チョンヨビン&ナナ主演Netflixオリジナルドラマ「グリッチ ー青い閃光の記憶ー」。
失踪した恋人をさらったのは宇宙人?!
SFジャンルの作品らしく、奇想天外でユニークなストーリーです。
キャスト、あらすじ、意味、感想などをまとめました。
(トップ画像公式ページより)
グリッチ【韓国ドラマ】キャスト一覧
全10話
ネットフリックス配信日 2022年10月7日
演出:ノ・ドク
映画「恋愛の温度」他
脚本:チン・ハンセ
「人間レッスン」他
【ホン・ジヒョ役】チョン・ヨビン
失踪した恋人を探す
【ホ・ボラ 役】ナナ
ミステリーコンテンツを扱うユーチューバー
【イ・シグク役】イ・ドンフィ
突然姿を消したジヒョの恋人。
【キム・ビョンジョ役】リュ・ギョンス
生活秩序警察。ジヒョの心強いサポーター。
【ジヒョの父 役】チョン・ベス
その他のキャスト
テ・ウォンソク
チョン・ダビン
コ・チャンソク
ペク・ジュヒ
主演女性二人の相性が良くなければ成功しない作品です。
キャスティングが決まったとき、撮影中のお互いの印象について以下のように語っています。
チョンヨビン「ナナは自分とは全く異なる魅力をたくさん持っている方だから、自分にないものを無限に満たしてくれるパートナーになりそうだ、という確信があった」
「ナナのデビュー作、グッドワイフでの演技がとても素晴らしく印象的だった」
「自分がとても緊張して不安な気持ちでいるとき、黙って手を握ってくれて精神的にとても支えられた」
ナナ「(2018年の)映画罪深い少女を2回みた。チョンヨビン姉さんの演技が素晴らしくて、知り合いのスタッフに姉さんと親しくなりたいから紹介して、とお願いしていたくらい。」
「だから共演できると知ってとてもうれしかった。これまで多くの人と共演してきたけど、チョンヨビン姉さんほどスタッフと気さくに接してる人はいなかったと思う。監督や他の俳優たちもすべて包み込んでくれる心の広い人だと思った」
と話していました。
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グリッチ【韓国ドラマ】あらすじ
ジヒョ(チョンヨビン)は4年間付き合った彼氏(イドンフィ)に結婚の話をしようとしていた矢先、彼氏は突然姿を消してしまった。
彼を探す過程で出会った謎の友人ボラ(ナナ)と出会い、二人は「未確認」物体に近づいていく。
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グリッチの意味は?
グリッチとは英語でglitchと書き、システム上のバグを意味します。
監督によると
「誰もが人生の中でこれは正しいのか?と立ち止まる瞬間があるだろう。それが人生のバグだという考えから、それをタイトルにした」
とのことで、この作品から多くのことを考えてほしい、と伝えています。
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グリッチ【韓国ドラマ】感想・評価
SFなのか、ミステリーなのか、オカルトなのかよく分からない作品。
特に第一話は何をしたいのか不明な展開が続くので、正直見るのを止めようかと思うほどでした。
しばらく見ているとローファイ作品なんだと理解でき、このダラダラとした感じが作品のテイストと合っていてハマる人はハマるんだろうなぁとも思いましたが、それでもストーリー自体に興味が湧かないし面白いとも思えなかったんですよね。。
最初からヒロインの行動は奇妙の連続なのに、それがコメディ的なアプローチになっているわけでもなく、狂気的に見えるわけでもないので、ただの変人としか映らないのも難点で、主人公二人の関係もユニークだとは思いますが惹かれるほどではありません。
特にヒロインは自分に宇宙人が見えたり怪奇現象を経験したことを人には知られたくないからか、たまにぶちまけたくなっても言い淀んだり、その結果意味不明な発言になったりして見ていてイライラさせられるんです!
その割には衝動的に行動して失敗することも多く、キャラとして全く好きになれませんでした。
しっかりとした軸があるタイプでもないため、簡単に言いくるめられて自分の意志も変わってしまう弱い人間ということ。正に私達と同類なんですよね。嫌いだわぁ。。。
ヒロインを通して人の弱さを描くという意味ではこれが正解なのかもしれませんが、主人公としては魅力を感じませんね!
宇宙人が見えるヒロインって幽霊が見えるのと同じ扱い?
Netflixドラマ「保健教師アン・ウニョン」と似たテイスト??
