キムテリ&ナムジュヒョク共演!1998年を舞台にした若者の成長ドラマ「二十五、二十一」。
1997年、急に訪れたIMF国際通貨基金で夢を奪われた若者たち戸惑いと現実を描いたロマンスです。
キャスト、相関図、あらすじ、感想などをまとめました。
(トップ画像公式ページより)
二十五、二十一キャスト相関図
全16話
放送年度 2022年2月12日~4月3日放送予定(毎週土日)
演出:チョン・ジヒョン
脚本:クォン・ドウン
【ナ・ヒド役】キム・テリ
【ペク・イジン役】ナム・ジュヒョク
【コ・ユリム役】キム・ジヨン(宇宙少女ボナ)
【ムン・ジウン役】チェ・ヒョヌク
【チ・スンワン役】イ・ジュミョン
【ヤン・チャンミ役】キム・ヘウン
フェンシング部のコーチ
【シン・ジェギョン役】ソ・ジェヒ
ヒドの母・UBSニュースキャスター
【キム・ミンチェ役】チェ・ミョンビン
ヒド41才の娘・バレエ専攻
【ペク・イヒョン役】チェ・ミニョン
イジンの弟
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二十五、二十一【韓国ドラマ】あらすじ
ヒド(キムテリ)はIMFの影響でフェンシング部が廃部になるという知らせを聞いた。
フェンシングを諦めることができなかったヒドはテヤン高校転校のために、荒っぽい作戦に出るが・・・
その余波で事件に巻き込まれるヒド。そこで偶然イジン(ナムジュヒョク)と出会う。
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二十五、二十一キャストインタビュー
監督は主演のキムテリさんとナムジュヒョクさんに対して
「二人が持っている感性がとてもいい。彼らが準備してきたすべての解釈と感性が光っている。」
と絶大な信頼を寄せています。また監督は1998年当時高校生で、自身の経験と重なっていますが
「自分はその時を経験したにもかかわらず、彼らがあまりにもよく準備してきて、逆にアイデアをもらって助けられている」
と話しました。
主演のキムテリさんは「ミスターサンシャイン」以来、3年6か月ぶりのテレビドラマとなりました。
「台本がとても面白かった。近年はジャンル物が多いけど、そんな中で心地よくなるシナリオだった。ヒドは明るくてエネルギー溢れる人物だ」
と出演理由を語りました。
ナムジュヒョクさんは1994年生まれ。1998年時代を演じるにあたり
「自分はその状況を体験してはいないが、資料や映像もたくさんみた。でも現場では自分のやりたいようにやった。監督が喜んでくださった」
と話しています。
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二十五、二十一【韓国ドラマ】感想・評価
本作に対する世間からの評価は大方良いものばかりのようですが、今回はあえて問題点を提示してみようと思います。
何故ならその高評価をつけている人たちは基本的に若い女性たちばかりのように感じたからです!
確かにヒロインのキャラクターは最高でしたし、それを演じたキム・テリさんの演技力も文句のつけようがなく、元々彼女のファンだったこともあってそれが一般的になったのは嬉しく感じました。
今回演じたキャラクターはちょっとクレイジー気味ではありますが、その無鉄砲さと青臭いところがまたいいんですよね。
ですが、キム・テリさんの圧倒的存在感と比べるとナム・ジュヒョクさんとボナさんは明らかに劣っていて(ファンの皆さんスイマセン!)、それよりもジウンとスンワンがもっと前に出てきてくれた方が青春感が増したかもしれません。
それに肝心のラブラインも序盤は微笑ましく見守れたものの、男性の方が社会人となってしまえばヒロインの方が明らかに子供で、選手といった記者という立場も影響してロマンスとしては見づらくなってしまいました。
それに、恋のライバルが登場しないのも物足りない要因かと。
後半になると印象がガラッと変わるユリムも、前半はライバルというよりもただ性格が悪いだけの嫌な女という印象しかなく、とはいえ悪女とまではいえないのでどうしてもキャラが弱く感じてしまいました。
これが後半のフリだと思えば成功なんですけど、メインキャラとしての活躍はイマイチな気がしました。
学校で関わる人物やユリム以外のフェンシングのライバル、そしてイジンに関係する人たちなど、もっとサブキャラクターを増やした方が色々なドラマを引き起こせると思いますね。
それに思ったほどスポーツドラマとして盛り上がらなかったのも不満で、フェンシング選手として活躍するのは基本ヒロインとユリムのみなので、共に成長する過程や仲間たちとのドラマといった定番のものが見れないんです。
韓国では日本のように高校のクラブ活動が盛んではないので、ヒロインが所属する高校のフェンシング部にも数人しか生徒はいませんし、だからなのか地区大会で勝ち進む展開や全国大会出場を喜んだりすることもなく、ちょっと勝てばいきなり国家代表になったり国際大会に出場したりします。
それにそこまで強い女子高生二人が、どうやって強くなったのかだとか、比較する人物もほぼいないので勝ってもあまり喜べないんですよ。
ユリムなんて最初から金メダリストとして登場しますしね。こんな環境が韓国では当たり前なのかもしれませんが、それだとスポーツもの青春ドラマとしては感情移入しにくいですよね!
