キム・ジュヒョク遺作ドラマ!
報道番組アルゴンを舞台とし報道のあり方に悩む記者たちの姿を描いた社会派作品。
キャスト、あらすじ、感想、みどころをまとめました。
(トップ画像公式ページより)
アルゴン【韓国ドラマ】キャスト・視聴率
Netflix全8話
最高視聴率:3.086%
放送年度2017年9月から韓国tvNで放送
演出:イ・ユンジョン
「コーヒープリンス1号店」
「恋はチーズ・イン・ザ・トラップ」など
脚本:チョン・ヨンシン
チュ・ウォンギュ
シン・ハウン
【キム・ペクジン役】キム・ジュヒョク
記者兼アンカー。探査報道チーム・アルゴンチーム長。
【イ・ヨンファ役】チョン・ウヒ
アルゴンに配属された契約記者。
【シン・チョル役】パク・ウォンサン
プロデューサー。
【チェ・スミン役】シン・ヒョンビン
担当弁護士。
【ユク・ヘリ役】パク・ヒボン
構成作家。
【オム・ミンホ役】シム・ジホ
経済担当記者。
【ホ・ジョンテ役】チョ・ヒョンチョル
記者。
【オ・スンヨン役】チ・ユノ
情報IT専門記者。
【パク・ナムギュ役】チ・イルジュ
記者。
【イ・ジニ役】ミンハ(元Nine Muses)
美人構成作家。
【ユ・ミョンホ役】イ・スンジュン
報道局長。
【チェ・グンファ役】イ・ギョンヨン
ニュース9キャスター。
【ソ・テソプ役】キム・ジョンス
報道本部長。
本作は、韓国ドラマとしては短い全8話というボリュームでジャーナリズムについて描いた社会派ドラマです。
演出は数々のヒットドラマを手掛けたイ・ユンジョンさんが担当し、実力派俳優のキム・ジュヒョクさん、映画女優として確固たる地位を築いたチョン・ウヒさんを主演に迎え作り上げられました。
主演のキム・ジュヒョクさんは残念ながら2017年10月30日に交通事故のためお亡くなりになり、本作が最後のドラマ出演作となってしまいました。
彼は映画にドラマと数多くの作品に出演してきましたが、ドラマに主演するのは約4年ぶりであり、本作でも主演に相応しい確固たる演技力を披露しています。
ちなみにヒロインのチョン・ウヒさんはこれまでに殆どドラマに出演しておらず、本作がドラマ初主演作となります。
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アルゴン【韓国ドラマ】あらすじ
契約社員であるイ・ヨンファ(チョンウヒ)は、契約終了間近の段階で憧れであったアルゴンチームへと合流してきました。
しかし、アルゴンチームは教会の不正に関する報道が誤報であったと謝罪報道をするゴタゴタの最中であり、ヨンファはチームから快く受け入れられることはありませんでした。
そんな中、ショッピングモールの崩壊事故が起こったという速報が入ってきて、アルゴンチームは報道を巡って本部長ともめるものの、事故特集を番組で放送することとなります。
しかし、その内容に関して局長とももめることとなり、生放送経験がないヨンファが急遽インタビューの席に座らせられることになってしまいます。
その後ヨンファは、ショッピングモールの現場所長の自宅を訪ねるのですが、そこには事故に怒りを覚えた人々が押し寄せており・・・。
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アルゴン【韓国ドラマ】みどころ
本作は”報道のあり方”というものをドラマというエンターテイメントを通して描いた作品です。
ドラマの舞台となるのは報道番組アルゴンで、ヒロインのヨンファはその番組に憧れを抱きやって来ます。
しかし、現実は揉め事の連続であり、アンカーであるペクジンと上層部との衝突がいつものお決まりとなっていたのです。
そんな報道番組のリアルな実情を描いた作品であり、報道記者としてのあり方や様々な圧力からの板挟みとなった人々の苦悩などが描かれている社会派ドラマです。
自社の報道の仕方に疑問を持つ主人公ペクジンを今は亡き名優キム・ジュヒョクさんが演じ、報道の世界に憧れを抱きやって来た契約記者を演技派女優チョン・ウヒさんが演じている他、脇にも実力派俳優が揃いそれぞれが演じるキャラクターの人間性をうまく表現しています。
ただ単に報道によって真相を伝えることを描いたドラマではなく、真相を伝えることの難しさや不正に関わってしまった人たちのジレンマなども描かれた人間ドラマでもあります。
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アルゴン【韓国ドラマ】感想と評価・評判
“報道のあり方”というテーマは、世界中の映画やドラマなどで扱われている定番のもので、韓国でもこれまでに様々な形で描かれてきました。
それは、国や財閥、権力者により真実がねじ曲げられたり、SNSの発展によっての弊害などを描いたもので、外部または内部の告発により真実が明らかになるというものでした。
本作は、報道する側の人間の倫理観や記者としてのあり方を描いており、韓国ドラマとしては少数派の恋愛模様を描いていないというのが特徴で、それゆえ他の同じようなテーマを扱った作品よりもガツンと心に響いたように感じました。
報道の力で真相を明らかにする!といったタイプの作品は、様々な妨害にもめげず最後に巨悪と対決し最後に大団円といったものが多いのですが、本作の場合は倒すということがメインではなく報道のあり方や真実をどうやって守るかであり、記者たちの人間ドラマに注力していたのが好みでした。
本作は良い意味で韓国ドラマらしくないのですが、それゆえ韓国ドラマを苦手に感じる人でも楽しめる作品だと言えますし、話数も少ないので社会派作品が好みではない人でも手にとって頂きたい作品だと思います!
報道とは何か?真実とは何なのか?を描いた熱い作品です。
最後に
近年、昨今の日韓問題で韓国における報道の問題点なども浮き彫りになっていますが、それよりも前に描かれたのが本作です。
韓国ドラマ好きな人なら1度は感じたことがあるでしょうが、韓国は財閥や民衆の影響を受けて世の中の流れが変わるということが度々あるようで、ドラマや映画などでも頻繁に描かれてきました。
そこからは、権力者の影響で報道がねじ曲げられていたり、報道機関とSNSの影響力が日本よりも格段に強いことが分かってきます。
これらの問題は韓国特有というものではないですが、本作を見るとそんな報道現場の大変さがリアルに描かれており、そういった意味でも興味深いドラマだと思いました。