拉致されて戻って来た兄の様子がおかしい、別人なのでは・・・?
キムムヨル&カンハヌル主演、交錯した記憶の中に隠された殺人事件の真実を探すサイコスリラー映画。
キャスト、あらすじ、感想などをまとめました。
(トップ画像公式ページより)
記憶の夜キャスト
2017年韓国公開
108分
観客数138万人
演出/脚本:チャン・ハンジュン
【ソン・ジンソク役】カン・ハヌル
ユソクの弟
精神疾患の薬を飲んでいる受験生
カンハヌルプロフィール↓
【ソン・ユソク役】キム・ムヨル
ジンソクの兄
キムムヨルプロフィール↓
【チン・ソクブ役】ムン・ソングン
兄弟の父
【チン・ソクモ役】ナ・ヨンヒ
兄弟の母
ナヨンヒプロフィール↓
記憶の夜あらすじ
一家4人で引っ越してきた一軒家に受験生のジンソク(カンハヌル)は既視感をおぼえる。
父親からは入ってはいけないと言われた部屋から不思議な物音が。
ある日、兄が車で拉致され、19日後に無事戻るも以前とは明らかに様子が違い、ジンソクは兄は別人だと確信した。
様子のおかしい兄について行くと・・・。
記憶の夜 感想・評価
韓国版「世にも奇妙な物語」的なスリラータッチのミステリードラマ。
つまりテレビドラマとしてやるならまだしも、映画にするには派手さが足りない感じで、あからさま過ぎる伏線と予定調和な回収劇、そして余計なヒューマンドラマ要素がチグハグに思えました!
序盤で張り巡らされた伏線…
・引っ越してきた家に既視感がある
・1997年というカレンダー
・兄のことを尋ねる引っ越し業者のおじさん
・入ってはいけない部屋の中から聞こえる物音
・兄が拉致されたときの捕縛のされ方
・引きずる足が左右逆になっている
などこれらにどんな意味があるのかに注目しながら見るのが序盤から中盤までとなります。
最初はこの展開を予想する感じが面白いと感じていましたし、主人公の意見をちゃんと聞かない警察や、どこか謎めいた兄をはじめとする家族たち、そして夢なのか現実なのか分からない展開を恐怖と感じるようになります。
主人公には精神疾患で薬を常に飲まなければならないという設定があるので、これは家族がおかしいのではなく本人の妄想なのか?と思ったり、周りの人間が主人公に何か隠し事をしているのでは?と疑ったりしましたが、のちにそれら伏線が回収されていくとあまりにも予想通り過ぎてガッカリすることに…。
後半は事の真相が明らかになっていくのですが、普通にミステリーとして展開すればいいのに変に凝ったせいであり得ない!と冷めることになってしまいます。
最後はすべての真相が明らかになりヒューマンドラマのような展開になりますが、少しは同情するところはあるものの全てに金が絡んでいるので感動するようなものではありませんでした。
まとめ:序盤の展開はミステリアスかつ先読み不可な雰囲気があって良かったものの、その後の種明かしが想像の範疇内であり、展開もありえないと思ってしまいました。
それにミステリー展開のまま進まず、最後はヒューマンドラマのようになってしまうのも期待ハズレでした!
記憶の夜は気まずい?
エロなどの気まずいシーンはないのでその点は安心です。
何か気まずいとしたら、主人公と家族の関係が主人公以外からすると気まずいかもしれません。
ともあれ、視聴者がきまずいということはありません。
最後に
ーーー※ネタバレあり!ーーー
序盤で怪しいと思ったものが全て絡んでいた!というのはあまりにも安易でしょ!?と思いましたが、ミステリーがメインではなかったからなんですね…。
自分が犯した罪を忘れている犯人の記憶を蘇らせ復讐する!
追走撃もあったのでそんな復讐エンタメになるのかと途中まで期待しましたが、まさか同情を誘う展開になるとは…。
犯人にも復讐を計画した依頼人にも事情があったとはいえ、全てお金が原因というのはヒューマンドラマとして如何なものか?
主人公が過去の殺人事件の犯人であるということをどうにかして自供させようとする計画自体は面白いと思いましたが、その内容があまりにも大げさすぎて…。
これが復讐劇の一部だったならエンタメとして受け入れられたかもしれませんが、犯人に同情させるような作りになっていたのは気に入りません!
1997年のアジア金融危機という社会情勢があるとはいえ、金のために人を殺すことに同情なんてできませんよね。