多くの練習生やアーティストを抱える芸能事務所は管理能力が命。
JYPエンターテイメントの創設者JYパーク(パクジニョン)さんのマネジメント能力は高く評価されており、多くのメディアで取り上げらるほど注目を浴びています。
SMやYGとの比較、会社の基本方針や所属アーティストたちへの想い、オーガニック食堂などをまとめました。
(トップ画像https://entertain.naver.com/より)
SM、YG、JYPの三社比較
韓国の芸能事務所は大手三大事務所と呼ばれるSM、YG、JYPがあります。
SM | YG | JYP |
1989年 | 1996年 | 1996年 |
イスマン | ヤンヒョンソク | パクジニョン |
BoA 東方神起 スーパージュニア SHINee EXO 少女時代 |
BIGBANG BLACKPINK WINNER iKON |
2PM GOT7 TWICE ITZY Stray Kids |
※2段目は創設年、3段目は創設者名
一般的に
・SMはアーティスト間の依存度が高い
ダンスは一糸乱れぬキレキレダンス
・YGはすべての主導権をヤンヒョンソク代表が持っている
ダンスは個性を重視
・JYPは最も民主的で、社員が会議を重ねて最善を尽くす
ダンスは男性は典型的なアクロバティックスタイル
女性は曲のコンセプトのせいかかわいらしいダンス
と言われています。
2019年2月、韓国を震撼させる事件がありました。バーニングサン事件です。
これによりYG所属アーティストだったBIGBANGのスンリが芸能界追放となり、さまざまな疑惑がYGにも降りかかることになります。
また、SMエンターテイメントは2017年12月にトップアイドルSHINeeジョンヒョンさんを亡くし、さらに2019年10月には元f(x)のソルリさんもこの世を去りました。
これらのことから、いつも比べられてきた3社の中でJYPは所属アーティストのスキャンダルがない、管理能力の高さが注目されています。
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JYPの基本方針とは?
パクジニョンさんは「良い歌手である前にいい人間でなくてはならない」と考えています。
JYPに入社する練習生を選ぶオーディションでは「いい子を選ぶ」とのこと。
一緒に仕事したい、サポートしたい、育てたい、そんな子を選ぶのだそうです。
JYPが考えるいい人間とは、「真実、誠実、謙虚」
真実:言動に注意する必要がない真っすぐな人
誠実:真面目に練習しなくても成功する生まれ持った才能を持っている人もいる。しかしそういう人は長続きしない。短期間で見れば努力する人としない人の違いはそれほどないが、長期間でみると大きな差となる。才能より誠実な心が大事。
謙遜:謙遜しなくても成功はできる。また、成功するほど謙虚さは失われていく。人生には危機が必ずあるが、その時周囲の人の助けが必要となる。周囲の人に感謝する気持ちを持った人でなければならない。
JYP練習生はパクジニョンさんの推薦図書を読み、読書感想文を提出するという課題も・・・。
古典や実用書などジャンルはさまざまだそうで、歌やダンスだけでなく人間的にも大きく成長して欲しいという思いがあるのですね。
ワンダーガールズがアメリカに進出した際は、パクジニョンさんが英語やアメリカ社会について授業して教えました。
仕事と恋愛のバランスをとれるようになった、と判断されれば恋愛も勧めるとか。
2012年の時点でワンダーガールズには合コンも勧めたそうです。
パクジニョンさんは
「皆さんが知っているスジがスジ(MissA)本来の姿であり、ニックン(2PM)もその姿のままです。私も同じ。JYPのアーティストはみな心根が美しい。そんな人とだけ仕事がしたい。才能があっても、心がきれいなければ私も楽しみがなくて一緒に仕事ができないんですよ。」
と話しています。
方針に反した場合は?
