2015年にデビューしたトゥワイスの中で、最もかわいいと人気のあるツウィ。台湾出身である彼女は、番組内で台湾の国旗を持ちました。
そのことがのちに国を巻き込む大騒動に!!当時16歳のツウィが背負うにはあまりに大きいこの事件、その真相について調べました。
ファンアンのツイート、JYP声明文、ツウィの謝罪、ファンアンの矛盾、生卵事件、ファンが黙れと暴言?という順で紹介します。(トップ画像インスタグラムより)
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ツウィの足が太いって?インスタ画像で検証!彼氏はいるの?
ツウィ国旗事件とは?
番組キャプチャー
ツウィは2015年11月に放映されたMBCのバラエティ番組「 マイ リトル テレビ」に、同じトゥワイスのメンバーであるモモ、ミナ、サナと共に出演しました。
放送中、メンバーは製作スタッフが準備した各自の出身国旗を持ちました。 日本出身であるモモ、ミナ、サナは日本国旗、台湾出身であるツウィは中華民国(台湾)の国旗を持ったのです。
この場面はインターネットで生中継されただけで、本放送には流れませんでした。
なぜ国旗を持つ演出をしたかについては明らかではありませんが、字幕をつけられないという生放送の特性上、メンバーの出身地が一目でわかりやすいようにするためだったと思われます。
また、番組のコンセプトが外国人メンバーの韓国文化体験、というものだったため、外国人という側面を強調するために使われたのだと推測できます。
このときは、これが国を巻き込む大騒動になるとは誰も予測していませんでした。
ファンアンのツイートがすべてのはじまり
(http://entertain.naver.com/より)
二ヶ月後、中華民国(台湾)のあるメディアはこの場面をキャプチャーしてツウィが愛国者であるという報道をしました。
ところが、2016年1月8日中華民国(台湾)出身で現在は中国で活躍する歌手、ファンアン(黄安)がこのことを中国版ツイッター微博で「ツウィが韓国に行って、放送を通じて台湾独立を扇動している」として批判しました。
ファンアン
(namu.wikiより)
この発言は瞬く間に広がり、中国内世論は深刻化。しかしここまではよくあるただのネットの炎上。
13日午後中国安徽省の衛星TVがJYP関係者との文字メッセージ目録を公開してJYPを非難。そのメッセージはJYPが
「私達は韓国会社なので中国と台湾の中で選択できない。」
というあたかも台湾が独立国であるかのようなものだったのです。事件が大きくなりだしたのはこのためでした。
上海東方衛視TVの番組に出演予定だったトゥワイスのスケジュールは取り消しになりました。
中華民国(台湾)14代総統選挙(2016年1月16日)が近づいていたのもあって、台湾国内の世論も手伝い、事態はますます悪化。
当時与党である中国国民党と野党である民主進歩党双方がツウィを擁護して選挙運動を広げていくなど、政治に利用され、事態が深刻化していきました。
所属事務所JYPが声明文を発表
2016年1月13日午後10時50分、政治・外交的な問題で事態が大きくなることを憂慮したJYP側は声明文を発表。
最近ネット上に拡散されている本社のアーティストについてのデマは事実ではありません。これに深い遺憾を示しています。
本社は文化企業として韓中両国の友好的な文化交流を追及し、発展させてきました。本社(ツウィ含む)は中国に対する政治的発言とその行為をしたことがありません。
今回のデマ当事者はわずか16歳の未成年者で、自身の政治的信念が形成されるには若すぎます。
しかし、今回のデマが本社の中国での事業への影響及び、継続して良い合作関係を維持してきた合作パートナーにも多くの不便をかけました。
そのため、本社は関連事実が明らかになるまで該当アーティストの活動をすべてキャンセルすることにしました。(Kstyleより)
しかし中国本土内極端主義勢力はツウィとJYPに「一つの中国」に対する政治的立場を明らかにするように圧迫しました。
この状況で14日午後5時12分、中国国民党フェイスブックに「ツウィを支持する」という文が載ってきて論議が広がり始めました。
台湾の国民党フェイスブックに投稿されたツウィの支持文
第14台中華民国(台湾)政府総統選挙と重なり、政治的問題に飛び火することを憂慮したJYPは結局14日午後11時ごろ一つの中国を認めるという2次公文書を発表しました。
皆さん、こんにちは。JYP Entertainmentです。
最近ネット上で弊社所属のアーティストのツウィが「台湾独立運動者」との噂が拡散されており、不確実な噂により皆さんにご迷惑をおかけしたことに対し深くお詫び申し上げます。
1.弊社のアーティストツウィ本人は一つの中国との原則を理解し、尊重します。台湾はツウィの故郷であり、台湾とツウィは切り離せない関係ですが、台湾人だからといって、全員が独立運動者ではありません。ツウィは台湾独立に関するいかなる発言もしたことがなく、ネット上で拡散されたツウィが台湾の独立を支持するとの世論も事実ではありません。
