キム・スヒョン5年ぶりのドラマ出演作!
愛を知らない童話作家と自閉症の兄のために生きてきた保護士との恋愛、そして家族や人との繋がりの大切さを描いたファンタジック・ラブコメディです!
キャスト、あらすじ、感想などをまとめました。
(トップ画像https://entertain.naver.com/より)
サイコだけど大丈夫【韓国ドラマ】キャスト一覧
Netflix全16話
初回視聴率6.1%
放送期間:2020年6月20日から8月9日まで韓国で放送
演出:パク・シヌ
「嫉妬の化身」
「ボーイフレンド」など
脚本:チョ・ヨン
「ジャグラス」など
【ムン・ガンテ役】キム・スヒョン
精神病棟の保護士。
【コ・ムニョン役】ソ・イェジ
童話作家。
【ムン・サンテ役】オ・ジョンセ
ガンテの兄。自閉スペクトラム症。
【ナム・ジュリ役】パク・ギュヨン
OK精神病院で働く看護師。
【チョ・ジェス役】カン・ギドゥン
ガンテの親友。
【イ・サンイン役】キム・ジュホン
出版社代表。
【ユ・スンジェ役】パク・ジンジュ
出版社の雑用係。
【パク・ヘンジャ役】チャン・ヨンナム
精神病院看護士
本作は「嫉妬の化身」や「ボーイフレンド」などのヒット作を手掛けてきたパク・シヌ監督による作品です。
本作は韓国での放送終了後すぐにNetflixでも配信されるという形式をとっていました。前半の視聴率は平均5%台というものでしたが(後半は不明)、視聴者の多くが若者ののためリアルタイムで見ずにNetflixで視聴した方が多かったようで、こういったタイプの作品の視聴率は作品の評価の参考にはならないでしょう。
主演は除隊後初のドラマ出演となるキム・スヒョンさんと、本作で見せた人間離れしたビジュアルが話題のソ・イェジさんに、本作のキーマンを演じているオ・ジョンセさんです。
キム・スヒョンさんがドラマに出演するのは実に5年ぶりで、除隊後から1年たっての本格的復帰作となります。(友情出演などではいくつかの作品に出演していました)
そんなキム・スヒョンさん演じるガンテは母親からの愛情を得られず、自閉症の兄の面倒を見ることに全てを捧げてきたという人物。一方ソ・イェジさん演じるムニョンは、母親からの異常な愛情によって愛を信じられず孤独な人生を歩んできた童話作家で、この二人が運命的に出会ったことでお互いの人生に変化が訪れることになります。
そしてもう一人の主人公サンテを演じるのは演技派俳優として様々な作品に出演し出演しているオ・ジョンセさんです。
本作はサンテが成長していく過程を見る作品でもあり、後半には成長したサンテによってガンテとムニョンが助けられることも多々あるなど、自閉症という難しい役どころを見事に演じています。
そんな3人を見守る役を演じているのが、パク・ギュヨンさんとカン・キドゥンさんという「ロマンスは別冊付録」でも共演していた2人に、ムニョンの出版社代表のキム・ジュホンさんとその助手的役回りのパク・ジンジュさんです。
この他にも、ジュリの母親役のキム・ミギョンさんや、病院院長役のキム・チャンワンさんといったベテランが脇を固めています。
本作のOSTには、音楽監督が絶賛した新鋭 ジャネット・ソをはじめ、Heize、サム・キム、パク・ウォン、AKMU、キム・ピル、CHEEZE、YONGZOO、Elaine、GA EUN、キム・ギウォンなどのアーティストが参加しています。
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サイコだけど大丈夫【韓国ドラマ】あらすじ
自閉スペクトラム症の兄サンテ(オジョンセ)を持ったガンテ(キムスヒョン)は、各地の精神病院を転々としながら保護士として働いていました。
サンテのとある事情からガンテと共に引っ越しを繰り返していた二人ですが、サンテがファンである人気童話作家コ・ムニョン(ソイェジ)と出会ったことで二人の人生に変化が訪れることに。
実はガンテとムニョンには過去からの因縁があり、ことある毎に二人はぶつかるようになります。しかし、次第に二人は惹かれ合うようになり・・・。
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サイコだけど大丈夫【韓国ドラマ】みどころ
本作は親から愛情を注がれることなく育ってきた男女によるヒーリング・ラブストーリーであり兄弟愛と家族の物語でもあります。
