チョン・ウソン×ファン・ジョンミン×チュ・ジフン競演!
悪人たちしか出てこない地獄のような世界の犯罪アクション映画です。
キャスト、あらすじ、感想、みどころなどをまとめました。
(トップ画像公式ページより)
アシュラ(韓国映画)キャスト一覧
原題:阿修羅 Asura: The City of Madness
2016年9月28日韓国で公開(日本では2017年3月4日公開)
上映時間:133分
観客動員数:約260万人
監督、脚本:キム・ソンス
プロデューサー:ハン・ジェドク
アクション監督:ホ・ミョンヘン
【パク・ソンベ役】ファン・ジョンミン
【ハン・ドギョン役】チョン・ウソン
【ムン・ソンモ役】チュ・ジフン
【キム・チャイン役】クァク・ドウォン
【ト・チャンハク役】チョン・マンシク
【テ・ビョンジョ役】キム・ヘゴン
【ウン・チョンホ役】キム・ジョンス
【チャ・スンミ役】ユン・ジへ
【ファン班長役】ユン・ジェムン
【棒切れ役】キム・ウォネ
本作は青少年観覧不可作品として公開初週成績歴代No.1を記録した作品です。
アシュラ(韓国映画)あらすじ
地方都市アンナムの市パク・ソンべ市長(ファンジョンミン)は、利権を得るために各所で犯罪を犯し、その後始末を刑事のハン・ドギョン(チョンウソン)にさせていました。
ドギョンには末期ガンにかかっている妻がいて、その治療費を得るために悪事に手を染めていたのです。
ある時いつものようにチンピラの棒切れを使い、ソンベの後始末をしていたドギョンでしたが、その場面を上司のファン班長(ユンジェムン)に見られてしまいます。
その際、班長と揉み合いとなりビルから落としてしまうのです。
その罪を相棒のソンモ(チュジフン)と共に、ヤク中の棒切れにかぶらせたのですが、そんな彼の弱みを検事キム・チャイン(クァクドウォン)に握られることに。
その結果、チャインと検察捜査官ド・チャンハク(チョンマンシク)にパク・ソンべ市長の不正を暴く手先として使われることになってしまいます。
検察と市長の板挟みになってしまったドギョンは、この状況をうまく乗り越えていくことが出来るのでしょうか?
アシュラ(韓国映画)みどころ
本作は強烈なキャラクターの悪人がわんさか出演している悪人たちの見本市のような作品。
メインキャストとなるのは、不正刑事のハン・ドギョン、悪徳市長パク・ソンベ、ドギョンの後輩刑事ムン・ソンモ、冷酷な検事キム・チャイン、そしてチャインの部下の検察捜査官ト・チャンハクの五人です。
そしてこの中でも主人公といえるのがドギョンです。
このドギョンのキャラクターが、普通なら決して主演にはならないであろう雑魚キャラタイプだということがポイントで、そんな役をチョン・ウソンが演じているのが面白い!
後輩のソンモやチンピラの棒切れの前では偉そうにしていますが、所詮は悪徳市長の”イヌ”でしかなく、主人に噛みつくことも検察に睨まれても楯突くことも出来ない弱者なんですね
そんなドギョンがなんとか一矢報いることが出来るのか!?に注目したい作品だと思います。
そして、物語当初は唯一の善人だったソンモが悪に染まっていく様も本作のみどころの一つで、ドギョンとソンモの対立にも注目です。
この物語の舞台が人口48万人の地方都市というのもポイントで、ソウルのような大都市を舞台とした権力争いではないのが、本作の泥臭さや力業満載の理由なんだと思います。
その舞台の頂点に立っているのが、ファン・ジョンミン演じる悪徳市長パク・ソンベです。
悪徳政治家といえば、悪事は秘書や手下にやらせて、本人はいい人ぶってるのが定番ですが、この人にいたっては自ら動くところがまずスゴい!
人を痛め付けるのは当然のこと、人を殺すのも躊躇なく自分でしてしまう悪人で、ここまで分かりやすいワルも珍しいですよね。
事後処理も金や権力でムリヤリ解決するのも、見ていて怖くなるのも越して、もはや笑ってしまうレベル!
そんなソンベと検事チャインとの間に挟まれて、散々な目に遭ってしまうドギョン。
更には後輩のソンモにまでいたぶられるようになったりと、最悪な立場に置かれてしまいます。
こんな悪人だらけの世界において、果たしてドギョンは生き残ることが出来るのでしょうか?
アシュラ(韓国映画)感想と評価・評判
もうこの手の韓国映画作るの止めませんか?
見終わってそんなことを思ってしまいました。
この手の残虐さ満載の犯罪映画は本来大好物なんですが、本作に限っては最初から最後まで濃すぎて胃もたれするんですよね!
同じく悪役を演じたファン・ジョンミンの主演作『新しき世界』と比べると、何度も見たくなる面白さでは劣っていると思うんです。
本作は主演者たちの怪演がみどころの作品なんですが、やっぱりクド過ぎるというか脂っこ過ぎるんですよね。
このやり過ぎ具合に見ていて笑いが出てしまうんですが、それが狙いなのかどうなのかは不明ですし、本来なら一番盛り上がるであろうラストの落ちも、それまでが既に過激すぎてイマイチ盛り上がらないという結果になってしまってるんです。
登場人物はやることなすこと感情的だし、映画内でブチ切れるのは一度だけでいいんじゃないですか?個人的にはそう思います。
じゃないと、効果が薄れますもん。
確かに場面場面やキャラクターでは素晴らしい作品なんですよ。カーチェイスとかラストに向かっていくカタルシスとか。
だけどこの映画はラーメンに例えるなら「ラーメン二郎」の全マシのようなもので、好きな人はとことん好きだけど、人によっては出てくるだけで迫力に気圧されてしまうタイプの作品で、私にとっては何度も見たくなるものではありませんでした。
最後に
チョン・ウソン、ファン・ジョンミン、チュ・ジフン、クァク・ドウォンと、この四人の素晴らしい演技には脱帽でした。
悪人たちの板挟みとなりもがき苦しむが突破出来ないドウォン、ユーモラスさもあるサイコパス・ソンベ、悪人になってからの変わりようが凄まじいソンモ、権力を傘にきたイヤらしい男チャインと、ほんと皆キャラ立ちしまくってるのは最高ですよね。
このやり過ぎさんたちの行動を笑って見れるか、それともドン引きしてしまうかで好みが分かれると思います。