宇宙人からのアピールぶりはホラー/スリラー的なのにビジュアルはかなりポップなもので、例えるなら「GANTZガンツ」に出てくるような造形を更に可愛らしくした感じ。しかしこのSF展開がずっと続くわけではなくコロコロとテイストが変わっていきます。
それは宇宙人との遭遇を描いたSFからスタートし、失踪者を探すサスペンス/ミステリー展開、おかしな友人とのバディコメディ、かと思えば怪しい宗教団体が関わってきて、最後にまた宇宙人登場という流れ。
しかも、登場人物はおかしな配信者の友人に、宇宙人や都市伝説を信じるオタクたちという奇抜さ。
そんな展開なので、エナジードリンクを大量に摂取し、タバコばかり吸うヒロインの健康の方が気になって、これは全てヒロインの妄想によるものなのか??と思うほどでした。
カルト教団を扱っているのにやけにポップだったり、コミカルなやり取りが笑えたりということもありましたが、失踪した彼氏探しはどこか中途半端で(理由がありますが)死を覚悟するようなスリリングさもほぼありません。
カルト教団に潜入するあたりからストーリーは大きく動き、コ・チャンソクさんやペク・ジュヒさんの存在により面白くなってくるのですが、それは4,5話あたりからなのでどう考えてもスロースターターすぎる!
序盤は我慢が必要というのは韓国ドラマではよくあることですし、中には初回から面白い作品はありますが、本作のようなタイプだと序盤でガッチリと掴まれないと途中でリタイアしてしまう可能性が高くなると思います。
よく分からない要素はありながらも、引き付けられる驚きや展開があれば良かったですし、もっとテンポよくしても良かったのでは?
もちろん見進めていけばドラマの概要は見えてきますし、序盤で意味不明に感じた要素も分かってくるのですが、それでも繋がらないものも多く最後まで見ても謎のままというところもいくつもありました。
せめて精神病院に突入した際にはアクションや潜入ものならではの展開が見たかったですね。
お笑いトリオとしての男たちの存在はユニークでも、ほとんど作戦の役には立っておらず、持ち前の筋肉を発揮する場面も終盤までないのは勿体ないですし、男性刑事も常に弱腰で役に経たず、同僚からも教団員からも言いくるめられてしまうのにはイライラ。
まぁ、基本的に本作に登場する男性陣はほぼ活躍しないので、男性目線から見るとモヤモヤする作品でした!
やはり真剣に見るタイプの作品ではなく、この世界観を楽しみながら色々と考察するのが正解なのかもしれませんね。
まとめ:ストーリーはユニークでしたが、共感性は全く無いチャレンジドラマ。
そもそも宇宙人やカルト教団といったテーマに興味がないのでまったくハマれませんでした。中盤くらいから盛り上がりはみせますがそれまでは正直ダルく意味不明。
キャストも好みでしたし設定も奇抜でしたが、展開がグダグダで何に注目すればいいのかもよく分からない。テンポもイマイチなのでもっとコンパクトにしても良かったのでは?
最後に
ーーー*ネタバレあり!ーーー
あまりお目にかかれないチャレンジングなドラマではありますが、興味のない世界観過ぎて集中できませんでした。
一つ一つの要素は面白そうではあるものの、一つとして確かなものがないため手さぐりしながら見ていくしかなく、しかもミステリーでもあるのに殺人といった刺激的展開があるわけではないのでなかなか興味を持てないのも困りもの。
序盤だと、宇宙人の存在や彼氏の失踪、虫が作るミステリーサークルといったものがあるのですが、それらを見て興味を引かれることもなく、いつ盛り上がるんだ?と我慢して見ていました。
終盤になれば教団の真意や狂気ぶりも見えてきて当然気になる展開となります。
しかしその狂気の集団が世間には知られてない理由や、なぜ教団員となったのかも詳しく描かれていないので現実的に感じないんですよね。
だから本作を見ていても恐ろしさはほぼ感じずコメディだと思えてしまうのかもしれません。
それを最初から意図していたなら成功ですけど。
一回見終わって再度視聴すれば地味と感じた序盤にも発見があるのかもしれませんし、考察すると楽しめる可能性もありますが、そもそも興味が持てなければそこまでたどり着きませんし、どう考えても万人受けするとは思えません。
今の日本の状況的にもカルト教団の話なんて敬遠したいですしね!
ただ、結末はそれなりに納得のいくものでした。
教団の嘘がバレ、UFOも実際に現れ多くの人に目撃されるのですが、結局はエイゾウも証拠も残っておらず、見た人ですら幻覚かと疑うというもの。
宇宙人やUFOの存在を肯定するでも否定するでもなく、信じるか信じないかは人それぞれとしたのも真っ当だったかと。教祖にも罰が降り、教団も瓦解しましたね。
それに「ヴィンチェンツォ」の時とは正反対な姿を披露したチョン・ヨビンさんの変身ぶりは素晴らしいと思いましたし、ナナさんもただキレイなキャラクターを演じるよりも似合っていると思いました。
それでも本作を手掛けた脚本家による作品なら「人間レッスン」の方が断然好きですけど!