2.弊社は中韓が達成した友好的公式を支持し、一つの中国との原則を理解及び尊重し、会社に友好関係を害する状況や個人が存在することを、本社もまた受け入れられないことを申し上げます。
会社がアーティストを管理するに置いて至らない部分があったことをお詫び申し上げ、中国のネットユーザーの方々への回答が遅れ傷ついた方々にもお詫び申し上げます。
皆さんのJYPエンターテインメントへの支持に感謝申し上げ、これからもJYPエンターテインメントに注目し、愛していただければと思います。これからは、我々が厳格に状況を見守り、このようなことが発生しないように事前に防止し、皆さんからもいつでもたくさんの意見を頂きたいと思います。改めてこのような事件に対しお詫び申し上げ、2016年にはより一生懸命に努力します。(kstyleより)
2次声明書が発表された直後、中国内の批判世論は急速に沈静化しましたが、今度はJYPエンターテインメントの他の歌手の活動も取り消し要請を受けるボイコット事態が起きました。
ツウィの直接謝罪動画が新たな火種に
翌日15日午後11時、JYP側はツウィが直接出演して謝罪をする動画をユーチューブにアップしました。
映像でツウィは「中華人民共和国と中華民国は単一な国家です。私はいつも自分が中国人だと思ってきたし、私は自分が中国人だということに誇りを持っています。」と発言して謝罪しました。
以下は、パク・ジニョン代表が自ら掲載した公式発表の全文です。
まず、傷ついた中国のファンの方々に心からお詫び申し上げます。今回の事件の深刻さを当社のスタッフたちも、まだ幼いツウィも、そして自分自身もちゃんと分かっていなかったことが最も悔しくて、申し訳ありません。
今回の事態を通じて、他国と共に働くにおいてその国の主権や文化、歴史、国民の感情をきちんと理解すべきであるということを学びました。
特にこれまで私と当社、そして当社所属アーティストたちを応援して支えてくださった中国ファンの方々を失望させたことを考えると、胸が痛くなるばかりです。今後は皆様を傷づけた失敗を挽回し、皆様の支持にお応えすべく、より努力して中韓の友好関係や文化交流に貢献できるよう、努力します。
全てのことが当社や所属アーティストたちにとって大きな教訓になり、今後このようなことが二度と起こらないよう、最善を尽くします。
ツウィはここ数日間、多くの事を感じて反省しています。彼女は13歳の時に親元を離れ、韓国に来ました。ツウィの親に代わり、彼女に多くの事をちゃんと教えるべきだったが、それができなかった私と当社の非も大きいと思います。私たちはツウィの中国活動を全て中断し、今回の事態で何かしらの影響を受けた全てのパートナーと関連した事項を正しく処理していきます。(Kstyleより)
この事件当時、デビューしてまだ1ヶ月しか経っておらず、しかもツウィは当時16歳の高校1年生。外交問題を背負うにはあまりに負担が大きいと言えます。
ツウィの意思で台湾の国旗を持っていたわけではありません。
ましてや政治的意味など全くなかったのに、騒動を鎮圧させるためにツウィに謝罪させたJYPに対して、韓国・台湾ともにネットで「思想の自由を否定した人権侵害だ」と非難。
JYPやプロデューサーのパクジニョン氏に対する信頼を大きく失うことになりました。
台湾のネットには「中国の圧力で、屈辱的に頭を下げた」としてコメントが殺到。
その他候補者が「16歳の若者に、あまりにも残酷。ツウィ、帰っておいで」とSNSに投稿したり、数々の政治家が
「ツウィは強制的に謝罪させられた」
「ツゥイは謝罪する必要がなかった」
「台湾の国旗を挙げることは、台湾の独立を主張するものではない」
などと、このことについて言及。
台湾のある人権弁護士はJYPを「自由妨害罪と強制罪」で台北警察に告発しました。
ファンアンの矛盾
この事態のさなか、初めにツウィを批判したファンアンが1990年代の台湾のテレビ番組で、台湾国旗を振る映像が発見されました。
この事実が知られると、ファンアンはウェイボーアカウントとコメント欄を削除し、台湾では反ファンアン運動が起こりました。
しかも、中国本土でも日増しに世論が悪化するなど、ファンアンの立場があやうくなっていきました。
これに関して、ファンアンは以下のようにコメント。
今回の件は台湾メディアが意図的に解析し誤解を招いたものだ。台湾国旗を揺らすことが台湾の独立を意味すると言ったことはない。ツウィ事件は複雑だが、台湾国旗とは無関係だ。
私は中華民族のため、どんな形態であれ台湾の独立に反対する。しかし、台湾の独立を反対するものであり、台湾自体を反対しているのではない。(news.infoseek.co.jpより)
SNS文を削除したとしても、すでに過去の投稿はネット上に流れてしまっており、被害者への謝罪もなかったことでむしろ火に油を注いでしまいました。ファンアンは
「台湾へ戻り今回の事件の顛末について真相を明らかにして、潔白を証明する」
としていましたが、結局台湾での反発を恐れたためか、白紙に終わりました。
生卵騒動とは?
