「医師ヨハン」以来2年ぶりのチソン主演作!
仮想の韓国を舞台に国民が参加する法廷ショーを繰り広げるスター判事の活躍を描いた“正義とは何か?”を問いかける作品。
キャスト、あらすじ、感想などをまとめました。
(トップ画像公式ページより)
悪魔判事【韓国ドラマ】キャスト・視聴率
U-NEXT全28話
放送期間:2021年7月3日~8月22日まで韓国tvNで放送
平均視聴率:6.12%
最高視聴率:7.96%
演出:チェ・ジョンギュ
「Two Weeks(トゥ・ウィークス)」
「オクニョ 運命の女(ひと)」「赤い月青い太陽」など
脚本:ムン・ユソク
「ハンムラビ法廷~初恋はツンデレ判事!?~」など
【カン・ヨハン役】チソン
謎めいたスター判事。裁判部の裁判長。
【チョン・ソナ役】キム・ミンジョン
「社会的責任財団」常任理事
【キム・ガオン役】ジニョン(GOT7)
ヨハンを監視する陪席裁判官
【スヒョン役】パク・ギュヨン
広域捜査隊刑事。ガオンの親友で幼馴染
【ジョンホ役】アン・ネサン
最高裁判事。ガオンの師匠
【ジンジュ役】キム・ジェギョン
陪席裁判官。ガオンの同僚
【ギョンヒ役】チャン・ヨンナム
法務部長官
【ジュンセ役】ペク・ヒョンジン
大統領。元俳優兼元政治ユーチューバー
韓国での同時間帯視聴率1位を獲得した新感覚法廷ドラマ。
主演のチソンにとっては「医師ヨハン」以来2年ぶりの主演作であり、「ニューハート」で共演したキム・ミンジョンとの13年ぶりの共演作でもあります。
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悪魔判事【韓国ドラマ】あらすじ
正体不明の疫病が広がってから2年後。
韓国では史上初となる国民参加型の公開裁判が行われようとしていた。
それは、全国民が裁判の判決に投票できるという法廷ショーであり、その法廷の裁判長を務めるのがカン・ヨハン(チソン)だった。
ヨハンはまず最初に政治との癒着が噂される大企業が起こした事故を扱うことを決めるのだが、ヨハンに疑念を抱いた最高裁判事によりキム・ガオン判事(ジニョン)が監視役として送り込まれてくる。
人気は高いものの謎めいていることでも知られるヨハンが怪しい動きをしていることに気付いたガオンは、幼なじみの刑事スヒョン(パクギュヨン)と共にヨハンについて調べようとするが…。
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悪魔判事【韓国ドラマ】みどころ
チソンが謎めいた判事役を演じたダークヒーロー法廷ドラマ。
本作は、いわゆるディストピアものであり、国民投票によって判決を下す公開裁判が行われたり、主人公が正義か悪か分からない人物であるなど、一風変わった法廷ものであり現代の社会情勢に対するメッセージ性もあるドラマでもあります。
一番の見所となるのは主人公が悪人だらけの権力者たちに媚びを売る側なのか、それとも苛烈な手段で悪人に鉄槌を下す正義の側なのかということ!
怪しさ満点の主人公の元には社会を裏で操る怪しい組織の人間が接触してきたり、最高裁から監視役が送り込まれたりと、通常の法廷ものには無い要素がいくつも盛り込まれています。
痛快なやり口で権力者たちを叩きのめしていくダークヒーローの活躍を描いた斬新な法廷ドラマです!!
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悪魔判事【韓国ドラマ】感想・評価
国民投票により裁判の結果が決まるという架空の世界を舞台としたディストピアドラマ。
チソンがダークヒーロー役を演じるというのはピッタリだと思いましたし、極端な世界を舞台にしているからこそ現実社会にもいそうな悪人たちの悪さが浮き彫りになっているといった魅力もある作品でしたが、ディストピアものとしては振り切れていなかったり、続編を意識してか中盤以降の展開が散漫かつ中だるみ的なものになっていたりと、どうにも中途半端なんです。
ダークヒーローの活躍が痛快!というドラマなら、最初から最後までそれを突き通すべきですし、先を見据えてのこととはいえ途中からトーンダウンするなんてマイナスでしかありません。
世界には悪が蔓延っていて、そんな悪を排除しようとダークヒーローが立ち上がるところなどは「バットマン」的ですし、主人公があらゆる手段を使い痛快に悪を倒していくところなどは「ヴィンチェンツォ」と近いものでしたが、パッと見は現実と同じような世界なのに韓国ではありえない罰則があったり、裁判をバラエティーのように公開したりと、一応法廷ものジャンルなのにリアルでないというのも引っ掛かるんですよ。
何せ判事なのに銃をぶっ放したり、盗聴や尾行といったスパイまがいのことをしたりと最早職業不明なんです!
そこまでやらせるならSFな世界観にしてしまって、判事ではない新たな職業を作ったほうが突っ込まなくて済んだと思います。
裁判制度に対する不満や悪人に対する罰則の軽さを問題にしたいならちゃんとした法廷ものや現実的な内容にすべきですし、法では裁けない巨悪をダークヒーローが倒すという痛快さを描きたいのなら、そもそも法廷ドラマ要素は必要ないですよね。
つまり、法廷ものとダークヒーローものの良いところ取りをしようとして、それらが上手く噛み合っていないというのが本作なんです!
悪魔判事の最終回感想は?
法廷ものとしてみれば現実的ではないとか、ちゃんと法廷で悪を罰しようというのに法律を無視しているなど矛盾も多くある作品でしたが、それはディストピア世界の果ての中に現実的な法廷を持ち込んだからなんですよね。
ドラマの世界観を仮想のものにするなら、裁判や法廷も現実とはかけ離れたものに思い切ってするべきでしたね。
とはいえ、そんな設定だからこそ悪人の悪さが際立っていましたし、それによって現在の法律や裁判について考えさせる切っ掛けになるのかもしれません。
しかし、悪をもって悪を制すという流れでは現在の法制度に対して諦めている結果とも思え、権力者に都合がいい法律をどう変えていくのかを真に考えるようになるとは思えません!
ーーー*ネタバレあり!ーーー
最終回というか終盤の展開は、過去の事件の真相と主人公が隠してきた秘密が明らかになるというもので、法廷ものというより完全にサスペンスものな展開になっていましたね。
悪人たちを国民が直接裁くという展開にはなっていたんですが、ライブ配信で悪人たちの真の姿が明らかになるというのはありきたりで正直ガッカリでした。
結果として悪を裁けたのは良かったですが、その過程が明らかに法律を無視したもので正当性は感じられませんでした。