キャストが不祥事により途中降板するという事態になった「王女ピョンガン月が浮かぶ川」。
主演はジスからナイヌへ。撮影分は再放送に向けて全部撮りなおしで大変なことに・・・。
キャスト、あらすじ、ジス降板の影響などをまとめました。
(トップ画像公式ページより)
王女ピョンガン月が浮かぶ川キャスト一覧
全20話
最高視聴率 10%
放送年度 2021年5月~4月20日
演出:ユン・サンホ
「サイムダン」「イモン」
脚本:ハン・ジフン
「99億の女」「ドクターJIN」
【ピョンガン役】キム・ソヒョン
【オン・ダル役】ナ・イヌ
【コ・ゴン役】イ・ジフン
【ヘ・モヨン役】チェ・ユファ
【オン・ヒョプ役】カン・ハヌル
【ジン・ビ役】ワン・ビンナ
2013年ドラマ「剣と花」以来、高句麗時代が背景となる史劇は8年ぶり。
主演が途中降板という予測できない事態に陥ったドラマですが、代役のナイヌの演技力が高く評価され注目されました。
王女ピョンガン月が浮かぶ川あらすじ
6世紀半ばの高句麗。国王の長女、ピョンガン王女は、聡明で正義感が強く、将来は父の跡を継いで君主になり国を守るという夢を持っていた。
一方、国境を守る順奴(スンノ)部族のオン・ヒョプ将軍の息子オン・ダルは、父に憧れる無邪気なわんぱく少年だ。
朝廷では強大な力を持つ桂婁(ケル)部族のコ・ウォンピョがほかの2部族と結託し、王座を奪おうとしていた。
ヨン王妃はピョンガン王女を連れ、ひそかにオン・ヒョプ将軍に助けを求めに行くが、敵の陰謀により、王宮に戻ることなく殺されてしまう。
逃亡中にオン・ダルとはぐれたピョンガン王女は行方不明に。そして、オン・ヒョプ将軍は部族の民を守るため、王妃を殺した逆賊の汚名を着せられ命を落とすことに。
8年後、記憶を失っているピョンガン王女は、「カジン」という名で、高句麗の王族を襲う刺客集団の一員になっていた。
やがて、カジンに、国王を暗殺しろという命が下される。そのころオン・ダルは、目立たぬように「バカとなって生きろ」という父の遺言に従い、山奥で養母とひっそり暮らしていた。
やがて偶然再会した2人は強くひかれあっていくが…。https://www.nhk.jp/p/pyeonggang/ts/P39KNYLWKL/
ジスの降板の影響
「王女ピョンガン月が浮かぶ川」はその作品内容よりなにより、主演俳優が放送中に降板してしまったという不名誉なことで有名な作品です。
6話まで放送した時点で主演が降板することになり、7話から代理主演となりました。
また、その後1話~6話までも再放送に向けて改めて撮影しなおしたそうです。
ジスの降板
当初のポスター(右から二番目がジス)
主演ジスは2021年3月2日、学生時代の素行の悪さをネットで暴露され、同じ日に追加暴露が続き、大きなニュースとなりました。
この時点ですでに撮影は95%終えた状態で、半事前制作というドラマの特性上、分量の多い主演俳優を降板させるのはかなり難しい状況でした。
3月4日、ジス本人がインスタグラムにこの暴露が事実であることを認める直筆謝罪文を投稿。
これ以降、予定された撮影はキャンセルとなり、ドラマ制作陣は協議にはいります。
この時点でドラマ降板請願文への同意者は6000人に達し、協議はこの日のうちにまとまり夜には代理の主演を交渉中だと発表されました。
3月5日、オンダル役はナイヌに決まった、と報道が出ます。すでに18話分まで撮影を終えた状態でしたが、9話からナイヌ主演で撮りなおしとなりました。
追加出演料は?
相手役のキムソヒョンを始め、イジフンや他のキャストもこれによる追加出演料は受け取らず、追加撮影に臨んだそうです。
主演キャストたちは善意でこのように判断したわけで、美談のように伝えられましたが、助演や端役のキャストたちはこれにより出演料に関する発言をしにくい雰囲気に至りました。
再撮影により、他のスケジュールを組みにくくなり、出演料の格差が激しい助演キャストたちの被害は深刻だったと思われます。
結局、発言権の低い助演キャストたちは泣き寝入りする形となりました。
ジス所属キーイーストへの損害賠償
最初の暴露文から1か月後の4月2日、制作会社はジス所属事務所キーイーストへ主演交代による追加制作費用発声と、関連被害回復のために30億ウォン規模の損害賠償訴訟を起こしました。
原告側は
「再撮影による各種スタッフ費用、場所及び装備使用料、出演料、美術費などの直接損害を受け、その他にも視聴率低下、海外顧客クレーム提起、期待売上減少、会社イメージダメージなど、将来まで影響を及ぼすことができる膨大な損害が今も続いている」
「キーイースト側と損害賠償に対する協議を誠実に進めようとしたが、キーイースト側の非協調によりやむを得ず訴訟を起こすことになった」
と伝えています。キーイースト側は
「降板に伴う費用について責任を負う意向を伝えた。清算まで1か月以上かかることを受け、その前に取り急ぎ一部を前払いする提案までした。だから非協力的な態度で合意できなかったというのは事実ではない」
と反論。それから約2か月後、ジスは事務所と契約を終えたことが伝えられました。
これ以上事務所に迷惑はかけられない、とのことで本人の意思で契約を終えたとのことです。
ドラマ制作会社との訴訟は円満に解決できるように、事務所が対応するということでしたが5月27日以降、続報がありません。
降板したジス
最後に
ナイヌは期待以上のパフォーマンスでしたし、キムソヒョンもワントップ女優主演を見事に務めました。
ネットの暴露文が上がってから、協議、降板決定、代役決定までが本当に早かったですね。
この早さは韓国らしいと思います。
95%撮影を終えていた段階で、結局1話から撮りなおしたとのことで、そのエネルギーは膨大なものだったことでしょう。