ハ・ジョンウ×ハ・ジウォン共演。
中国のベストセラー小説を原作とした家族の絆を描いた感動のドラマ。
キャスト、あらすじ、感想、みどころまとめました。
(トップ画像公式ページより)
いつか家族に【韓国映画】キャスト一覧
原題:Chronicle of a Blood Merchant
2015年1月14日韓国で公開(日本では2018年12月22日公開)
上映時間:124分
観客動員数:約100万人
監督、脚本、出演:ハ・ジョンウ
脚本:キム・ジュホ
【ホ・サムグァン役】ハ・ジョンウ
お金をはじめ何も持っていない、単純で衝動的で不器用な男。
【オンナン役】ハ・ジウォン
町で有名な美人ポップコーン売り。のちに美しく優しい母。
【イルラク役】ナム・ダルム
利発な長男。
【アン役】チョ・ジヌン
サムグァンの友人でブンバンの夫。
【ブンバン役】ユン・ウネ
麦茶売りのふくよかな女性。
【ハ・ソヨン役】ミン・ムジェ
資産家。
原作は中国の作家・余華(ユイ・ホア)による「血を売る男」。
中国をはじめ、日本、韓国、台湾、アメリカ、イギリス、ドイツ、イスラエル、ブラジルなど、世界中で翻訳・出版されている大ベストセラー作品です。
本作は、数々の大ヒット作に主演してきた韓国を代表する俳優ハ・ジョンウの、『ローラーコースター!』(2013)に次ぐ監督作品です。
原作にインスピレーションを受けたというハ・ジョンウは本作の映画化を希望し、原作者が彼のファンということもあって、様々な国からの映画化希望がある中、韓国での映画化が決まりました。
いつか家族に【韓国映画】あらすじ
1953年、朝鮮戦争終結後。
現場仕事で生計を立てるサムグァン(ハジョンウ)は、美人として有名なポップコーン売りのオンナン(ハジウォン)に一目惚れします。
オンナンには資産家の恋人がいるとの噂でしたが、サムグァンは彼女をデートに誘うため血を売ってお金を稼ぎます。
その後、オンナンの父親も説得し結婚した二人は、3人の子宝に恵まれ貧しいながらも幸せに暮らしていましたが、そんな中11年間育てた長男のイルラクが他人の子ではないかという噂が流れます。
サムグァンは疑いを晴らすべく血液検査を受けさせるのですが・・・。
いつか家族に【韓国映画】みどころ
本作でまず注目すべきなのは豪華な出演者たちでしょう!
主演の二人、ハ・ジョンウの体当たりの演技に、ハ・ジウォンの美しさは最高ですし、子役、友人、カメオ出演者たちまで、皆名演を披露しているんです。
そんな本作を簡単に説明すると、戦後のゴタゴタの中でもたくましく生きる人々の物語で、家族の絆や愛について描いた作品です。
作中にはかなり残酷で見るのが辛いシーンも出てくるんですが、韓国映画らしい笑いや感動も加えられ、ただ単に悲しい作品にはなっていません。
本作は3つのパートからなっている作品で、前半のサムグァンとオンナンの出会いから結ばれるまで、そして中間の長男が他人の子供ではないかと苦悩する展開、そして後半の家族のために身を削る流れとなります。
このパートごとに作品のテイストもかなり変わってきて、朝鮮戦争後の激動の時代を生きる人々の姿が描かれています。
いつか家族に【韓国映画】感想と評価・評判
見ていて辛くなる作品というのがあります。
サスペンスやスリラーでの残虐なシーン、コメディ映画の下世話な笑い、あからさまな泣きの演出など、辛くなるポイントは人それぞれですが、本作もそんな辛くなる作品に該当すると思います。
出演者は豪華ですし、演技力も流石のものなんですが、内容や演出が見ていて不快になるほどなんです!
原作に文句があるわけでもないですし、実際に世界中で親子の血の繋がりをテーマにした作品は沢山あり、この時代を描くのには必要なのかもしれませんが・・・そうはいっても酷い!!
本作の流れは、最初は自分の子供でないと判明し拒絶しますが、これまでの愛情から受け入れることになり、しかし更なる不幸が待っているという展開なんですが、その描き方が過激過ぎるんです。
作品で伝えたいことは分かりますし、最期には家族団らんのハッピーエンド(?)が待っていて見事に泣かされるわけなんですが、ラストの唐突な流れにモヤモヤさせられ、これまでの酷いシーンを思い出すと感動したことが恥ずかしくなってしまいます。
特に、前半でのコメディパートと後半との差がありすぎですね!
これほど気持ちが入ったのは、作品としてうまく出来ていて世界観に入り込めたからこそなんでしょうが、そこまで過剰な描き方をする必要があったのかは疑問で、私には凄く苦手な作品でした。
まとめ:豪華キャスティングで素晴らしい演技を見せてくれる本作ですが、その内容は見ていて辛いばかりの過激なもので、笑いや感動的なシーンがあってもそれを帳消しには出来ない不快さがありました。
最後に
この映画の原作の舞台は中国なんですが、本国では映像化されることなく、韓国でアレンジして映画化されました。
中国で映像化されなかったのは、そのまま描くにはかなり問題がある内容だからでしょう(原作は更に過激なので)。
それを韓国お得意の笑いあり涙ありで描こうとしたのは分かりますが、明らかにバランスが悪い!
お涙頂戴な作品が好きな人でも、この映画は拒否反応を示してしまうのでは?
ハ・ジョンウは監督としても天才的なところを見せたいのでしょうが、作品のテイストをまろやかにするために入れた笑いのセンスに疑問を感じましたし、演出も過激過ぎたりと全体的に極端だと思いました。
出演者