人気ウェブ漫画がネットフリックスドラマに!
「新感染」「キングダム」と韓国ゾンビ物は定評があり、「今、私たちの学校は」も期待を裏切ずNetflixグローバルTOP 10 TV(非英語)部門のトップとなりました!
キャスト、あらすじ、感想などをまとめました。
(トップ画像公式ページより)
今、私たちの学校はキャスト一覧
全12話
放送年度 2022年1月28日~ネットフリックスで配信
演出:イ・ジェギュ
「キング~Two Hearts」
「ベートーベン・ウィルス ~愛と情熱のシンフォニー~」
「チェオクの剣」
映画「完璧な他人」
キム・ナムス
脚本:チョン・ソンイル
「チュノ~推奴~」
映画「海賊」
【ナム・オンジョ役】パク・ジフ
【イ・チョンサン役】ユン・チャニョン
【チェ・ナムラ役】チョ・イヒョン
【イ・スヒョク役】ロモン
【ユン・グィナム役】ユ・インス
【イ・ナヨン役】イ・ユミ
【ヤン・デス役】イム・ジェヒョク
このドラマは2009年~2011年まで連載されたウェブ漫画が原作。
毎週水曜日の連載日にはネイバーリアル検索語順位で上位に上がるほど人気だった作品です。
ドラマ化にあたり、「キング~Two Hearts」など多くの作品を手掛けたイジェギュ監督が演出を担当。
監督は
「大人たちは危険な状況にぶつかった時、すべて安全な選択をするが、子供たちはより危険な選択や判断をするようになる」
「人生と死の境界に置かれた子供たちの選択と行動を通じて大人らしさ、人間らしさとは何なのか悩むことができる話を描きたかった」
と話しました。
キャストには演技力に定評のあるライジングスターを多く起用し、業界でも注目されているドラマです。
スポンサーリンク
今、私たちの学校はあらすじ
学校は今、地獄と化す。 校内に閉じ込められたヒョサン高校の生徒たち。 「助けは来ない、頼れるのは自分たちだけ」 戦うか。 それともただ殺されるのを待つか。NetflixJapanより
スポンサーリンク
今、私たちの学校は評価
公開後わずか3日で1億2479万視聴時間を記録し、韓国をはじめとするアジア諸国、ヨーロッパ(フランス・ドイツ)、アフリカ(モーリシャス・ナイジェリア・レウィニオン)、アメリカ(グアドルループ・マルティニク・ジャマイカ)、オセアニア(ニューカレドニア)など計29カ国以上でトップ10リスト1位を占めました!
さらに米国、カナダ、ブラジル、ギリシャ、ロシア、スペイン、イタリアなど62カ国以上のTOP 10リストに名前を挙げてグローバルシンドロームを巻き起こしています。
アメリカ芸能専門ニュースでは
「’イカゲーム’と同様に悪夢のような空間的背景を最大限活用し、他の世界にいるような痛みを伴う効果を与える」
と評価しました。
原作にないシーンが問題に?
第1話、内容の展開と関係のない過度な性暴力描写シーンが放映された、と問題になりました。
ドラマ全体の内容と関係なく過度に刺激的なシーンを入れて不要な設定を追加した、と指摘されています。
このシーンが原作に出てこない、という点でさらに議論は激化。
元々19禁とは言え、不要な演出ではないか、と話題になっています。
韓国の感想
今、私たちの学校は感想
映画「新感染ファイナル・エクスプレス」、Netflixドラマ「Sweet Home」、漫画「アイアムアヒーロー」、映画「バトル・ロワイアル」、ドラマ「ウォーキング・デッド」。
これらの特徴が全て詰まったかのような作品!
パクリかオマージュなのかは一先ず置いておくとして、作品として面白いのは間違いないですね!!
序盤は韓国らしい陰湿なイジメシーンの連続に嫌気が差すものの、いざパンデミックが起きてしまえばジェットコースタームービー的な展開に飲み込まれていきます。
確かに本作と近い設定の作品は多いものの、本作には他のゾンビものとは違う要素が取り込まれています。
それは、こんな終末世界設定においても韓国らしい国民性を反映しているところ。
こんな状況においても動画撮影や配信を試みたり、国や大人たちの対応の不味さを描くのはどの国でもあることかもしれませんが、それをわざわざゾンビものの中にも取り入れて、エンタメと社会問題の両刀使いをするのは韓国作品ではよく使われる手法で、それが本作でも取り入れられているんです。
上記したイジメ問題にはじまり、学校が閉鎖的すぎることや教師の質の悪さ、排他的な国民性や国の情報操作体質など、それらがゾンビアクションと共に描かれています。これらのバランスがいいことからちゃんとエンタメとして機能しているのは流石だと思いました!
