「愛の不時着」のタン・ジュンサン×「シグナル」のイ・ジェフン主演。
アスペルガー症候群のグルと刑務所上がりのサングが遺産整理士として様々な人生に触れる様を描いた心温まるヒューマンドラマ!
キャスト、あらすじ、感想、最終回、シーズン2についてなどをまとめました。
(トップ画像公式ページより)
ムーヴトゥヘブン私は遺品整理士ですキャスト
Netflix全10話
放送期間:2021年5月14日~Netflixにて全世界配信スタート
演出:キム・ソンホ
脚本:ユン・ジリョン
「花より男子」
「プロポーズ大作戦」
「エンジェルアイズ」など
【ハン・グル役】タン・ジュンサン
遺品整理士として働くアスペルガー症候群の青年。
【チョ・サング役】イ・ジェフン
グルの叔父で後見人。前科持ちの地下格闘家。
【ユン・ナム役】ホン・スンヒ
グルの友人。突如グルの後見人として現れたサングを警戒し遺品整理の手伝いをする。
【ハン・ジョンウ役】チ・ジニ
グルの父。遺産整理会社「ムーヴ・トゥ・ヘヴン」を営んでいる。
本作は、実際に遺品整理士として働いているキム・セビョル氏によるノンフィクションエッセイ「旅立った後に残されたものたち」を原作としたヒューマンドラマです。
主人公グル役を演じるのはドラマ「愛の不時着」で第五中隊の最年少兵士役を演じていたタン・ジュンサンさん。本作では記憶力抜群なアスペルガー症候群の青年という難しい役柄を演じています。
そんなグルの叔父であり、グルの後見人として共に遺品整理をするのは、ドラマ「シグナル」でお馴染みのイ・ジェフンさん。
本作では奇抜な髪型(ヤンキーマンガに出てくるチンピラのようなスタイル)と鍛え上げられた肉体を披露しつつ、素晴らしいアクションや涙を誘う名演技で主人公タン・ジュンサンさんを支えています。
タンジュンサンさんとは19歳差。
「世代間のギャップが心配だったが、年齢を忘れて兄・弟のように過ごせた。あまりに演技が上手くていい後輩ができたみたいでうれしい」
と話していました。
本作のムードメーカーで、グルとサングという問題児をうまく扱う女の子ナムを演じるのは、人気俳優ソン・ガン主演の話題作「ナビレラ -それでも蝶は舞う-」にも出演するホン・スンヒさん。グルとは幼なじみであり、常にグルを助け姉のように世話を焼く活発なキャラクターです。
そして、グルの父親でサングの兄でもあるジョンウを演じるのは名優チ・ジニさん。本作は、グルと父親の家族ドラマでありながら、長年離ればなれとなっていたサングとの兄弟愛を描いた作品でもあり、出演シーンは少ないながらも全編通して重要なキャラクターとなっています。
基本この4人がメインキャストとなり、他は毎話は登場しない準レギュラーという形になります。
【ソン・ユリム役】チェ・スヨン(少女時代)
社会福祉士(ソーシャルワーカー)。
【キム・スチョル役】イ・ジェウク
サングの弟分。ボクサー。
【チョン・マダム役】チョン・エヨン
違法な地下格闘技試合を取り仕切っている。
【廃棄物処理人役】イ・ムンシク
【弁護士役】イム・ウォニ
【ナムの友人で警察官役】PENTAGONホンソク
【ナムの父役】チョン・ソギョン
【ナムの母役】チョン・ヨンジュ
などのサブキャラクターも数多く登場します。
更に、各エピソードごとに登場するゲスト陣も豪華で、イ・ジェシルさん、イ・オルさん、ユン・ジヘさん、クォン・スヒョンさん、イ・ギヨンさん、チョン・ドンファンさん、ケビン・オーさん、ユソンさん、そしてラストに登場し続篇を匂わす役柄を演じるイ・レさんなど、数多くの有名俳優が出演しています。
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ムーヴトゥヘブン私は遺品整理士ですあらすじ
父親ジョンウ(チジニ)と共に遺品整理業者「ムーヴ・トゥ・ヘヴン」を営んでいるハン・グル(タンジュンサン)は、アスペルガー症候群という発達障害を抱えていました。
独自のこだわりが強く、社会性やコミュニケーション能力にも欠けるグルでしたが、抜群の記憶力と知能の高さを備えていました。
しかし、ある日突然ジョンウが亡くなってしまい、父の遺言により叔父サング(イジェフン)と一緒に暮らすことになります。
サングは刑務所を出所したばかりのチンピラで、しかもジョンウのことを毛嫌いしている様子。
とはいえ、サングがグルの正式な後継人となるには3ヶ月間遺品整理士として働く必要があり、グルの友人ナム(ホンスンヒ)の協力も得て故人の最後の引っ越しを手助けする仕事をすることになります。
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ムーヴトゥヘブン私は遺品整理士ですみどころ
本作は、遺品整理士という特殊な職業を通して家族の大切さや遺したものへの想いを描くヒューマンドラマです。
全10話の中で様々な人の死と向き合うことになる本作ですが、死から見えてくる様々な社会問題が描かれると共に、遺品を通して故人の人となりや家族との関係、そして伝えたいメッセージなども描かれ、遺品整理をする中で主人公たちの関係性も深まっていきます。
唐突に亡くなった父親の死とちゃんと向き合えていないグル、過去の問題から兄の本当の愛情に気付けていなかったサング、そんな二人の関係やグルの行く末を案じているナム、更に地下格闘家として危険な戦いをしているサングの事情であったり、グルと両親の話など、遺品整理を依頼する人たちのエピソード以外にも様々な人間模様が描かれています。
エピソードごとのゲスト出演者も豪華で、毎回のように感動してしまう心温まる作品になっています。
主人公グルを演じたタン・ジュンサンさんと、素晴らしい肉体美と演技力を披露するイ・ジェフンさんの活躍に注目です!
