ヒョンビン時代劇初挑戦!
李朝第22代国王イ・サンの知られざる史実をモチーフにした歴史ドラマ。
キャスト・あらすじ・感想・みどころをまとめました。
(トップ画像公式ページより)
王の涙イ・サンの決断キャスト一覧
原題:逆鱗
2014年4月30日韓国で公開(日本では2014年12月26日公開)
上映時間:137分
観客動員数:約380万人
監督:イ・ジェギュ
脚本:チェ・ソンヒョン
【イ・サン役】ヒョンビン
【尚冊/カプス役】チョン・ジェヨン
【刺客220番/ウルス役】チョ・ジョンソク
【クァンベク役】チョ・ジェヒョン
【貞純王后チョンスン役】ハン・ジミン
【恵慶宮洪氏役】キム・ソンリョン
【ホン・グギョン役】パク・ソンウン
【ウォレ役】チョン・ウンチェ
本作は、人気俳優ヒョンビンが除隊後3年ぶりの映画復帰作にして自身初の時代劇として話題となった作品。
脚本を手掛けるのはイ・ビョンホン主演作『それだけが、僕の世界』で監督、脚本担当しているチェ・ソンヒョンさんです。
【王の涙イ・サンの決断】あらすじ
李朝第22代国王イ・サン(ヒョンビン)は宮廷内での派閥争いにより父を殺されており、自身が王に即位してからも常に暗殺の危機にさらされていました。
そんなイ・サンが心を許せるのは少年の頃から知る宦官のカプス(チョンジェヨン)のみでした。
一方父を殺した英祖の後妃であり、イ・サンよりわずか7歳年上の祖母貞純王后(ハンジミン)は、今の地位に飽きたらずイ・サン失脚をも狙っていました。イ・サンが敵対勢力の排除に動き始める中、朝鮮一の刺客ウルス(チョジョンソク)を使って王暗殺が企てられていました。
そんな中、カプスの秘められた悲しい過去が明かになり・・・。
【王の涙イ・サンの決断】みどころ
本作は正祖暗殺未遂事件をモチーフに、王の暗殺を巡って巻き起こる24時間を描いた映画です。
ドラマや他の映画でも扱われるイ・サンですが、本作は宮廷内のゴタゴタのみならず、悲しい暗殺者の物語や悲恋なども描かれている点が他の作品とは異なるところ。
そして王自らが弓を取って戦うシーンも本作の見どころの一つとなっています!
当然ヒョンビンさんの肉体美やアクションシーンもあり、タイトルからイメージする宮廷ドラマとは別物となっています。
若き王と対抗勢力との争いを中心に、王とカプスのブロマンスや、定番の身分格差に、王周辺の人物の人間ドラマなども描かれ、役者陣の名演技もポイントとなります!
普通の宮廷ドラマだと思って見ると、リアルな映像美やスリリングなアクションとサスペンスドラマがありながら 、しかも重厚なドラマでもあるというのに驚くこと間違いなしです!
【王の涙イ・サンの決断】感想と評価・評判
時代劇にしてまさかの王の筋トレシーンから始まるというこの映画。
まずそこで普通の時代劇とは違うと分かります。
この映画は、イ・サンの物語であり悲しき暗殺者たちの物語でもあるのですが、暗殺者たちの親玉やハン・ジミンさん演じる王后の悪さが際立ち、王の周りにいる数少ない味方たちの悲しさが印象に残りました。
そんな王后はとんでもなく悪いことを長年の行ってきていて、その悪さが表情にも表れているんですがどうも声に迫力がない!
元々ハン・ジミンさんの声はハスキー気味ではあるんですが、それだけでは何かちょっと物足りないんですよね。
そこは残念に思います。
悪の親玉は迫力に少し欠けますが、イ・サン襲撃までの24時間はスリリングで、クライマックスまでの流れはうまく纏まっていました。
しかし、イ・サンという人物やそれまでの背景をある程度知らないと、なんでここまで王の権力が弱いのか、周りが敵ばかりなのかがよく分からないというデメリットもあります。
ある出来事のみをピンポイントで描くというのは面白いんですが、時代背景に興味がない人はクライマックスのアクションシーンにたどり着くまで退屈と感じるかも知れませんね。
ただ、クライマックスのイ・サン襲撃シーンは納得の出来!
雨の中での大乱闘も見応え十分なんですが、特にイ・サンがスナイパーばりの大活躍をして作中一番の見せ場となります。
そして、イ・サンにも勝るとも劣らない魅力を見せたカプスとウルスの邂逅には泣かされました。
細かい突っ込みどころはありますが、ベタな宮廷ドラマよりは断言面白いですね!
まとめ:イ・サンの置かれた状況、悲しき暗殺者たちが生まれた経緯など、ドラマとして重厚でありながら、スタイリッシュなアクションとスリリングなサスペンスも見応え抜群でした!
最後に
この映画もタイトル(邦題)で損をしてますね。
『王の涙 イ・サンの決断』
これだけを見ると、王が政治的決断を涙ながらに下すシリアスなドラマかのように思ってしまいます。
実は私もそんな作品だと思い込んでいて、永らく見ていなかったんです。
しかし実際見ているとサスペンスとアクション、そしてヒューマンドラマが合わさった歴史ドラマであり、想像していたものとは違っていました。
幅広い人に受けるタイプの作品ではないですが、見応えのあるストーリーと見応えのあるアクションが合わさった秀作だと思います!