ハン・ジミン、ナム・ジュヒョク主演!
日本でも映画化(主演:妻夫木聡、池脇千鶴)田辺聖子の同名短編小説を韓国で映画化した感動のラブストーリー。
キャスト、あらすじ、感想、韓国での評判などをまとめました。
(トップ画像公式ページより)
ジョゼと虎と魚たち(2020・韓国版)キャスト
原題:ジョゼ
2020年12月10日韓国にて公開
(日本公開日2021年10月29日)
上映時間:117分
監督・脚本:キム・ジョングァン
「もう少しだけ近くに」など
原作:田辺聖子
製作:チェ・ジェウォン
「グッド・バッド・ウィアード」(プロデューサー)
「密偵」(プロデューサー)など
【ジョゼ役】ハン・ジミン
足が不自由な車椅子の女性。
【ヨンソク役】ナム・ジュヒョク
卒業を控えた大学生。
【パク・ダボク役】ホ・ジン
ジョゼの祖母。
【ミン・ヘソン役】パク・イェジン
ヨンソクが通う大学の女性教授。
【チョルホ役】チョ・ボンネ(ボクレ)
ジョゼが息子と呼ぶ自動車整備士。
【スギョン役】イ・ソヒ
ヨンソクのことが好きな大学の後輩。
【チェ・ギョン役】イ・ソンウク
ヨンソクの担当教授。
日本でも2003年に妻夫木聡と池脇千鶴主演により実社会映画化され、2020年にはアニメ映画化もされている田辺聖子の同名短編小説を、人気俳優ハン・ジミンさんとナム・ジュヒョクさん主演により韓国でリメイク!
ドラマ「屋根部屋のプリンス」や映画「王の涙~イ・サンの決断~」「密偵」などで知られるハン・ジミンさんは、足が不自由なミステリアスなヒロイン・ジョゼを演じ飾らない魅力を披露しています。
そんなジョゼと出会い特別な感情を抱くようになるのが、ドラマ「スタートアップ: 夢の扉」「二十五、二十一」や映画「安市城(あんしじょう))グレート・バトル」などのナム・ジュヒョクさんです。
卒業間近で就職活動に勤しむ大学生が、ひたすら本を読み自分独自の世界を形成しているジョゼとどのように通じあっていくのかに注目です。
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ジョゼと虎と魚たち(2020・韓国版)あらすじ
卒業を間近に控えた大学生のヨンソクは、ある日車椅子の女性が道端に倒れているところを発見し、彼女の家まで送り届けることになる。
祖母と二人暮らしだというその女性は、お礼としてヨンソクに食事を振る舞うのだが、それ以降ヨンソクはたびたび彼女の家を訪れるようになる。
ジョゼと名乗る足が不自由なその女性は、普段は祖母が拾ってきた本を読み漁り、自分の世界にとじ込もって生きていた。
そんなジョゼと度々会う内に、彼女に興味をもつようになったヨンソクは、大学の女友達の力も借りて彼女の家の改装をする手助けをする。
しかし、ヨンソクが自分以外の若い女性と仲良くしている姿を目の当たりにしたジョゼは、ヨンソクを拒絶するようになり・・・。
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ジョゼと虎と魚たち(2020・韓国版)みどころ
犬童一心監督が妻夫木聡と池脇千鶴主演により映画化した名作を韓国でリメイク!
主演の二人を演じたのはコメディエンヌとしてのみならず高い演技力も評価されているハン・ジミンさんと、ドラマ「チーズ・イン・ザ・トラップ」でブレイクして以降、次々と話題作に出演しているナム・ジュヒョクさん。
二人の実年齢は一回りも違うのですが、本作では何の違和感もなく同年代の役柄に扮しています。
日本版が明るい青春ドラマだとするならば、本作はしっとりとした純愛ドラマといった感じになっていて、ストーリーは同じでもまた違った楽しみ方が出来る上質なリメイク作品となっています!
