ホン姉妹脚本によるフュージョン時代劇。
カン・ジファン×ソン・ユリ×チャン・グンソクという豪華共演で贈る、韓国の国民的英雄ホン・ギルドンを描いたアクションエンターテインメント作品です。
キャストやあらすじ、感想、評価などの口コミをまとめました。
快刀ホンギルドンキャスト
全24話
平均視聴率15.0%
放送年度2008年1月から韓国で放送
演出:イ・ジョンソプ
脚本:ホン・ミラン/ホン・ジョンウン
【ホン・ギルドン役】カン・ジファン
【ホ・イノク役】ソン・ユリ
【イ・チャンフィ役】チャン・グンソク
【シム・スグン役】パク・サンウク
【チョン・マルニョ役】チャ・ヒョンジョン
【ソ・ウネ役】キム・リナ
【ホ老人役】チョン・ギュス
【イ・グァンフィ役】チョ・ヒボン
【ノ尚宮役】チェ・ラン
【へミョン和尚役】チョン・ウンピョ
本作の演出は「製パン王キム・タック」や「ヒーラー最高の恋人」のイ・ジョンソプ。
そして脚本は大人気脚本家ホン姉妹が手掛けています。ラブコメ作品で知られた脚本家ですが、本作で時代劇の初挑戦!
しかしただの時代劇ではなく物語を現代的に大胆にアレンジした”フュージョン時代劇”と呼ばれるもので、コメディやロマンスも満載の作品となっています。
2008年の韓国ドラマ界は空前の義賊ブームで「必殺! 最強チル」や「一枝梅/イルジメ」などといったフュージョン時代劇が大流行していました。
視聴率的には大成功と言えませんでしたが、百想芸術大賞でカン・ジファン、ソン・ユリが揃って人気賞を受賞し、世界各国のテレビ映画やフィクション作品で競われる「ローマ・フィクションフェスティバル」では、08年度ミニシリーズ部門で最優秀賞を受賞しました。
快刀ホンギルドンOST情報
このドラマは時代劇でありながらも現代的なアレンジや、有名作品のパロディなども盛り込まれた作品で、音楽の面においても少女時代テヨンのソロ「もしも」や少女時代「小さな舟」といったアイドルソングから、ロック、テクノ、バラードまであるなどかなり挑戦的です。
快刀ホンギルドンあらすじ
三大悪女がいた朝鮮王朝時代には、三大義賊と呼ばれる庶民のヒーローがいました。その代表格が”ホン・ギルドン”で彼を扱った映画やドラマなどが多くあります。日本でいうところの石川五右衛門や鼠小僧、水戸黄門のような存在と言えます。
舞台は15世紀の朝鮮王朝。本作の主人公ホン・ギルドン(カンジファン)は貴族の庶子として生まれたため家と社会から疎外され、酒や女に溺れる道楽者として知られていました。
ある日清へ行くことを決意するのですが、清からやってきたホ・イノク(ソンユリ)と出会い言葉を教えてもらうために行動を共にするようになり、なにかと言い争いが絶えない二人でしたが、徐々に心を通わせていくようになります。
一方、王子チャンフィ(チャングンソク)は幼いころに命を狙われた兄グァンフィ(チョヒボン)への復讐の機会をうかがっていました。
そんなある日、チャンフィが落とした母の形見の髪飾りをイノクが拾ったことから3人の運命が交わることに。
そして、ギルドンは瀕死の男から託された盗賊の党首の証「夜明棒」持って盗賊団の救出に向かうのですが官軍に囲まれる羽目になってしまいます。
快刀ホンギルドンみどころ
ギルドンとイノクの恋愛ドラマや、仲間たちとの友情を描き、王宮内の陰謀などを描いたよくある韓国時代劇とは違い、冒険活劇の様な作風のドラマになっています。
お馴染みの異母兄弟同士の争いや、王になった経緯の謎といったおなじみの要素もありますが、コメディ要素も強くストーリーのテンポもいいので時代劇だからと敬遠している人にもお勧めできる作品です。
ギルドンの仲間の<活貧党ファルビンダン>は個性的でその描き方もコミカルですし、ギルドンの師匠とイノクの祖父のやり取りは場を和ませる名コンビ。
他にもイノクを巡る三角関係や、ギルドンを想うソ・ウネとそのウネを想うギルドンの兄イニョンという複雑な三角関係など、ラブコメの他に愛憎劇の要素も盛り込まれていますし、ギルドン達義賊と腐敗した権力者たちとの戦いなどもありアクションドラマとしても壮大なものになっています。
いわゆる普通の韓国長編時代劇が日本の大河ドラマとするならば、こちらは宮藤官九郎作の大河ドラマといった感じでしょうか。
時代考証を無視したアイデアや、面白さを優先とした設定でありながら、従来の時代劇と同じ定番展開もあるというのが「フュージョン時代劇」というもの自体に賛否両論があったほどでした。
時代背景や登場人物について詳しい方からすれば受け入れられなかったのかもしれません。
しかし、その辺に詳しくない日本人でしたら深く考えずに思いっきり楽しめるのではないでしょうか。
時代劇としては恋愛要素が高い作品ですので、アクションものが苦手な女性も楽しめると思いますよ!
快刀ホンギルドン感想と評判
まとめ:正に新感覚!時代劇なのに現代的要素も多くあり、「別次元の朝鮮のような国の話」といった感じがします。つまり従来の時代劇の感覚で見るとツッコミどころ満載なんですが、細かいことは気にせずに見れば笑って泣けて興奮出来る痛快ドラマなんです。恋愛要素も盛りだくさんで、切なさに涙すること間違いなしです。
最後に
この年に放送された同じ「フュージョン時代劇」に属するドラマにイ・ジュンギ主演の「イルジメ」がありますが、フュージョンとはいえあちらは「古風」であり、この「快刀ホン・ギルドン」は「斬新」という以外にない作品です。
劇中に流れる音楽面から見てもロックやテクノまで流れ、面白ければ細かいことは気にするな!といった感じがビンビン伝わってきて、韓国時代劇のイメージを変えてくれた作品です。
もちろん、登場人物のことや時代背景のことをよく知らないから言えるのかもしれませんが、これはそういうものを気にしながら見るべきドラマじゃないんですよ。