラマ「刑務所のルールブック」のパク・ヘス
というそれぞれ主演もこなす実力派たち。
この他にも、イ・ハンナ、チョ・ソンハ、キム・ウォネといったベテランどころも出演しています。
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狩の時間【韓国映画】あらすじ
刑務所上がりのジュンソク(イジェフン)は、夢も希望もないこの街捨てて新たな生活を送ろうと友人のチャンホ(アンジェホン)、ギフン(チェウシク)、そしてサンス(パクジョンミン)の3人を誘ってある強奪事件を計画します。
賭博場で働くサンスの手引きもあり襲撃は無事に成功するのですが、正体不明の追撃者が現れ彼らを追い詰めていき・・・。
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狩の時間【韓国映画】みどころ
舞台は財政が破綻した韓国。
夢も希望もない今の生活を捨て新しい人生を歩むため、友人たち4人である強奪計画を企てます。
近未来なのかパラレルワールドなのかは定かでない世界での男たちの友情を描くと共に、正体不明の追撃者からの逃走劇や対決が描かれています。
現実味のある世界設定、強盗計画を企てるシーンの面白さと計画を実行に移す際の緊張感、そして訳もわからず追い詰められていくサスペンス的展開。派手な銃撃戦などのアクションや、スリラーやホラー映画のようなハラハラドキドキの展開もあり、それが一時間半は続くという緊迫感溢れる作品となっています。
それぞれに個性的な4人の仲間たちを演じた俳優陣のコンビネーションもみどころですが、パク・ヘス演じる追撃者の恐ろしさも必見です!
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狩の時間【韓国映画】感想・評価
韓国のサスペンス・ノワールものは実際の社会を揶揄したり、実社会と地続きな世界にエンタメを盛り込んだものが一般的なんですが、本作は韓国経済が破綻した後の世界というパラレルワールドを舞台としている作品になります。
こういった設定などは日本の作品によくあるものなので、これまで韓国映画を苦手に思っていた人には入り込みやすい内容になっていると思います。
Netflix作品だけあってかはわかりませんが(元々は劇場公開予定作品でしたが)、韓国色が色濃く出ていないのが特徴で、舞台を変えれば世界でも通用するテーマですね。
しかし、日本的な世界観にアメリカ映画のような派手な展開、そして韓国お得意のサスペンスと非常に好みな作品なんですが、映像と音楽のテンションがマッチしてないのが気になって仕方ありませんでした!
近未来の日本でもこのようなことが起こるかもしれないという現実味や、恐ろしいハンターから追われることになる恐怖など、どこかで見たことがある設定ですが面白く感じました。しかし、それらを映像で魅せるというよりも音楽で盛り上げようとしているのがあからさまなのがどうにも引っ掛かってしまい、そこのバランスが上手く取れていないと思ってしまいました。
確かに音楽は重要なんですが、そこまで盛り上がるシーンでもないのに音楽はガンガンだと違和感がありますし、無理矢理盛り上げようとしているようで個人的には好みではありませんでした。
設定や展開としては近未来(?)サスペンス/スリラーといった内容なんですが、音楽の使われ方はホラー映画のようで、この辺が好みが分かれるところかもしれません。
この映画が90分程度の作品ならそれでも良かったかもしれませんが、130分超えの作品で緊張感が続くのは長すぎると思いますね!
あと説明がないと荒廃した世界だとは分からないのも問題ですし(予算的に映像として描けなかったのかな?)、キャラクターの魅力がイマイチだったのも相当なマイナスでした。主人公たちの間抜けな行動にはイライラさせられますし、カッコいいイメージがある殺し屋がまるで”殺し屋に憧れる男”のようでダサいというのもキツかったですね。
世界観はクールなのに青春要素やブロマンスが入っていたり、主人公たちの行動や展開が突っ込みどころ満載というのも残念でしかありませんでした。
まとめ:世界観、派手な銃撃戦、緊張感溢れる逃走劇など、魅力的な要素は満載でしたが、音楽使いやキャラクターが好みでなかったり、突っ込みどころが満載なのも気に入りませんでした!
冒頭が一番面白く後は下降していくだけなので、もっと短い時間でまとめてスッキリとしたラストにして欲しかったですね。
狩の時間、続編は?
Netflix作品や海外ドラマにありがちな続編を匂わせたラストの作品でした。
ドラマならまだしも、映画で匂わせの締め括りを使うのは基本反対な私ですが、それはそうやって作られた続編の殆どが駄作になってしまうからです。
匂わせをありだとしても、勘ぐらせるポイントが多すぎたり、説明が少なすぎるのもマイナスでしかなかったです!
全体的にテンポをもっとよくして、ラストもまるごとカットしたらもっと楽しめたかもしれませんね。
イジェソクは続編を示唆する結末について
「想像することができる余地がある」
と説明しています。
監督のインタビューによると、
「続編を考えたことは全くない。完結された映画だと思ってみてほしい」
「エンディングはただ私が伝えたいことを載せた。地獄を描きたかった。その中で生きる人に応援のメッセージを投げたかった。逃れようとするのではなく、変えなければならないなら変えろ、という内容。しかしそうみえなかったのか、よく続編の話をされる。私なりのエンディング方式だっただけ」
とのことで、続編は作られないでしょう。