パク・ジョンミン、少女時代ユナ、イ・ソンミン共演でおくる実話を元にした感動作!
世界で最も小さな駅作りに奮闘した人々のドラマと若者たちの愛と青春を描いた作品。
キャスト、あらすじ、感想などをまとめました。
(トップ画像公式ページより)
手紙と線路と小さな奇跡キャスト一覧
原題:奇跡
2021年9月15日韓国にて公開
(日本公開日2022年4月29日)
上映時間:117分
監督・脚本:イ・ジャンフン
「Be With You〜いま、会いにゆきます」など
脚本:ソン・ジュヨン
【ジュンギョン役】パク・ジョンミン
数学の天才。
【ラヒ役】ユナ(少女時代)
ジュンギョンのクラスメイト。
【チョン・テユン役】イ・ソンミン
ジュンギョンの父。機関士。
【チョン・ボギョン役】イ・スギョン
ジュンギョンの姉。
【物理の先生役】チョン・ムンソン
ジュンギョンの才能に気づく教師。
ヒット作「Be With You〜いま、会いにゆきます」の監督が手掛ける3年ぶりの新作!
主演は「それだけが、僕の世界」「ただ悪より救いたまえ」といった作品で高い演技力を披露しているパク・ジョンミンです。
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手紙と線路と小さな奇跡あらすじ
道路がなく鉄道しか通っていないのに、肝心の駅がない村で暮らすジュンギョン(パクジョンミン)は、村から離れた駅で降りては村まで線路上を歩くという危険性を長年心配してきた。
幼い頃から高校生になるまでに54通もの手紙を大統領府に送ってきたジュンギョンの夢は、駅のない村に駅を作ることだった。
高校まで往復5時間の通学路を通うジュンギョンは、幼い頃より数学の天才として知られており、その才能は教師からも一目置かれていた。
しかし、ジュンギョンは数学以外はまるで無知で、クラスでは変わり者として浮いた存在だった。
しかし、そんなジュンギョンの非凡さを見抜いたクラスメイトのラヒ(ユナ)は、ことあるごとにジュンギョンにちょっかいを出してくる。
そして、ジュンギョンが手紙を書く理由を知ったラヒは、手紙を書くためのアドバイスをしたり、危険な線路を歩く上でのアイデアを出したりと徐々にジュンギョンと親密になっていくのだが…。
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手紙と線路と小さな奇跡みどころ
韓国初の私設駅である両元(ヤンウォン)駅をモチーフにした駅建設までのドラマと、建設に尽力した若者たちの青春ドラマを感動的に描いた作品。
本作は1988年の韓国の田舎村を舞台とした作品で、道路がなく鉄道しか通っていない村に駅を作ろうとする天才数学少年のロマンスと家族とのドラマを軸に展開されていきます。
鉄道は通っているのに駅がないという不便さに大統領府宛に何通もの手紙を送り続ける変わり者の主人公と、そんな主人公に惹かれたクラスメイトが、駅を作るために様々な手段を講じ次第に惹かれ合っていきます。
主人公のコミカルなキャラクターと、青春ドラマならではの甘酸っぱいやり取り、駅を作るために一つになっていく村人たち、そして主人公が駅を作ることに固執する悲しい理由など、笑いあり涙あり感動ありのストーリーが魅力の作品です。
後半に訪れる感動の父と息子のドラマは、本作一番の見どころとなります!
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手紙と線路と小さな奇跡感想・評価
ベタな感動作かと思いきや、青春ドラマとファンタジー、家族ドラマ要素がバランスよく取り入れられた良作でした!
軸となるのは駅のない村に自分たちで駅を作ろうとした若者たちのドラマなんですが、そこに変人と呼ばれた天才少年の青春ドラマのロマンス、姉や父親との家族愛のドラマ、そして才能ある若者が世界に飛び立っていく成長ドラマがうまくミックスされていました。
序盤を見た印象は地味めの実話を元にしたよくある感動作という感じしかしませんでしたが、ユナ演じるラヒが登場したあたりから青春ドラマ感やコメディ要素が強まり面白くなってきました。
ラヒは美少女ですが、主人公ジュンギョンは地味で変人というキャラクターで、天才なのも数学や物理に関してだけで、誤字脱字は多く地理に関しても無知で、一般常識に欠けるところもある人物。
そんな変わり者にラヒが惹かれた理由はよくわからないものの、二人のバランスは良くラヒの押しが強いのも好印象でしたね。
もう一人のヒロインとも言える姉役のイ・スギョンも今回は良いお姉ちゃんに徹していて、二人の仲の良さを楽しむ作品でもありました。
そして後半から本領発揮するイ・ソンミンは、「鉄道員」でいうところの高倉健的な無口で無骨なキャラクターというイメージだったんですが、後半から語られる過去の事情や思いを聞くと正にその通りで、影の主役というレベルの活躍を見せてくれました。流石です!
ただ、軸となる駅を作る話は予想以上に地味めで、それ以外のストーリーの方が盛り上がったのは良かったのか悪かったのか微妙なところ…。
とはいえ、駅のない田舎に住民たちの力で駅を立てたというストーリーだけよりも、ユナとの青春ロマンスや感動的な家族のドラマがあった方が多くの人が楽しめると思うのでこれで正解なのかもしれません。
どこかで見たことのある設定を組み合わせたかのような作品でしたが、バランスが良く泣いたり笑ったりできるエンタメ作品でした。主要キャスト四人の演技力も抜群!!
最後に
ーーー*ネタバレあり!ーーー
やけに姉さんが歳を取らないなぁと序盤から感じていましたが、実は主人公だけにしか見えない幽霊的な存在だったんですね。これって「シックス・センス」?もしくは「鉄道員」?
そして、数学の才能があるのに田舎で暮らしていて、それを友人であるラヒにもったいないと思われているところなんかは実に「グッド・ウィル・ハンティング」的でした。
このように何処かで見たことがあるような要素の組み合わせ作品ではあるのですが、青春ロマンスとして魅力的ですし、幽霊となった姉が心配で田舎を離れられないジュンギョンのことを思うと泣けてきました。
ただ、姉が色々と手助けしてくれるというファンタジー的要素は良いとしても、いくらジュンギョンが天才とはいえいきなりNASAに行くというのは眉唾ものですし、終盤の事細かな説明もちょっと蛇足だったかと…。細く描かずに見るものに推測させる位で十分だったと思いますね!