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ムーヴトゥヘブン私は遺品整理士です感想・評価
感動のドラマでありながらも、無理矢理泣かされている感のないとても優しいドラマだったと思います。
障害を持った主人公と、その家族との関わりを描いた作品というのは数多くありますが、本作は障害と向き合う家族の苦悩を描くといった作品ではなく、遺品整理を通して家族の大切さに気付かされるという涙なくしては見れない作品になっています。
映画「あの日、兄貴が灯した光」のディオや、「それだけが、僕の世界」のパク・ジョンミン、ドラマ「サイコだけど大丈夫」のオ・ジョンセに、「グッド・ドクター」のチェウォンなど、名だたる演技派俳優が難役にチャレンジし高い評価を得てきましたが、本作でアスペルガー症候群の青年を演じたタン・ジュンサンさんもそれらと並ぶ素晴らしい演技力を見せてくれました。
しかし、私が一番驚いたのは苦手に感じていたイ・ジェフンさんのことが好きになったという点です。
イ・ジェフンさんはどちらかと言えば癖のある顔つきですし、眉間のシワや表情の厳しさから一般的なキャラクターとあまりマッチしない印象があったんです。
しかし、本作でのキャラクター自体が癖のあるものだと妙にしっくりきて、苦手意識を払拭することが出来たんですよね!
本物の格闘家の様な肉体美やアクションシーンも実に素晴らしく、昔のヤンキーのような野暮ったい髪型や個性の強いファッションもキャラクターと合っていて、これまで見てきたイ・ジェフンさんの出演作の中で一番ピッタリな役だと思いました。
このように主人公二人が予想以上に素晴らしい上に、実際に社会で起きているものを落とし込んだ遺品整理についても過剰演出されていないのが良かったですね。
遺品整理士の方々がここまで深く遺族と関わるのかは分かりませんが、遺品に残されたメッセージをなんとかして伝えようとする姿や、それによって本当の愛や真実に気付く姿などは実に感動的で、主人公二人が多くを語らないというのも逆にリアルに思えました。
しかし、遺品整理とはいっても安らかに亡くなった人だけでなく、孤独死した老人やストーカーによる殺人事件現場、LGBTに心中した身寄りのない老夫婦など、見ていて悲しくなる死がたくさん描かれています。
そういった社会問題を通して家族について考えることも出来るなど、多くの人に是非とも見て欲しい作品です。
それでいて、グルに振り回されて丸くなっていくサングや、そんな二人を上手くなだめるナムの口達者ぶりなど、クスクスと笑える要素がところどころ散りばめられているのも上手いと思いましたね!
遺品整理士最終回感想
終盤になってくるとサングがジョンウを恨む理由であったり、その真相といったものが描かれていきます。
正直、ちょっとドラマチック過ぎるというか、ここにきて実に韓国ドラマらしいエピソードが出て来たのは残念でした。
それまでは、実際に起こりうる話ばかりだったので感情移入出来たのですが、終盤の真相に関してはちょっと出来すぎというか都合が良すぎたと思いますね。
実は約束の場所に行けなかったのはそのとき事故に遭っていたからとか、グルにも出生の秘密があったなど、こんな韓国ドラマでよく見るような設定は絶対必要ですかね?もっとあり得そうなものにして欲しかったですね。
まとめ:遺品整理から見えてくる人生の機微。主人公たちの家族にまつわる複雑な事情や、家族との関係が希薄になっている現代についてなど、社会問題を通して家族の大切さや遺された者たちのありかたなどを考えさせられることになります。
感動的でありドラマとしても面白い作品!
ムーヴトゥヘブンシーズン2は?
監督のインタビューによるとシーズン2への可能性も残しておいた、とのこと。
「シーズン1が良かったという反響をいただき、シーズン2が話題になるのはうれしい。また作る機会があったらいいですね」
と話していました。
主演のイジェフンさんもインタビューで
「さらに多くのストーリーがあると思うからシーズン2も作ったらいいし、個人的にサングのもっと成長した姿を見せられたらと思う」
と語っており、条件が整えばシーズン2も出そうですね。