「太陽の末裔」「トッケビ」「ミスター・サンシャイン」などを手掛けたヒットメーカーによるNetflixオリジナルドラマ。
今人気の若手俳優が多数出演している他、イ・ジヌク、イ・シヨン、キム・サンホ、キム・ガプスといったベテラン俳優も共演しているモンスターサバイバルアクションドラマ!
キャスト、あらすじ、感想などをまとめました。
(トップ画像公式ページより)
スイートホーム【韓国ドラマ】キャスト一覧
Netflix全10話
放送期間:Netflixで2020年12月18日~配信
演出:イ・ウンボク
「太陽の末裔」
「トッケビ」
「ミスターサンシャイン」など
脚本:ホン・ソリ、キム・ヒョンミン、パク・ソジョン
【チャ・ヒョンス役】ソン・ガン
19歳高校生。不登校。事故により家族を亡くしている。
【サンウク役】イ・ジヌク
顔に火傷の痕があるヤクザ風の男。
【ソ・イギョン役】イ・シヨン
消防士。婚約者と死別している。
【ウニョク役】イ・ドヒョン
ウニュの兄。錬成沈着な判断力で皆のリーダー的な存在に。
【ウニュ役】コ・ミンシ
ウニョクの妹。バレリーナを目指していたが怪我により断念。
【チョン・ジュホン役】キム・ナムヒ
国語教師。敬虔なクリスチャン。刀で戦う。
【コン・ジス役】パク・ギュヨン
ベースを弾く女性。マンションの新入居者。バットで戦う。
【ハン・ドゥシク役】キム・サンホ
手先が器用で武器を作れる。車椅子生活をしている。
【ギルソプ役】キム・ガプス
余命宣告された老人。部屋に籠城していたが後に合流する。
【ユリ役】コ・ユンジョン
ギルソプの世話係。
本作は人間の欲望が怪物になるという設定で人気を博した同名の人気ウェブ漫画を原作としたNetflixオリジナルドラマ。
1話あたり約3億円の制作費が掛かった大作です!
監督は「太陽の末裔」や「トッケビ」といった歴史的ヒット作品をいくつも出掛けてきたイ・ウンボクさんです。
本作のOSTに関しては通常のテレビドラマでの使われ方とはまったく違うものとなっています。
オペラ調のオープニング、作品のイメージとあった暗くて重いBGM、恐ろしさを煽る機械的なインダストリアル・ミュージック、そしてエンディングでの攻撃的なHIP-HOPなど、余計なボーカル曲が少ないのが特徴です。
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スイートホーム【韓国ドラマ】あらすじ
2020年8月。
古い高層マンショングリーンハウスに一人の少年が引っ越してきました。
19歳の高校生ヒョンス(ソンガン)は、学校でのいじめを切っ掛けに引きこもり生活を送っていたのですが、事故で家族全員を失ったことでただ一人マンションに転居することに。
引っ越してきてからもネットゲームをしラーメンを食べるだけの生活を送っていたヒョンスでしたが、これまで未遂として終わっていた自殺をこのマンションで実行しようと考えていました。
そんなヒョンスの日常は、ある日を境に一変してしまうことになります。
何者かによってマンションが閉鎖されてしまった夜、次々と得たいの知れない怪物が現れマンションの外の世界は地獄のようになっていました。
そしてヒョンスの身にも恐ろしい変化が起きはじめ・・・。
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スイートホーム【韓国ドラマ】みどころ
本作は古い高層マンションを舞台としたサバイバルスリラーです。
アクション×モンスター×サスペンス×ヒューマンドラマという大作映画級スケールの内容で、突如として現れた謎の怪物たちとマンションの住人たちとの生存闘争がメインで描かれてきます。
怪物との戦いはもちろんのこと、そんな危機的状況の中で起きる住人たちの対立やメインキャラクターたちの過去なども描かれ、恐ろしさのみならず感動のエピソードなども時おり挟まれます。
随所に謎が散りばめられているのも特徴で、この世界に怪物が溢れることになった原因や、人が怪物になる切っ掛けは何なのか、そしてマンションの外の世界はどうなっているのかなど、これらの謎はなかなか明かされることはなく、それどころか次々と謎が増えていくんです。
舞台は基本マンションの中だけというワンシチュエーションで展開されるのですが、内部の雑多とした雰囲気といつどこから怪物が出てくるのか分からない状況がマッチしてホラー映画さながらのドキドキ感があります。
その上、数多くいるメインキャラクター一人一人にスポットが当たるのも効果的ですし、新たな仲間や敵などが続々登場することで視聴者を飽きさせません。
マンションの住人たちは敵なのか味方なのか、身体に異変が起きた主人公は怪物と化してしまうのか、そして怪物たちが溢れるようになったこの世界は終わりを迎えるのか、それは自身の目で確認してください!
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スイートホーム【韓国ドラマ】感想・評価
面白い!
