2013年韓国で放送されたヒットドラマ【グッドドクター】はその後、日本とアメリカでリメイクされました。
リメイク版はオリジナルと比べてどうだったのでしょうか?
それぞれの感想と比較をまとめました。
(画像は公式ページより)
グッドドクター韓国・アメリカ・日本はどれが面白い?
結論から言いますと、オリジナルである韓国版がやはり一番面白いですね!
三作品とも主人公のキャラクター設定や、病院内での立ち場なども共通しているのですが、それぞれにその国の特色が現れていてかなり違った作品となっています。
それぞれを見ていきましょう!
韓国版グッド・ドクターの感想
このドラマの最大の特徴だと思うのは、人の優しさや成長などを温かく描いていることにあると思います。
とはいえ、そこは韓国ドラマなので登場人物の感情の起伏が激しく、最初は自閉症の主人公を医者として認めなかったり辛く当たったりする人も多く、その扱いに見ていて気持ちが暗くなったんです。
しかし、ヒロインの親切な対応や差別しない優しい態度があったのでうまく中和されていました。
そして主人公の特徴でもあるサヴァン症候群の優秀さと、自閉症ゆえの人間関係形成の難しさも同時に描き、ただの変わり者の天才医師が活躍するドラマとは別物に仕上げているんです。
このドラマはタイトルにもあるように「良い医者とは何か」というテーマもあり、それは医療技術や権力などではなく、「いい人になる事」と「良い医者とは何かを自問自答し続けること」と作品内でも語られています。
なので、主人公がその能力を活かしていく単純な展開ではなく、まず同僚の医者や患者に認められるように主人公が変わっていくことからはじめ、徐々にコミュニケーション能力が上がっていきます。
他の特徴として、主人公とヒロインの微笑ましい関係によって人間的にも医者としても成長していくということ。
韓国ドラマでは恋愛要素が入ってくるのは当たり前ですが、本作では自閉症の主人公との恋愛なので単純に展開していくものではなく、恋愛感情に気付くまでも長く非常にピュアなやり取りが繰り広げられています。
作品全体で見てもそうですが、二人の掛け合いもコミカル要素満載で、シリアスさよりも笑いと涙が目立つ作品となっています。
自宅での二人のやり取りも本作のみどころの一つですね!
大病院を舞台とした作品なので当然派閥争いなども描かれているんですが、悪人もどこか憎めないキャラクターだったり、最終的に改心したりと、この作品ならでは温かさがあるのが傑作たる所以だと思います。
アメリカ版グッドドクターの感想
このバージョンは、アメリカのドラマらしく基本1話完結型になってるのが特徴です。
他にもキャラクターたちが必要以上に上司に媚を売ったり、発言を抑えることもないのはアメリカならでは。その点は他の二作とはずいぶん違うところです。
まず、オリジナルと比べると自閉症を差別的に描くこともなく、病院でも暴力を振るわれることも分かりやすい嫌がらせなどもありません。
もちろん、すんなりと受け入れられる訳ではないですが、他の二作品と比べると受け入れる土壌があると感じました。
そしてオリジナルのようなコミカル要素や恋愛要素はなく、変わりに主人公の自閉症をリアルに描いているんです。
オリジナル版はストーリーが進むごとにどんどん良くなっていきますし、日本版なんて子供っぽいキャラクターというだけな描かれ方をしています。
しかし本作ではそんな簡単に良くなるわけもなく、自閉症が主人公の個性の一つとして描かれているのが流石アメリカ!だと思いました。
そういうこともあり、ヒューマンドラマとしての一面が強く、主人公以外のキャラクターの内面も細かく描かれています。
因みにこの評価はシーズン1を見てのものなので、オリジナル要素が更に増えてくるであろうシーズン2を見るとまた違ってくるかもしれませんのでその点はご了承下さい。
日本版グッドドクターの感想
こちらもアメリカ版と同様に基本1話完結型になっていて、一番シンプルな作りの作品です。つまり、1話ごとに病気の患者が現れて治療するを切り替えずパターン。
分かりやすい感動ドラマが見たいなら本作でしょう!
ただ、個人的にはこのドラマは無しですね。
主人公の自閉症も軽度に見えるし、常に笑ってるだけな俳優の演技も微妙に思えました。
そして、何故かオリジナルより主人公に対する当たりが一番キツく、見ていて引いてしまうというのも謎です。
そして一番残念だったのは、ストーリーはオリジナル同様なんですが、話数の問題もあってか短くカットされているんです。
そして毎回感動的に演出されているのもわざとらしくて苦手でした。
その上、主人公のプライベートや恋愛模様が描かれていないのはかなり残念!
オリジナルを知らなければ、医療現場での感動のシーンを集めた作品として楽しめると思いますが、他の二作と比べると底が浅く感じるかもません。