キム・ナムギル主演。
韓国で初めてプロファイラーとなった刑事が連続殺人犯たちとの対話を通して凶悪犯の心理に迫る様を描いた本格サスペンスドラマ!
キャストEX、あらすじ、感想、評価などをまとめました。
(トップ画像公式ページより)
悪の心を読む者たち【韓国ドラマ】キャスト一覧
U-NEXT全24話
放送期間:2022年1月14日~3月12日までSBSで放送
平均視聴率:7.1%
最高視聴率:8.3%
演出:パク・ボラム
「ペントハウス」「熱血司祭」(助演出)など
脚本:ソル・イナ
【ソン・ハヨン役】キム・ナムギル
韓国初のプロファイラー。
【クク・ヨンス役】チン・ソンギュ
犯罪行動分析チームの創設者。
【ユン・テグ役】キム・ソジン
機動捜査隊の女性チーム長。
【チョン・ウジュ役】リョウン
犯罪行動分析チーム統計分析官。
【ペク・ジュンシク役】イ・デヨン
機動捜査隊刑事課長。
【ホ・ギルピョ役】キム・ウォネ
機動捜査隊隊長。
【ナム・イリョン役】チョン・スンウォン
機動捜査隊刑事。
【チェ・ユンジ役】コン・ソンハ
ファクトトゥデイ記者。ウジュの友人。
キム・ナムギルさんが「熱血司祭」以来、約3年ぶりにドラマ復帰した作品で、韓国初のプロファイラーであるクォン・イルヨン教授とコ・ナム作家が実話を元に執筆した同名小説を原作にした犯罪ドラマ。
ドラマに登場する事件は、実際に起きた連続殺人事件がモチーフとなっています。
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悪の心を読む者たち【韓国ドラマ】あらすじ
1990年代後半の韓国。“赤い帽子事件”と呼ばれる強姦殺人事件が多発し、警察は犯人を捕まえられずにいた。
動機のない事件が急増する現状に危機感を抱いていたソウル地方警察庁の鑑識係長クク・ヨンス(チンソンギュ)は、捜査にプロファイリングを導入し犯人たちの心理を読まなければならないと訴えていたが、同僚の刑事たちはその考えをバカにしていた。
そんな中、またしても女性が殺害され全裸で放置されるという事件が発生する。
その事件の犯人は暴行の前科もある被害者の恋人であるとして捜査は進められるが、東部警察署の刑事ソン・ハヨン(キムナムギル)は犯人が被害者の恋人であることに疑念を抱き独自の捜査をすることに。
ハヨンは刑事としては優れていたが、妥協を許さない姿勢が同僚たちから煙たがられていた。
しかしクク・ヨンスはそんなハヨンを評価し犯罪行動分析チームを創設した際にプロファイラーとして迎えようと考えていた。
被害者の恋人が逮捕されてから数か月後、再び同様の手口で女性が殺害される事件が発生。
ハヨンは犯人の心理を探るため、収監されている”赤い帽子”と面会をするのだが…。
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悪の心を読む者たち【韓国ドラマ】みどころ
韓国初のプロファイラーが主人公となる、実際に起きた事件をモチーフにした小説が原作となる本格心理サスペンス。
本作は、当時プロファイラーとして犯人達と関わった原作者の体験がベースになっており、犯罪心理分析をする刑事たちと連続殺人犯たちとの対話や、そこから知り得た情報によりプロファイラーとして成長していく主人公の姿が描かれていきます。
動機などない凶悪犯たちの心理を分析することで、進化し続ける犯罪に対処していけるようになるのか、そして今後起こりうる事件を未然に防ぐ切っ掛けとなるのか、というプロファイリングというものが世の中に浸透する前の警察の苦悩がスリリングに展開されていきます。
最初はキワモノ扱いされる犯罪心理分析チームと同僚たちとの対立や、凶悪犯たちの心理を理解しようとするあまり自分を見失っていく主人公の変化がみどころであり、どのような過程を経てプロファイラーという存在が認められていくのか?が注目となります。
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悪の心を読む者たち【韓国ドラマ】感想・評価
凶悪犯たちの心理を分析していくことで凶悪事件を解決し、事件を未然に防ごうとする韓国初のプロファイラーの活躍を描く心理サスペンス。
最初登場する警察官は、名作サスペンス映画「殺人の追憶」に出てくるような昔ながらのタイプであり、証拠よりも印象だけで犯人だと決めつけたり、プロファイリングというものの重要性を信じずバカにしていたのですが、それが主人公や犯罪心理分析チームの活躍により徐々に認められていきます。
舞台が一昔前ということもあり、今の科学捜査が進歩した犯罪捜査ドラマとは一線を画した内容になっているのですが、どのようにしてプロファイリングというものが理解され浸透していくのかがメインとなります。
普通の犯罪捜査ドラマでは、誰が犯人で、どのようにして捕まえるかが重要になりますが、本作では連続殺人犯やサイコパスたちの心理を分析するというもので、プロファイリングとはこういうものだということを描く内容になっています。
警察を扱ったドラマなのに、権力者と繋がった警察官や組織の腐敗というものが描かれていないのが珍しく、ロマンス要素がないのもある意味新鮮でしたね。
その代わりに登場する犯罪者たちは連続殺人犯ばかりで、そんな凶悪犯罪がいくつも出てくるので内容は重くて暗いものなんですが、本物の韓国初のプロファイラーが実際に起きた事件をモチーフにしただけあって、骨太なサスペンスが好きな人にとっては最適な作品ではないでしょうか!
今では当たり前に登場するプロファイラー誕生の過程が描かれると共に、凶悪犯の心理を分析する上での苦悩も描かれていきます。内容は暗くて重いものですが、サスペンスが好きなら必見です!!
最後に
本作は、凶悪犯たちを“サイコパス”という理解不能な存在として描くのではなく、理由も目的もなく連続殺人事件を起こす凶悪犯たちの心理を描く作品になっています。
エンタメ作品としてみれば、キム・ナムギルさん主演による「熱血司祭」の方が断然面白いかもしれませんが、本作には凶悪犯となる背景や社会の問題なども描かれるなど、リアリティとメッセージ性の強いサスペンスでした。