キム・テリ、オ・ジョンセ主演、「シグナル」「キングダム」の脚本家が手掛けるオカルトミステリー。
悪鬼に憑かれた女と悪鬼を見ることができる男が謎の死の真相に迫る!
キャスト、あらすじ、感想などをまとめました。
(トップ画像公式ページより)
悪鬼【韓国ドラマ】キャスト一覧
Disney+全12話
放送期間:2023年6月23日〜7月29日まで韓国SBSで放送
Disney+でも同日配信
平均視聴率:10.0%
最高視聴率:11.2%
演出:イ・ジョンリム
「VIP」など
/キム・ジェホン
「花たちの戦い -宮廷残酷史-」など
脚本:キム・ウニ
「シグナル」「キングダム」シリーズ、「智異山」など
【ク・サニョン役】キム・テリ
悪鬼に憑かれた女。
【ヨム・ヘサン役】オ・ジョンセ
悪鬼を見ることができる民俗学教授。
【イ・ホンセ役】ホン・ギョン
強力犯罪捜査隊警部補。
【ソ・ムンチュン役】キム・ウォネ
強力犯罪捜査隊刑事。ホンセの相棒。
【ユン・ギョンムン役】パク・ジヨン
サニョンの母。
【ペク・セミ役】ヤン・ヘジ
サニョンの高校の同級生。
【キム・ウジン役】キム・シンビ
ヘサンの同居人。
【ナ・ビョンヒ役】キム・ヘスク
ジュンヒョンキャピタルの代表。ヘサンの祖母。
【キム・チウォン役】イ・ギュフェ
ジュンヒョンキャピタル副社長。ビョンヒの最側近。
日本でもリメイクされた名作サスペンスドラマ「シグナル」や、世界中でヒットした韓国初のNetflixゾンビドラマ「キングダム」シリーズなどを手掛けたキム・ウニ脚本作品。
悪鬼【韓国ドラマ】あらすじ
母親と二人で貧しい生活を送るク・サニョン(キムテリ)は、母親の不注意から詐欺に遭い大金を失ってしまう。
その上、幼い頃に死んだと知らされていた父親が実は生きており、その父親が不可解な死を遂げたことを知ったサニョンは、祖母のもとを訪れた際にさらなる不幸を背負い込むことになる。
それ以降、サニョンと関わった者たちが立て続けに不審死を遂げていくようになるのだが、悪鬼の姿を見ることができる民俗学教授ヨム・へサン(オジョンセ)と出会ったことから、自分に悪鬼が取り憑いていることを知る。
やがて二人は、悪鬼の呪いを解くために協力することになるのだが・・・。
悪鬼【韓国ドラマ】感想・評価
悪鬼(悪霊)が関係する事件を、悪鬼に憑かれた女と悪鬼を見ることができる男が調査するというオカルトミステリー。
メインはサニョンに取り憑いている悪鬼との戦いですが、同時に悪鬼が関わる(関わったかのように思える)事件の捜査ドラマでもありました。
この手のオカルト(幽霊もの)で、主人公二人が悪霊に取り憑かれていたり幽霊が見えるというのはお決まりですが、幽霊退治の能力があるキャラクターではないというのは斬新でしたね!
取り憑いている悪鬼をどうしたら祓えるのか?だったり、何故自分に取り憑きどんな目的があるのか?というストーリーなのは当然ですが、特殊能力等で無理に祓うのではなく、悪鬼の目的や名前を知り、対話をすることで成仏してもらおうという流れになっているので、スリラーでありながらもドラマティックさもありました。
それでいて韓国ならではの人間の悪行も描かれていて、犯罪捜査ものとしても面白い出来でした。
“ビデオを見ると死ぬ”というのが貞子なら、本作ではドアを開けると首吊り自殺してしまうというのがお決まりとなっているのも特徴ですし、“ドアを叩く音がしても、例え知り合いの声が聞こえても、決してドアを開けてはいけない”ことや、“悪鬼が見えるわけではないサニョンは、鏡越しに霊を見ることができる“といったオカルトものならではのお約束があるのも楽しく見れた要因ですかね。
影に悪鬼の姿が映り、悪鬼が欲望を叶えるとその姿が大きくなるという設定も上手いですよね。
下手なCGや特殊メイクで悪鬼を描くよりも、この方がリアルで怖さも伝わりましたから!
そして民俗学を絡めた展開は、日本の地方都市ならではの風習や迷信を絡めたようなホラー作品に近く、そこに若者の貧困や韓国の闇金融といった社会問題を組み込んでいたのは実に韓国らしいと感じました。
それでいて「あるアイテムを集めれば悪鬼を祓うことができる!」といったエンタメ的ルールもあるので”ただのスリラー“にならなかったんですよね。
まとめ:オカルト×ミステリー×スリラーが見事に融合した新感覚韓国ドラマ!
豹変する役柄を演じたキム・テリの抜群の演技力はもちろん、三要素のバランスが見事に取れていて、犯罪捜査好きとホラー好きの両者が楽しめるようになっています。
最後に
本作は、悪鬼(悪霊)との戦いを描きながらも、同時に人間というものの恐ろしさも描かれていました。
そもそも、悪鬼が生まれた理由が“人間の業”によるものなので、結局的には人間の欲深さを描いた作品なんですよね。
ーーー※ネタバレあり!ーーー
とはいえ、よくあるサスペンスものと同様に最後は財閥や資産家といった権力者たちの悪行を暴く展開になるというのはありきたりに感じてしまいました。
まぁ、人を不幸にするのも恨みを抱かせるのも結局は人なので仕方が無いんですけどね…。