そんな不満があるのに、韓国ドラマでは定番の上下関係の厳しさだったり理不尽なパワハラはキッチリと描かれていて、そのたびに見ていてモヤモヤさせられることに。
部活における先輩後輩の関係はまだしも、ヒロインたちのコーチ以外のフェンシング関係者は指導者としても人としても最低でしたし、アジア大会での誤審騒ぎなんて明らかにマスコミのあおりすぎで、そして体罰を正当化する暴力教師やそれを当然という学校や警察など、それがその時代を描くのに必要だと分かっていてもやっぱり気持ちは沈んでしまいます。
そして一番気になったのが世界大会で金メダルを取っているユリムに関してです。フェンシングがマイナースポーツだとはいえ、そこまで活躍しているのに学校や協会はもちろん国からのサポートもないというのも考えられず、それなのに勝つことが当たり前だとユリムにプレッシャーを与えてくるのは勝手すぎます。
こういった部分が本当に苦手で、だからこそイマイチのめり込めなかったのかもしれません。
そんな風に競技に関する問題点をリアルに描きながら、当時の社会情勢についてはサラッとしか描いておらず、韓国IMF危機の空気感が作品から伝わってこないのは残念でした。
そこをもう少し丁寧に描けていれば、父親の会社が倒産し一家離散してしてしまったイジンについてや、それによりサポートを失ったユリムにも同情しやすかったはずなんですけどね。
このように様々な問題点を挙げはしましたが、中盤以降からは青春ドラマ感が増してきてこれまで以上に楽しめるようになりました。
ただ、家族ドラマやロマンスの面では「応答せよ1988」、スポーツドラマとしては「ラケット少年団」の方が好みでしたけどね!
まとめ:かなり辛口の感想になってしまいましたが、中盤以降からの面白さは世間の評価通りだったと思います!
特に魅力的なヒロインを演じたキム・テリさんの存在感は抜群で、高校生4人とイジンを加えた5人組の取り合わせも好感が持てました。
ただ、ヒロインの恋のライバルやユリム以外のフェンシングのライバルが登場しないというのは、青春ドラマとしてはもの足りませんでしたね。
最後に
ーーーーーーーーー※以下ネタバレあり!ーーーーーーーーーー
本作はフィクションではありますが、その時代を代表する事件などが度々登場します。
その中でも特に印象的だったのは2001年9月11日に起きたアメリカ同時多発テロ事件です。
ニュース映像でちょっと見せる程度ならまだしも、そんな悲惨な時間を主人公たちのロマンスに利用するとは不謹慎でしかありませんでした。
二人のすれ違いを描くとしてもわざわざこの事件を使用することはなかったですよね!
そういった歴史に残る大事件を軽く扱いながら、当時の韓国で一番の問題だったIMF危機についてはサラッとしか描かないなんて、ちょっと違うのではないでしょうか?
主軸が青春ドラマなのでなるべく描かないようにしたのかもしれませんが、それならパワハラについても控え目にしたらよかったはず。
このような蛇足部分が無ければもっと良いドラマだったんですけどね。。。
とはいえ、ありきたりなハッピーエンドにならず現実的な別れを選択したのは正解だったと思います。
確かに別れは悲しいものですが、彼女たちにはかけがえのない想い出と経験が残されましたから。