韓国ドラマは好きだけど、韓国映画となると暴力的なイメージがあって何となく敬遠してしまう、という方いらっしゃると思います。
そんな方へ、韓国映画とは?その特徴と日本との違いについて記事にしてみました。
韓国映画は暴力的?
日本に紹介・公開される韓国映画の多くが犯罪映画などのサスペンスものが多く、韓国国内でも激しい作品が多いに傾向にあります。
それは70年代から90年代という激動の時代に青春時代を過ごした人が現在第一線で活躍されてることも一つの要因でしょう。
政権が何度も代わり、様々な事件が起き、学生運動なども活発に行われていた社会の中で成長期を過ごし、色々なものを見てこられました。
そういった実体験を活かした、政治家や財閥、警察や検察などの悪行を描いた作品が自然と多くなっているんです。
日本の犯罪ものだとヤグザをメインとしたものが殆どでしたが、韓国の場合はそういった犯罪組織より、権力を握った人たちの不正などを描く傾向があるのはこういった理由があるからでしょう。
韓国は世界で最も映画を見る国
韓国では犯罪映画が数多く作られ、そしてそれらの多くがランキング上位を締めています。
映画を作る本数でいうと日本の半分くらいらしいのですが、韓国国民はアメリカ以上に映画を見る国民で、そして”報復””犯罪””自殺”といったテーマの作品が大好きな国民性なんです。
日本でアニメ作品がヒット作の上位を締めるのと同じで、それが韓国では”重いテーマ”の作品であるということです。
日本人が映画館に行く回数は年間平均1.3回程度なのに対して、韓国は4.2回と3倍以上!
暴力的映画とは
韓国のヒットする映画ジャンルとして、定番のラブコメから、大人の恋愛映画、青春映画、時代劇、南北問題を扱った作品に、戦争映画などかありますが、やはり一番ヒットしやすいのは犯罪映画でしょう。
犯罪映画といってもサスペンスや、スリラー要素が強いもの、刑事ドラマなど様々ですが、多くの作品で共通して言えるのが”エンターテイメント性が高い!”ということです。
韓国ではアクション映画は意外と少なく、アクション時代劇作品が見られるくらいで、現代劇では犯罪映画が多くを締めています。
当然暴力的表現も犯罪ドラマの中で描かれているものが多く、庶民は権力者や金持ちが倒される様を見て楽しむ傾向があるんです。
おすすめする理由
そんな犯罪映画で、大量殺人や凶悪犯罪を描きながらも、エンターテイメント性が高い為、想像するよりも見易いです。
日本映画だとシリアスになるか、コメディになるかの暴力的な作品ですが、韓国映画では目を背けたくなる作品よりも最後には気分爽快になるものも多く、女性が見ても十分に楽しめるからこそ何百万人、時には一千万人超えのヒット作品がある訳です。
人口が日本の半分以下なのにこの動員数は、本当にスゴいことで韓国映画の観客動員数歴代1位である『バトル・オーシャン海上決戦』は1700万人超え!これは国民の3人に1人が見た計算です!
大ヒットした犯罪映画に『ベテラン』という作品がありますが、これも1300万人超えで暴力的シーンも多く見られる作品です。
つまり国民性の違いはあれど、ここまでヒットして世界で映画賞を獲得することも多い韓国映画を敬遠してしまうのは勿体ない!ということです。
日本映画との違い
香港、台湾、そして韓国も日本の昔の映画から影響を受けており、任侠映画やアクション映画、そして犯罪映画からの影響を多くの監督などが発言しています。
確かに今は、アニメ映画や漫画原作映画ばかりが目立っていますが、優れた犯罪映画も日本にはあり、それが韓国ほどのヒットを見せていないだけなんです。
その作品の中には暴力的表現も多々あり、韓国のそれよりエグいものも当然あります。
つまり、ヒットした韓国映画が目立っているだけで、日本より暴力的だとは決めつけられません。
ヒットするジャンルが国で違うだけで、韓国にも当然漫画原作の作品もありますし、最近はブームとも言えます。
恋愛映画は一時期より下火ですが、日本のそれより良作も多く犯罪映画が目立つあまり、知られてないだけなんです。
なので韓国映画=暴力的と決めつけず、楽しんでもらいたいと思っています。
最後に、韓国映画が今の日本映画と決定的に違うのは、製作する際に国内だけを見据えていない!ということにあります。
人口が日本の約半分でありながら、作品によっては日本映画より多額な制作費をかける韓国では、国内の興業収入だけで成り立たない為、アジア、もしくは世界に通ずる作品作りを目指しています。
K-POPもアメリカを席巻したように、映画でも広く世界を見据えているのが韓国映画と言えるでしょう。