人間性に問題があると思われた場合、退社処分にされることも。
2019年5月に始まったオーディション番組「PRODUCE X101」に出演していたJYP練習生は人気上位にランクインされていましたが、中学時代の素行の悪さがネットで挙げられ、JYPが確認した結果、企業の方針に合わないとわかり契約解除したことがありました。
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JYP新社屋について
近年、パクジニョンさんの作曲数が減っています。
かつてJYPから出るヒット曲はほとんどパクジニョンさんの作品でした。
これについて
「2011年、ジョブズが亡くなって、アップルの株価が落ちた時に悟った。一人のカリスマで運営された会社は長く続かない。私一人の力だけで運営していたらダメだと。自分だけではなくシステムで運営できるモデルを試験している。」
と、話していました。
2018年7月にJYPは現在の新社屋に引っ越し。
ダンススタジオ9室、ボーカル練習室18室、プロデュースルーム7室、録音スタジオ11室、ミキシングルーム2室、有機レストラン、有機カフェなどがあるそうです。
「これは単に会社の移転ではなく、跳躍する機会にしたい」
とパクジニョンさんは述べており、会社全体を再編したことを発表しています。
会社の中に4つの小さな会社を作り、「今後JYPは4つのラベルが結合した一つの会社になる」と明らかにしました。
また、海外から直接人材を育成する計画などもこの時発表されています。
加えて、専門心理カウンセラーを通じたアーティストたちのメンタルケアも怠らない、とのことです。
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JYPのオーガニック食堂とは?
JYPの食堂にかかる年間の食費は20億ウォン(約2億円)。
食堂は調味料から野菜、肉すべてオーガニックや無農薬・抗生物質不使用の食材だけを使い、社員や所属芸能人、練習生は無料で利用できるとのこと。
会社が20億ウォンの食費を予算に入れているのです。
パクジニョンさんはアトピーとアレルギー性鼻炎があり、40年間鼻で息をしたことがないと言うほどひどかったとか。
鼻詰まりは発声にも影響し、歌手として思うように歌えないというジレンマもあったそうです。
色んなお医者さんにかかりましたが、治ることはありませんでした。
アトピーとアレルギーがなぜ起こるのか徹底的に調べた結果、原因は農薬ではないかという結論に至り、40歳でアトピーと鼻炎を克服したのでした。
食事の大切さを身をもって体験したため、所属芸能人や社員たちがインスタント食品や簡単に買えるもので食事を済ませているのを見て
「たくさん稼いでもっと広い社屋を構え、無農薬食材を使った食堂を作って社員や芸能人たちをそこで食べさせたい」
という夢を抱いたそうです。
そして2018年6月に完成した新社屋の最上階にはオーガニック食堂を作りました。
食堂は社員のためのお弁当サービスも行っており、前日までに注文すれば、外で働いているJYP社員にも届けてくれるとか。
これについて
「練習生や所属芸能人の親御さんはJYPを信じて子供を預けてくださった。成長期にインスタント食品ばかり食べてたら胸が痛む。ここに来たら私の責任」
「芸能人や従業員が健康であれば会社も健康。」
と考えているようです。
ただし、食材が残らないように前日までに予約しなければならず、その分だけ料理されるとのことです。
最後に
パクジニョンさんが大学に入学して決めた目標は「20億ウォンを稼ぐこと」。
その理由は銀行に20億ウォンの残高があればその利子で自由に暮らせるから、というもの。
その目標はデビュー3年目の1998年に達成してしまいました。次の夢は「KPOP初のアメリカ進出」。
そして2003年に渡米し5年間準備して、いざ進出というときにリーマンショックですべてを失ってしまいました。
お金と時間と苦労がすべて無駄になり、1年間は立ち直れなかったとのこと。
そして「自分の夢が間違っていた」と気づきました。
「~になりたい」という夢は叶うと虚しく、叶わないと悲しい。
「~になりたい」は手段であり、夢は「〇〇のために生きる」である。
その〇〇を見つけなければいけない、とその時思いました。
そして自分の夢は社会的地位や成功ではなく、尊敬されること、だと気づいたんだとか。
所属アーティストには一人一人が自らの答えを探していけるようにしているのだそうです。
Niziプロジェクト司会のサナ↓
Niziプロジェクト審査員のモモ↓
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