悲しい境遇と身体の不自由さから殻に閉じこもっているジョゼと、そんな彼女の不思議な魅力に惹かれていく大学生との恋愛の行方とは?
そして、この出会いによって二人はどのように成長し、どんな未来を歩んでいくことになるのか!?
日本版やアニメ版と比較して見るのもオススメです!!
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ジョゼと虎と魚たち(2020・韓国版)韓国の評価は?
映画評論家のレビューでは
「深い内面の感情を真摯に込めたハン・ジミンと不器用な愛の不安さをリアルに表現したナム・ジュヒョクの演技が心に長く残る。」
というものがあり、主演の二人の演技力が評価されたようです。
ただ、ジョゼのキャラクターが2003年の原作映画と比べてあまりに受動的で、原作が見せた深さとテーマを残せなかったという意見も。
原作ではジョゼがただ哀れな人とならないよう料理が上手いことを際立たせていますが、韓国版のジョゼは過度に障碍者という点に集中して、貧しく受動的な姿だけをみせているとのコメントもあり、障碍者に対する描写が原作映画に比べて劣っていると言われました。
一般観客のレビューでは「退屈だ」という内容がちらほらありましたが、総じて高い評価でした。
・小説のようだ
・余韻が残る
という意見が多く、特に映像美と主演の二人の演技は高評価でした。
ジョゼと虎と魚たち(2020・韓国版)感想・評価
決して悪い映画ではないものの、傑作な日本版と比べてしまうと物足りなく感じてしまいました!
とはいえ、作品の雰囲気はしっかりと掴めていましたし、過剰なアレンジがされることもなく泣かせてくれました。
最初は二人の年齢が一回りも離れていることを心配していたんですが、いざ見始めるとそんな違和感はなく、むしろナイスキャスティングだと思いました。
特にジョゼを演じたハン・ジミンさんは少女的な見た目をしながらも大人の色気も備えているというキャラクターとうまくマッチしていて、日本版の池脇千鶴さんと比べても遜色ないビジュアルだったと思います。
しかし、キャラクター的にはちょっと陰気過ぎで、池脇千鶴さんバージョンのジョゼが本質的には明るい関西女性だったのに対して、本作のジョゼは引きこもりの不思議ちゃんキャラなんですよね。もちろん、こちらの方が好みという方もいるかもしれませんが、辛い境遇にありながらもあっけらかんとして生きる池脇版と比べるとそこまで魅力的には思えませんでしたね。
ストーリーの変更や韓国ならではのアレンジや解釈の仕方などがあっても別にかまわないとは思うのですが、明るい作風が陰鬱なものに変更されてしまったのは残念ですし、それもあってか期待していたラストでの号泣シーンも空振りに終わってしまいました。
いや、泣けるんですよ!泣けはするんですが、号泣というよりもジンワリ泣けるといった感じで、日本版のような青春ラブストーリーならではの甘酸っぱさは希薄だったと思います。
まぁ、好みは人それぞれですけど、私的にはやっぱり日本版の方が好きですね!
まとめ:基本的には良い作品ですし、テイストも好みではあったのですが、日本版と比べてしまうと物足りなく感じてしまったというのが正直なところ。
とはいえ、原作や日本版を見たことがない人、主演二人のファンならば楽しめると思います!
最後に
※ネタバレあり!
映像的には圧倒的に綺麗ですし、主演の二人の演技力も素晴らしかったものの、キャラクター的な変更やエロティシズムの欠如は、本作をただの純愛映画にしてしまいました。
そこがあってこその作品だと思いますし、乳母車から車椅子への変更やジョゼがヘンテコな服装ではなくなったのも物足りなく感じてしまった要因かと。
あと、日本版で新井浩文さんが演じていたチョルホが癖弱キャラになってたのも勿体ないですし、”くるり”の音楽がないのもかなりのマイナス!