ファン・ジョンミン、イ・ジョンジェ、パク・ジョンミン共演!
「チェイサー」「哀しき獣」の脚本家が描くバイオレンスアクション!!
キャスト、あらすじ、感想などをまとめました。
(トップ画像公式ページより)
ただ悪より救いたまえキャスト一覧
2020年8月5日韓国にて公開(日本公開日2021年12月24日)
上映時間:108分
観客動員数:約435万人
監督・脚本:ホン・ウォンチャン
「オフィス 檻の中の群狼」(監督)/「チェイサー」
「哀しき獣」「殺人の告白」(脚本)など
【キム・インナム役】ファン・ジョンミン
元国家情報院工作員の暗殺者。
【レイ役】イ・ジョンジェ
狂暴な殺し屋。
【ユイ役】パク・ジョンミン
バンコクのショーパブで働く韓国人。
【ソ・ヨンジュ役】チェ・ヒソ
インナムの元恋人。
【ユミン役】パク・ソイ
ヨンジュの娘。9歳。
【キム・チュンソン役】ソン・ヨンチャン
元国家情報院 課長。
【イ・ヨンベ役】イ・ソファン
バンコクでインナムの手助けをする知人。
【島田役】パク・ミョンフン
インナムの仲介人。
【ハン・ジョンス役】オ・デファン
不動産仲介業者を装った詐欺師。
本作は2020年の韓国映画で「新感染半島 ファイナル・ステージ」を超えるヒットとなった作品。
ちなみに2020年の観客動員数第1位は「南山の部長たち」で本作は第2位。
監督は本作が長編二作目となるホン・ウォンチャンさん。ナ・ホンジン監督の名作「チェイサー」「哀しき獣」などで脚本を手がけたことでも知られます。
主演は「国際市場で逢いましょう」「ベテラン」「コクソン/哭声」といった大ヒット作で知られる名優ファン・ジョンミンさんと、「10人の泥棒たち」「暗殺」や世界的ヒットドラマ「イカゲーム」の主人公としても有名なイ・ジョンジェさん。
この二人は映画「新しき世界」でも共演しており、そこでは義兄弟役を演じていました。
しかし本作では、誘拐された娘を探す元工作員の暗殺者と、兄を殺された殺し屋という敵対する役を演じており、壮絶な格闘シーンと追走劇を繰り広げています。
バンコクに娘を探しに来た元工作員を手助けする韓国人を演じるのは、「空と風と星の詩人 ~尹東柱の生涯~」「それだけが、僕の世界」などのパク・ジョンミンさん。作品ごとに様々なキャラクターを演じてきた演技派俳優ですが、本作でもバンコクのショーパブで働きながら性転換手術費を稼ぐトランスジェンダー役を演じています。
メインとなるのはこの3人ですが、他にも、日本からも豊原功補さんと白竜さんがヤクザ役としてゲスト出演していたり、名バイプレイヤーのチェ・ビョンモさんが刑事役として友情出演しています。
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ただ悪より救いたまえあらすじ
元国家情報院の工作員という肩書きを持つ暗殺者のキム・インナム(ファンジョンミン)は、引退前の最後の仕事として極悪人として有名な日本のヤクザ・コレエダを始末する。
ところが、コレエダにはレイ(イジョンジェ)という殺し屋の弟がいて、インナムは復讐を誓ったレイから執拗に追いかけられることになる。
一方、インナムと元恋人ヨンジュ(チェヒソ)との間にはユミン(パクソイ)という娘がいて、この親子はタイのバンコクで暮らしていた。
しかし二人ははある事件に巻き込まれ、ヨンジュは殺されユミンは誘拐されてしまう。
そのことを知らされたインナムは予定を変更してバンコクへと向かうのだが、その情報を掴んだレイもまたインナムを追ってバンコクへとやって来て・・・。
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ただ悪より救いたまえみどころ
本作は元工作員の暗殺者と裏社会で恐れられた狂暴な殺し屋との戦いを描いたバイオレンスアクションです。
バンコクで娘を誘拐された暗殺者と、ヤクザの兄を暗殺者に殺された殺し屋が、タイの犯罪組織や警察をも巻き込んで壮絶なバトルを繰り広げることに。
娘を誘拐した犯人や組織を追う引退したばかりの暗殺者とバンコクで知り合ったトランスジェンダーの韓国人というユニークなコンビや、行く先々で人を殺して回る殺し屋という3人のキャラクターが魅力的であり、本格的格闘シーンやド派手な銃撃&爆破シーンといったアクションも魅力となります。
加えて「チェイサー」などを手がけた脚本家による得意の追走劇もみどころで、バイオレンス作品でありながらもハラハラドキドキのエンターテインメント作品としても楽しめるのが特徴となっています!
名優ファン・ジョンミンVSイ・ジョンジェの対決の行方や如何に!?
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ただ悪より救いたまえ感想・評価
殺し屋が女の子を救うために悪と戦う。
このテーマ自体はかなりベタなもので、既に「レオン」や「アジョシ」といった名作が生まれています。
しかし、この二作品が殺し屋と少女との関係を丁寧に描くことで感動作品に仕上げているのに対して、本作はあくまでも暗殺者VS殺し屋という戦いがメインになっています。
もちろん、自分に子どもがいたことを知った暗殺者が娘を救うために犯罪者や殺し屋と対峙していくのにはグッとさせられますし、臓器密売や人身売買といった犯罪にも怒りを覚えるのですが、それ以上の無駄な要素は取り入れず潔いエンターテインメント作品に徹していたのが良かったですね。
まぁハリウッド作品などではよく見るパターンではあるのですが、韓国ではどうしてもアクションよりも警察・検察と犯罪組織との戦いやそこでの権力闘争、そして悪の財閥や悪徳政治家などを描くことに注力しがちなので、本作のようなストレートな作品が逆に新鮮に思えたんです。
もちろんどちらにもそれぞれの魅力はありますが、本作はバンコクが舞台なこともあってか、韓国が舞台の類似の作品と比べるとアクションの規模が大きく、拳銃以外の重火器をぶっ放したり手榴弾による爆破シーンなどが見れるのは痛快でしたね。
そんなアクション映画として魅力以外にもキャラクタードラマとしてもみどころが満載で、大好きな俳優ファン・ジョンミンさんの安定した存在感は当然ながら、「イカゲーム」ではあんなにダメな男を演じていたイ・ジョンジェさんの狂気っぷりは凄まじく、警察や犯罪組織を相手に無双していく様は悪人なのに応援したくなる程でした!
あと、どんな役柄もこなすパク・ジョンミンさんの脚がキレイなのもみどころ!?
まとめ:韓国犯罪映画ならではの重厚さはないものの、バイオレンス多めのエンターテインメント作品としては最適な作品!
ストーリーが分かりやすいのも、キャラクターが特徴的なのも見やすい要因かと。
イ・ジョンジェさん演じる殺し屋のキレっぷりは必見です!!
最後に
※ネタバレあり!
普段よく見る韓国犯罪ものとは違ってかなりシンプルな構成になっていた本作。
キャラクター的にはファン・ジョンミンさんよりイ・ジョンジェさんの方がカッコいいとか、ラストがまんま「レオン」であるなどという問題はありましたが、斬新さはなくとも面白いことは間違いない作品に仕上がっていたと思います!