それから半年以上経った2016年11月、香港で音楽アワードに出演するTWICEのツウィに対して、生卵や動物の糞などを投げつけて「思想批判」しようという呼びかけが中国のネットではじまり、ファンから警戒の声が上がっていると報道されました。
12月2日予定通り会場に現れたTWICEメンバーはこの騒動のためか、ツウィさんを中心に、他のメンバーが周りを囲むようにして登場しました。
そのときの動画がこちら→MNET MAMA 2016 – RED CARPET
結局何も起こりませんでしたが、収束したかに見えた問題がまだ根強く残っているとは、本当に不憫でなりません。
ツウィ国旗事件の反省点
この事件以降、TWICEホームページに載せられたメンバーの国籍は、議論になることを憂慮して全部出生地に変えて表記されました。
両岸関係は非常に複雑な問題なので、すでに論争になってしまった以上、手を引くことは容易ではないでしょう。
その上、TWICEは多国籍グループで日本人メンバーも含まれています。今後もこのような種類の政治的論議にまきこまれる可能性が非常に高いという点で、一種の予見された事件だったと見ることができます。
サイン会でファンが「黙れ!」と暴言?
上記とはまた別の騒動がありました。
2016年11月13日、トゥワイスのファンサイン会でのこと。
会が終わりに近づき、最後の挨拶をツウィがしようとしたところ、あるファンの男性が「ツウィ!입다물어!(黙れ!)」といい、ツウィは困った表情で黙っていましたが、何度も言われたため、結局挨拶できず、他のメンバーにマイクを渡しました。
これが騒動になりました。
「입다물어」というのは直訳すると「口を閉じろ」という意味で、口を開けっ放しにしている人に対してはそのままの意味になりますし、状況によっては「黙れ」とか「口を慎め」という意味にもなります。
この一件について「口を慎め」と訳されているものも見受けられますが、「黙れ」と訳すのが正しいでしょう。
そのときの動画がこちら→「ツウィ挨拶するな!」
これをみると、他のファンも「挨拶しないで~!」などと口々に言っており、その言い方から、会が終わってしまうのを残念がるようなニュアンスも伝わるのですが、乱暴な口調で「ツウィ挨拶するな」「ツウィだまれ!」などという言葉から「ツウィでなくほかの人が挨拶して欲しい」というような意味にも聞こえます。
これが騒動になり、「黙れ!」と言った当事者がネット上で謝罪文を発表。
謝罪文
ツウィとトゥワイスを愛するウォンスの皆さん、本当に申し訳ありません。11月13日、ファンサイン会で私が発した言葉は誤りだったと認めます。
私はトゥワイスを愛し、ツウィを愛するウォンスとして私の言動が間違いだったとわかっています。
動画をみてから、私があのときあんなことを言ったのは過ちだったと実感しました。
私の言葉を当時現場で聞いていたトゥワイスをはじめ、多くの人が誤解するような言葉でした。認めます。私は本当に申し訳ないことをしました。
その罪の大きさはこれからツウィに会っても洗い流せないものかもしれません。
私は決してツウィを嫌いで、ツウィに対して悪意があって言ったのではありません。
サイン会が終わるのが残念だったから、マイクを持っていたツウィにあのような言葉が出てきたのです。
ツウィは私の友達ではありません。私が好きで愛している芸能人です。
大切に応援していかねばならない対象なのに、誤った言動をしたこと、今一度お詫びします。
このことで心に傷を負ったツウィとトゥワイスメンバーたち、そしてウォンスのみなさん、本当に申し訳ありませんでした。
※ウォンスとはトゥワイスのファンのことです。
韓国では友達に使う言葉遣いをパンマルといい、日本語ではぞんざいな言葉と訳されます。決して目上や年上の人、初対面の人には使いません。
他のファンはパンマルではなく、丁寧な言葉で「挨拶しないで~」と言っていました。
この男性はファンだからと親しい気で、パンマルを使ったため、非常に乱暴に聞こえ、ファン達の反感を買ったのです。
謝罪文で「ツウィは私の友達ではない」と発言しているのは、そういう意味です。
この謝罪文をもって、この騒動は終わりました。
終わりに
デビュー早々、国旗事件に巻き込まれ、心に傷を負ったツウィ。
13歳で親元を離れ、言葉も通じない国へ来た最年少のツウィを守るべく、メンバー達の結束が深まったに違いありません。
TWICEがこれからも活躍することを願っています!
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