キムヘス主演「未成年裁判」は地方裁判所少年部に赴任した判事によるヒューマン法廷ドラマ。
このドラマが社会に投げかける問いとは?
キャスト、あらすじ、感想などをまとめました。
(トップ画像公式ページより)
未成年裁判【韓国ドラマ】キャスト一覧
全10話
2022年2月25日からNetflixで配信
演出:ホン・ジョンチャン
「ディアマイフレンズ」
「ライフ」
脚本:キム・ミンソク
【シム・ウンソク役】キム・ヘス
地方裁判所少年部判事
【チャ・テジュ役】キム・ムヨル
ウンソクと共に働く判事
【カン・ウォンジュン役】イ・ソンミン
ウンソクの赴任前から少年部の判事だった
【ナ・グンヒ役】イ・ジョンウン
ウンソクと大きく対立する副長判事
【コ・ガンシク役】パク・ジョンファン
女性青少年課所属の警長
【ウ・スミ役】パク・ジヨン
少年刑事合意部主任
【ソ・ボム役】シン・ジェフィ
警察官
重罪を犯し、法廷に立った少年犯に対する裁判と裁判以後の話まで細かく描き出す内容で、韓国で初めて少年法廷を扱うドラマとなります。
少年犯と触法少年(刑罰法令に触れる行為をしたのに処罰されない低年齢者)に対する保護法については韓国でも社会問題になっています。
キムミンソク作家は4年もの間、各地の少年院や地方裁判所を行き来し、取材を続けてきました。
この過程で「報道される内容と現職で働く人々の間の認識が違う部分がある」と感じ、少年犯罪をバランスの取れた視点が重要だと感じたとか。
「未成年裁判」には、少年犯に対するさまざまな信念と主観を持った4人の判事が登場します。
それぞれの見方は、私たちの社会が本当にしなければならないことは何か、問いかけます。
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未成年裁判【韓国ドラマ】あらすじ
少年犯に罪の重さを知らせるために断固たる処分を下すシム・ウンソク判事(キムヘス)と強い処罰だけが正解にはならないと言うチャ・テジュ判事(キムムヨル)。
二人が見せるそれぞれ異なる視点と処分は少年犯罪を見つめる社会の視線を代弁する。
私たちの社会はどんな答えを探すべきだろうか。
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未成年裁判【韓国ドラマ】みどころ
左からキムヘス・キムムヨル・イソンミン・イジョンウン
監督は
「シナリオを受け取った時、このような企画は今後もないだろう、と絶対にやりたいと思った」
と話しています。監督がキムヘスさんをキャスティングした理由については
「キムヘスは作品の中でとても多く変身する。シムウンソクというキャラクターを新たに描いてほしいと思った」
とのこと。共演のイソンミンさんはキムヘスさんについて
「すばらしく貫禄ある俳優だと思った。カメラの前での態度が多くの刺激になった」
と、俳優同士のケミの良さを表しました。
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未成年裁判【韓国ドラマ】感想・評価
日本でいじめを描く場合、必ずしも”いじめっ子=権力者の子供”ではないということ。
しかし韓国ドラマでよく見るいじめっ子は大概権力者の子供であり、バレないようにするどころか隠蔽したり、学校に圧力をかけたり、別人に罪をなすりつけたりするほど。まぁ、とにかくエゲつないんです!
もちろんそれ以外のいじめっ子も勿論いるでしょうが、学校を社会の縮図として描くならこのような図式になるのが韓国なのかもしれません。
日本だと子供たちの更正や友情、教師との絆や信頼関係というものも描かれ、感動ドラマになることも多いのですが、韓国ではそんなあまっちょろいことにはならず犯罪として描かれるのが大きな違いなのかもしれません。
だから見ていて辛くなるんですよね!
しかし本作ではそんな権力者たちの子供たちの犯罪が描かれるのではなく、実際に起きた事件をモチーフとしたリアルな未成年犯罪について描かれているんです。これは見ていて更に辛くなるというもの!!
事実、事件の内容はエグいものばかりで、これらが実際に起きたものだと思うと更にキツくなってしまいました。
確かに作品の演出は良い意味でドラマらしくなく、出演者たちの名演もあってすぐに引き込まれてしまうのですが、それゆえに事件の凄惨さがストレートに刺さってきますし、メンタル的にもやられてしまうんです。
これは覚悟して見ないと駄目なやつなんですよね。。。
昔はこういったメッセージ性の強い作品を好んで見ていた時期もあったのですが、最近はメンタルがやられ過ぎて避けるようになりました。そういった意味でも問題作だと思いましたね。
テーマは全世界が共感し得るものですし、作品としても間違いなく名作と呼ばれうるものだと思うんですが、それでも人にオススメ出来るかと言えば悩ましいところ。安易に手に取っていいタイプではないかもしれません。
それに本作は、子供たちの事件を通して大人たちが子供たちとどう向き合っていくのかが描かれている作品なので、事件の結末や解決方法を描くのが目的ではないんです。
そこに至るまでの過程を丁寧に描くことで視聴者に考える機会を与えているんですよね。
だからこそ大人には突き刺さるものですし、避けては通れない、考えなくてはならないものがそこにあると思うからこそ覚悟して見なければならないんです。
こんなに疲れるドラマをどう説明していいのか分からない!というのが正直な感想かもしれません。。。
まとめ:確かに良くできた作品ですし、出演者たちの演技力やメッセージ性も素晴らしいものなんですが、作品として面白いかと言われれば返答に困ってしまうというのが正直なところ。
子どもを持つ親なら見るべきだとは思いますし、そうでなくとも見て考えるべきだとは思うのですが、気軽に手に取っていい作品ではないとも言えるんです。
私としては繰り返しは見たくないですかね。だって、辛いですもん!
最後に
何だかんだと感想を書いてきましたが、正直言えばドラマとして面白くても今のようなご時世に見たい作品ではないということ!
確かに見始めるとその面白さに引き込まれますし、辛いのに続きも気になるから見進めてしまうんです。
だけど、コロナやら戦争やらで暗い話題ばかりな時期に見るべきではないですよね。
映画やドラマを見たあと、私はその作品の影響を引きずってしまう方なので、せめてフィクションの世界だけは笑って泣いて爽快になれるものを選びたいんですよ!
別に作品が悪いわけではないのですが、完全に「今じゃなかった!」というのが正直な感想ですね。
この作品、日本のNetflixランキングで1位ですが、皆平気なんですかね?