母親からの愛に飢えていたガンテと、母親からの呪縛に囚われ続けているムニョン、そして恐ろしい過去に怯える自閉症のサンテの3人を中心に、恐ろしい童話のようなファンタジックなストーリーと一風変わったラブコメディが展開されていきます。
最初はシリアスなドラマという印象を持つかもしれませんが、ストーリーを追う毎にキャラクタードラマとしての面白さや恋愛要素も増してきて、ジャンルレスかつ先の読めない展開が癖になってきます。
精神病院が舞台ということもあり、登場人物のほとんどが様々な事情を抱えており、主人公たちのドラマ以外にもみどころがたくさんあるのも特徴です。
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サイコだけど大丈夫【韓国ドラマ】感想・評価
韓国ドラマにはいくつかのテンプレートがあり、それにアレンジを加えただけという作品が数多く見受けられましたが、本作に関して言えばそのどれにも当てはまらない斬新さを感じました。
どこかティム・バートン作品のような幕開けや、重症の精神病患者を扱う病院が舞台なのに意外にコミカルだったり、ヒロインらしからぬヤバ過ぎるキャラクターなど、サスペンスなのかホラーなのか、ヒューマンドラマなのかシュールなコメディなのか、それとも変わったテイストのラブロマンスなのか分からないところが魅力的でした。
もちろん主人公の男女が幼い頃の知り合いだったり、お互いにトラウマや問題のある家族を抱えていたりという共通点があるなど、韓国ドラマではお馴染みの設定はあるものの、あまりにもキャラクターが強烈なのでお決まりだとはまったく思えませんでした。早々に主人公を巡る三角関係が予想されたり、過去のトラウマを克服することが一つの到達地点だとは分かるのですが、それがどのような過程を経て到達するのか分からないというのが本作の面白いところなんです。
そんな先読み出来ないところが魅力の本作ですが、恋愛ドラマパートに関してはコミカル要素が強く、特にヒロインのキャラクターがマイルドになってくる中盤あたりからはラブコメともいえる展開が増えてきます。
おかしな同居生活がはじまったり、妙な三角関係も多数形成されるなど面白さがグッと上がってきて、恋愛による相乗効果でキャラクターがどんどん人間味を帯びていく流れも最高でした!
ヒロイン役のソ・イェジさんは、これまで元気なキャラクターを演じるイメージがありましたが、本作でのゴシックな装いとサイコなキャラクターは、彼女のハスキーな声ともマッチしていてより一層美人に見えましたしこれまでで一番シックリ来ました。前半でのミステリアスなキャラクターも良かったですけど、恋に目覚めた中盤以降は印象がガラッと変わってラブリーさを披露するようになります。更には、サンテと子供の喧嘩のようなものを繰り広げるのも微笑ましく、このギャップがとても魅力的でした。
その他の俳優さんもこれまでのイメージとは違ったキャラクターを演じていて新鮮でしたし、そんなキャスティングの妙があるためその人物について予想がつかない点も良かったですね。俳優さんのイメージどおりの役柄だと、ストーリー自体が読めてしまうこともありますからね。
特にサンテ役のオ・ジョンセさんの存在感は抜群で、彼の演技力無くしては本作は成立しなかったことでしょう。そして、ジュリ役のパク・ギュヨンさんも最初の地味な印象から徐々に持ち前のコミカルさを発揮していくのも面白かったですね。
なんとなく掴みどころのない作品のように思うかもしれませんが、患者たちにまつわるエピソードや、家族や友情の物語に感動するなど、ラブストーリーのみならずヒーリングドラマとしても楽しむことが出来ました!
最終回は?
主人公二人が子供の頃に出会っていた、というのは韓国ドラマではお馴染みの設定です。本作にもそんなお馴染みの設定があるんですが、二人の過去には更に因縁があるというのは正直やりすぎだと思いました。
前半の展開が先読み出来ずそれが面白かったのに、後半は予想がつきやすい展開となってしまいその辺はちょっと勿体なかったですね。
しかし、ラストは過去の真相が明かされるスリラーめいた展開になり、結局は最後までダレることなく楽しめました。その後の愛と感動の展開も素晴らしく、成長と旅立ちを描いた結末はとても微笑ましいものでした!
まとめ:名作!
最初は取っ付きにくい作品だと思っていましたが、魅力的なキャラクターたちによる恋愛と笑い、そして哀しみと感動の展開にも夢中になりました。
細かい設定などにはお決まりのものもありましたが、先の読めないストーリーと程よいサスペンス要素が絶妙で、思った以上にサクサクと見ることが出来ました。