しかし、ストーリー的にはちょっと長すぎたのか、中盤辺りでテンポが悪くなっているようにも感じました。他のNetflixオリジナルドラマは6〜8話くらいでまとめているので、続編を予定しているなら(たぶんあるでしょう!)もっとコンパクトにしても良かったかな。
キャラクター面でいえば、生徒役を演じた若手俳優が素晴らしかったですね。
本作に登場する大人たちは若手俳優をサポートする側に回っていて、それが名の知れた俳優ばかりというのは効果的でした。
生徒たちを演じた若手俳優たちは一部を除いて今は知られてないものの今後活躍しそうなメンツばかりなんですが(スヒョク役のパク・ソロモンは若い頃のコ・スやSHINeeのミンホのようでカッコいい!)、実力が確かなのは見ていて分かりました。
最初は地味キャラかと思っていたチョンサンも、いざというときの逞しさと行動力を発揮して実に主人公らしかったですし、ゾンビキラー的な活躍を後半見せる委員長や、クールビューティーな弓使いハリなど、アクション面で活躍するメンバーは特に魅力的でした。
そんな中、悪役に分類されるキャラクターももちろん登場します。
最初はイジメっ子たちが嫌いで仕方なかったんですが、一番最低だと思ったのは「イカゲーム」で有名になったイ・ユミさん演じるイ・ナヨンでした。
常に自己中で他人を見下し、自分の失敗を決して認めず、自らを正当化するためなら他人を貶めたり罠にはめ殺しもする卑怯な奴。
疎外感を感じ取っての行動とか、強がりなのも分かっているんですが、とはいえ越えてはならない一線を越えていたように思います。
この他にも、グィナムをはじめとする最低ないじめっ子たちや、他の生徒たちや好きな相手まで見捨てて一人だけ助かろうとするいじめられっ子、とても教育者とは思えない最悪な教師たち、この状況を政治利用しようとする国会議員など、見ていてイライラさせられるキャラクターが多数登場します。
ただ、こういったキャラクターがいるからこそ人間の醜い部分や本質というのが描かれているわけで、本作においては必要悪だったんだと思います。
その代わり、主人公たち以外も懸命に命を救おうとする刑事や、娘のために奮闘する消防士、苦悩する軍人などといういい大人たちもいて、人間の良いところと悪いところの両面がちゃんと描かれていましたね。
しかし、全体的なアクション面からすると、もう少し派手さが欲しかったところ。
学生たちが主人公なので、本格的なアクションだったり銃撃戦なんかは最初から期待出来ないとはいえ、もっと軍の攻撃のスケールを大きくするとか、学生たちは身の回りのもので武器を作るとかあっても良かったかな。まぁ、これをすると作品がマンガテイストになってしまうので考え物ですが。。。
とはいえ、普通にゾンビになるものとそうはならない突然変異者がいたり、その突然変異者にも善と悪がいたり、自分だけ助かろうとした奴が結局ゾンビにやられる、臆病者や卑怯者に鍵ってしぶとく生き残る、ゾンビに噛まれてしまったものが身を呈して仲間を助ける、さっきまで仲間だった者と戦うことになるなど、ゾンビものや感染ものでのお決まりもきっちり踏まえていたのは良かったですね。
今、私たちの学校は最終回・続編は?
※ネタバレあり!
終盤でついにチョンサンがゾンビに噛まれてしまうのですが、果たしてチョンサンは委員長のようなハンビ(ゾンビに噛まれながらも人間性を保っている特別変異)となるのか?
それとも爆発に巻き込まれて死んでしまったのか?
そしてチョンサンと共に爆発に巻き込まれたグィナムの生死は?など、気になる点をいくつも残したまま終わりを迎えました。
オンジョをはじめとする学生たちは、爆撃からも無事生き残り隔離生活を送っているのですが、一人仲間たちから離れてしまった委員長のことが気になり、焚き火の灯りを見つけた学校へとやって来ます。
そこで委員長と再会するのですが、どうやら生き残ったゾンビを狩りながら暮らしているようなんです。
そんな委員長が校舎の屋上から颯爽と飛び降りるシーンで本作は幕を閉じるのですが、これが”ゾンビvsゾンビキラー”という戦いがはじまることを期待させるようなカッコいいものだったんです!
これ、どう考えても続編ありますよね?
上記したチョンサンたちの生死はもちろん、これからゾンビウィルスがどうなっていくのかや、委員長やグィナムのような突然変異が他にもいるのか、そしてハンビは敵か味方かなど謎は山積みですし、チョンサンとオンジョ、スヒョクと委員長とのロマンスの行方も気になるところですしね。
本作は全世界で大ヒットしたので当然続編はあると思うのですが、まだその詳細は分かっていません。
「キングダム」「Sweet Home 俺と世界の絶望」など、ゾンビ系の韓国Netflixドラマは好評を得て既にシリーズ化もされていますが、本作はこれら以上にヒットしたのであとは続報を待つだけですかね!
学園ドラマ、ラブコメ、ゾンビバトル、サバイバル、デスゲームなど、様々な要素がミックスされたゾンビ・エンターテインメント・ドラマの良作だと思います!
それにしても、ゾンビウィルスを作った原因がイジメって・・・大袈裟かと思うかもしれませんが、イジメとは世界を壊したくなるほど切実な問題ってことですね。
大人たちに裏切られ、大人たちを信じられなくなった学生たち。こんな若者たちと想いと、現在のコロナウイルス大流行をドラマにも活かした作品です。