見始めた当初は、このドラマがホラーなのかモンスター系のパニックものなのか、それとも感染症からはじまるゾンビ系なのか分からずにいました。
しかし、怪物?モンスター?が登場してからは、それら全てが含まれた作品なんだと認識させられます。
とにかく最初はどういう世界観なのか理解出来ないまま物語は進行していくんですが、この先が読めない展開こそが魅力であり、登場人物全員の多くが癖が強く謎めいているのも効果的でした。
怪物が出てきても顔色一つ変えず格闘するヤクザ風の男から、宣教師っぽい人物ながら何故か日本刀を振り回し怪物と戦う男、こんな事態になっても冷静でいる眼鏡の若者に、周りのもので武器を作る車イスのおじさんなど、非現実的な出来事に驚かない人物が多いのはちよっと謎でしたね。
まぁ、こういった人物が非常時には活躍するわけで、パニックに陥ってあたふたするタイプはやっぱりモブキャラですよね。
本作には怪物に戦いを挑むタイプと、それを指揮したり狼狽えて傍観するだけのタイプがいるんですが、この両者間の対立があったり、裏の顔を持つ人物もいたりと、戦う相手は怪物だけでなく醜い人間とも戦うことになります。
この流れは特に珍しくはないのですが、人の欲望から怪物が生まれるという設定もあって、怪物の見た目や能力から元の人間の特徴が伺えるというのは面白いと思いましたね。
舞台がスラムのような高層マンションというのも世界観とマッチしてますし、海外ドラマばりのスケールとアクションがそのシチュエーションの中で繰り広げられるのもクールでした。
同じNetflixオリジナルドラマである「キングダム」もかなりスケールの大きな作品ですが、本作も他の韓国ドラマでは見たことの無い世界観な上に、映画さながらのお金のかけようが目に見えて分かり一度見始めると止められなくなりました。
近年、終末世界のサバイバルアクションといえば”ゾンビ”一択といったイメージがありましたが、設定は近しくてもゾンビが怪物に変わるだけでかなり印象が違ってきますし、そのビジュアルがゾンビやヴァンパイアといったありきたりなものとは違う点も良かったですね。
触手を伸ばすやつから、マッチョなやつ、目玉が大きかったり、足が早かったり、大きなクモのようだったり、スライム状だったりと怪物のバリエーションが豊富なのも刺激的でした。
ただエンタメとしてはかなり重苦しいタイプで、主人公をはじめとして不幸な経歴の持ち主ばかりで、そんな過去のエピソードは見ていて辛くなるものばかりなんです。
世界観やアクションに惹かれて見た人からすると人間ドラマがエグく感じるでしょうし、ハリウッド作品のような爽快さを期待すると肩透かしを食らうかもしれません。
漫画原作だけあってか訳ありのキャラクターばかりが一ヶ所に集まっているのは都合が良すぎますし、怪物がマンション内部を襲撃してくるようなことがなく、外に出ると襲われるというのも疑問でした。まぁ、このようなミステリアスな部分が多いのも本作の魅力ではありますが。
ホラー要素が強かったり、スプラッターものばりに血がいっぱい出たりと、刺激的なシーンが満載なので見る人を選ぶとは思いますが、それでも「ウォーキング・デッド」のようなテイストの作品が好きなら満喫出来ると思います!
結末の感想は?
ドラマも終盤になってくると人を襲う怪物だけでなく、ヒョンスのような自我を保った見た目も人間というタイプや、人に危害を加えないタイプ、そして自我を保ちながらも人間と敵対するタイプなど様々な怪物が出てきます。
更には軍による怪物に対する実験が明らかになったり、仲間内から怪物化していくメンバーが出てきたり、戦いの中で命を落とすものが出たりとサバイバル要素が加速していきます。
特に最終話に関しては、まるで大友克洋の「AKIRA 」や塚本晋也の「鉄男」のようなサイバーパンク要素も出てきたりと最高の盛り上がりを見せます。
スイートホーム【韓国ドラマ】続編はある?
最後には住民たちがマンションを脱出し、新たな局面を迎えるところで終わるのですが、怪物があふれる世界になった理由を筆頭に多くの謎が解明されていないんです。
メインキャラクターたちもバラバラになりますし、ようやく序章が終わってこれからが本番って感じですかね!
ハングルサイトにもシーズン2への要求が殺到しているようで、今後が気になります。
このドラマは作家キムカンビさんと漫画家ファンヨンチャンさんのウェブ漫画を原作としています。
キムカンビさんはシーズン2に関して
「シーズン2の計画はありませんが、次回作の世界観とスイートホームの世界観が接続する予定」
と話しました。また演出を担当したイウンボク監督は
「シーズン2がもし作られたら、素材をさらに拡張させることができると思う」
と答え、ファンたちの期待を高めています。主演のソンガンさんは
「開かれた結末が好きだからこの終わり方は気に入ってる。シーズン2についての具体的な話は聞いていないけど、反応がよければ撮るという話は聞いた」
と話していました。まだ決まったことは発表されていませんが、ファンの反応次第っていうことですね!