ハ・ジョンウ×ハン・ソッキュ×リュ・スンボム×チョン・ジヒョン共演で贈る、ベルリンを舞台に秘密要員たちの生存をかけた戦いがはじまる!
キャストや作品紹介、あらすじ、みどころ、感想、続編について紹介します。
ベルリンファイル【韓国映画】キャスト一覧
原題:ベルリン
2013年1月30日韓国で公開(日本では2013年7月13日公開)
上映時間:120分
観客動員数:約716万人
監督、脚本:リュ・スンワン
【ピョ・ジョンソン役】ハ・ジョンウ
【チョン・ジンス役】ハン・ソッキュ
【トン・ミョンス役】リュ・スンボム
【ヨン・ジョンヒ役】チョン・ジヒョン
【リ・ハクス大使役】イ・ギョンヨン
大ヒット映画『ベテラン』の監督として知られるリュ・スンワンによる観客動員数700万人越えのスパイ・アクション映画!
出演者としても『復讐者に憐れみを』や『オアシス』といった傑作に出演しており、監督・脚本・製作・俳優までこなすマルチな方です。
ちなみに本作にも出演している俳優のリュ・スンボムはスンワンの弟です。
OST情報
オープニングとエンディングで流れるインダストリアルなテーマ曲は、ハリウッドのスパイ映画を見てるかのようなカッコ良さがあり、視聴者の期待感を高めてくれます!
ベルリンファイル あらすじ
ドイツ・ベルリン。
そこはかつてより国際的な陰謀が渦巻くヨーロッパの重要拠点。
そんなベルリンに常駐する韓国国家情報院のチョン・ジンスは、闇の武器取引を監察していました。
その現場に現れたのは国籍不明で何のデータもない謎の男「ゴースト」でした。
彼は北朝鮮の英雄とも呼ばれるピョ・ジョンソンという男で、ジンスは彼の正体を探ろうとするうちに大きな国際的陰謀に巻き込まれることになるのでした。
一方で、ジョンソンを排除しベルリンを掌握しようと企む北朝鮮の高官が、トン・ミョンスという男をベルリンに派遣してきます。
ミョンスはジョンソンの妻ヨン・ジョンヒに濡れ衣を着せ、ジョンソンを追い詰めてきます。
果たしてジョンソンは、国家のために妻をも見捨ててしまうのか、それとも妻を信じ全てを捨てて戦うことを選ぶのか!?
ベルリンファイル みどころ
本作は『シュリ』や『JSA』のような南北問題をテーマとしたサスペンス映画です。
しかし、舞台となるのが韓国でも北朝鮮でもなくベルリンであるというのが本作の特徴です。
この『ベルリンファイル』はハン・ソッキュが『シュリ』以来14年ぶりに国家情報院の要員役を演じたことでも注目され、しかも内容が妙に重なることもあり『シュリ』の主人公のその後を見てるかのような気もすると話題となった作品なんです。
リュ・スンワン監督作品はアクション演出の素晴らしさで知られていますが、本作では監督にとって初の大人のロマンスが描かれていて、そちらも注目ポイントとなります。
そして、そんなロマンスの中心にいるのがチョン・ジヒョン。
彼女は前作『10人の泥棒たち』の大ヒットにより第2の全盛期を迎えることになったのですが、そこにはチョン・ジヒョンのイメージに近い姿が写されていました。
しかし、本作ではそれとは正反対の化粧っけのない顔を見せ、初めて北朝鮮の方言に挑戦するなど新たな一面を披露してくれています。
そういった意味でも彼女にとって重要な作品だと思いますね。
とはいえ、あくまでは主役はハ・ジョンウ、ハン・ソッキュ、リュ・スンボム演じるスパイたちで、特にハ・ジョンウは本格的なアクションが初挑戦とは思えないくらい素晴らしく、対するリュ・スンボムの動きもキレキレなんです!
いわゆる『ジェイソン・ボーンシリーズ』以降のアクション映画の系譜に属する作品なんですが、欧米の格闘とは違った独自のものも見られ骨太なアクション好きにはたまらない作品となっています!
ベルリンファイル 感想と評価・評判
冒頭からラストまで一気に駆け抜けていった傑作サスペンス・アクションだと思います!
ストーリー的には特筆して目新しいものなどは見られないのですが、いい意味でエンターテインメントに寄せず、終始ヒリヒリとした緊張感を保って作品作りをしたことは近年の韓国映画の中では珍しいものですね。
韓国映画の素晴らしいところは、社会的なテーマや実際の政治問題、歴史問題を扱いながらも難しくなりすぎず、多くの人に見てもらうためにちゃんとエンターテインメントとして仕上げてくる!というのが特徴だと思うんですが、本作にはコミカルさは無く、キャラ作りに特化することもせず、あくまでも無骨に痛々しさが伝わってくるアクション作りにこだわっているのがたまりません。
なんで舞台がベルリンなのかとか、各国の諜報機関との関わりや、北朝鮮の情勢など、世界情勢に詳しくないとわからないシーンも多々あるのですが、それは日本人があまりにも平和ボケ過ぎるというのにつきるかもしれません。
しかし、そんな展開がわからなくとも素直に格闘シーンには興奮するでしょうし、北朝鮮の英雄とまで言われていた主人公が妻のため疾走するシーンなどには胸が熱くなることでしょう。
前述したように、こういったシーンや展開はありきたりなパターンではあるんですが、息もつかせぬスリリングな展開と作品への没入感、そして俳優陣の演技力にそれがリアルに伝わってくるカメラワークと照明、それらを全てうまくまとめた監督の演出力が相まってこの作品が傑作になったんだと思います。
多分この手のスパイ・アクションを日本で作ろうとしても、マンガチックなものしか作れないのではないでしょうか。
この作品は”韓国映画”というよりも、このまま全世界公開出来るレベルの作品だと私は思いますね!
続編は?
続編をほとんど作らない韓国映画界において、以前より噂されているのが本作の続編です。
まだ決定はしていないみたいですが、順調に話は進んでいるみたいで、韓国版ボーンシリーズになることも期待したいですね!